フィンテックの意味とは?企業や銀行に与える影響をわかりやすく解説

鷲津晴人
フィンテック

今回は、言葉自体は知っているけれど意外と詳細を知らない人も多い「フィンテック」についてわかりやすく説明をしていきます。

 

フィンテックは、日本で2015年頃から認知されだしてきた言葉です。

とくにビジネスに関わる人ならば、多くの人がニュースやセミナーで聞いたことがあるのではないでしょうか。

ただ実際のところ、フィンテックはかなり広義な言葉であるため、意味を完璧に説明できる人は多くありません。

 

しかし今、このフィンテックが日本で急速に広まろうとしています。

それこそ日本の経済産業省では、フィンテックを推進する動きさえあるほどです。

 

そのため、今のうちにフィンテックについてしっかりと理解しておかなければ、時代に取り残されてしまう可能性があります。

ただでさえ動きの早いビジネス業界において、とくに経営者なら、フィンテックは今のうちに絶対おさえておくべき言葉なのです。

 

そこで今回の記事では、フィンテックについて以下のようなことを説明していきます。

 

  • フィンテックの意味
  • フィンックという言葉に含まれる分野
  • 今後、フィンテックが経済や企業に与える影響

 

グローバル化が進む日本のビジネスにおいて、フィンテックの普及は1つの大きなターニングポイントであると言えます。

今のうちにきっちりと理解を深めておき、いち早くビジネスに活かしていきましょう。

 

 

フィンテックの意味とは?

フィンテックの意味とは

 

フィンテック(FinTech)とは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせて作られた造語です。

その名のとおり、金融サービスと情報技術を組み合わせたもの全般を意味しています。

 

たとえば、1998年にアメリカでサービスが開始されたPayPal(ペイパル)は、1番最初に生まれたフィンテックとして有名です。

PayPalはインターネットを利用した決済サービスを提供し、ネット上で金銭のやり取りを行える仕組みを作りました。

この、金融とネット(情報技術)の組み合わせこそが、まさにフィンテックなのです。

 

ここで1度考えてみてほしいのですが、今の世の中を見渡してみると、非常に多くの金融システムが使われていると思わないでしょうか?

あくまでも決済サービスというのはフィンテックの一例であって、仮想通貨や投資予測など、ほかにもさまざまな情報技術を利用した金融システムが存在しているのです。

それこそ最近では、AIを利用した金融システムも増えてきました。

このようにフィンテックは、さまざまな形で日本に広まっており、その早さのために理解が追い付かないという人も多いのです。

 

 

フィンテックに含まれる11の分野

フィンテックに含まれる11の分野

 

ここまでで、フィンテックは非常に広い意味を持っていると説明してきましたが、この記事を書いている2019年5月時点では、大きく分けて11の分野に分けることができます。

 

  1. キャッシュレス決済(スマートペイメント)
  2. 仮想通貨
  3. 投資・資産運用
  4. クラウドファンディング
  5. ソーシャルレンディング
  6. 融資・ローン(トランザクションレンディング)
  7. 法人向け会計・財務
  8. PFMツール
  9. 保険
  10. 送金・割り勘
  11. 金融情報

 

この11の分野をすべて合わせたものがフィンテックなのです。

それでは、1つずつ詳細を説明していきます。

 

 

フィンテックに含まれる分野1.
キャッシュレス決済(スマートペイメント)

クレジットカードやQRコード決済といったキャッシュレス決済も、フィンテックの一部です。

情報技術を活用することで実際にお金のやり取りをすることなく決済を終わらせるということで、フィンテックの中でも分かりやすい分野ですね。

 

そして実は現在、日本の経済産業省が、このキャッシュレス決済を普及させようとしています。

その一環として策定されているのが、「キャッシュレス・ビジョン」というものです。

「キャッシュレス・ビジョン」では、2020年の東京オリンピック、2025年の大阪・関西万博に向けて。キャッシュレス決済の普及率を上げることを目的としています。

そして、将来的には世界最高水準の 80%のシェアを目指しているのです。

(参考:経済産業省_キャッシュレス・ビジョン_PDFファイル)

 

このような流れから、今後、キャッシュレス決済の市場規模は急速に拡大していくのではないかと注目を集めています。

 

キャッシュレス決済の導入方法などについては別記事で詳しく説明していますので、検討している場合はそちらの方も併せて確認してみてください。

⇒キャッシュレス決済の種類を比較!導入におすすめなのはどれ?

 

 

フィンテックに含まれる分野2.
仮想通貨

一時期大ブームとなった仮想通貨も、フィンテックの一部です。

仮想通貨とは、特定の国家が価値の保証をしていない通貨のことを指しています。

その代わりに「ブロックチェーン」という技術を使い、改ざん不可能な取引データを残すことで価値を保証するという仕組みです。

 

仮想通貨の中でも有名なのは、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、リップル(XRP)などですね。

 

仮想通貨はもともとデジタル通貨で、かつ「ブロックチェーン」という技術を使っているところからも、金融とテクノロジーが密接に絡み合ってできたシステムであると言えます。

 

 

フィンテックに含まれる分野3.
投資・資産運用

投資や資産運用についても、フィンテックの一部となる場合があります。

たとえば、

 

  • Web上で簡単に投資ができるサービス
  • 投資や資産運用の分析ツール

 

などについてはフィンテックです。

現在の投資はAIによる解析や最適化も行われるようになっており、ロボアドバイザーと呼ばれています。

また、大手ファンドも人工知能を使ったトレードを取り入れていることから、今では投資とテクノロジーは切っても切り離せない関係であると言えるでしょう。

 

 

フィンテックに含まれる分野4.
クラウドファンディング

資金調達がしたいプロジェクトと支援してくれる人をネット上でマッチングするクラウドファンディングについても、フィンテックの一部です。

キングコングの西野さんがうまく活用したことで、日本でも一躍有名になりました。

 

クラウドファンディングのサイトでプロジェクトを紹介することで、寄付という形で支援金を集めたり、リターンを用意して支援金を集めたりすることができます。

今までにない資金調達の形であるということで非常に注目されており、市場規模はまだまだ拡大中です。

 

クラウドファンディングについての詳しい説明については別記事で詳しく説明していますので、そちらの方も確認してみてください。

⇒クラウドファンディングの仕組みやサイト比較!成功例から見る秘訣とは?

 

 

フィンテックに含まれる分野5.
ソーシャルレンディング

ソーシャルレンディングはクラウドファンディングの一種で、融資型(貸付型)クラウドファンディングとも呼ばれています。

クラウドファンディングの一種ということで、もちろんフィンテックです。

 

ソーシャルレンディングはクラウドファンディングと同じようなシステムを使っているのですが、その中でも「資金調達をしたい法人」と「資産運用がしたい個人投資家」を結びつけることに特化しています。

仕組みを簡単に説明すると、

 

  1. クラウドファンディングのシステムを使い、資金調達をしたい業者を募集する
  2. 同じくクラウドファンディングのシステムを使い、個人投資家からお金を集める
  3. 集まったお金を融資という形で資金調達をしたい業者に貸し付け、資産運用を行う
  4. 利息分の利益がでるので、その利益の一部と元本を分配金として個人投資家に支払う

 

このような流れになります。

結果、個人投資家は儲かり、資金調達がしたかった企業は融資が受けられる、という図式が完成するわけですね。

 

別記事にて、ソーシャルレンディングを使った資金調達について詳しく説明していますので、興味があればそちらの方も確認してみてください。

⇒ソーシャルレンディングで資金を借りたい経営者必見!やり方とリスクを解説!

 

 

フィンテックに含まれる分野6.
融資・ローン(トランザクションレンディング)

インターネット上で使える融資やローンのサービスについてもフィンテックと呼ばれています。

中でもとくに情報技術と関連性が深いのが、トランザクションレンディングという融資サービスです。

 

トランザクションレンディングにおける融資では、ネット上にある取引履歴を基に審査を行います。

つまり私たち企業側からしてみれば、より数字に基づいた審査をしてもらえるわけです。

 

今はまだ限られた条件下でしかトランザクションレンディングは利用できませんが、今後フィンテックがさらに広まれば、どんどんと拡大していくのではないかと言われています。

そのほか、詳しい説明については別記事でもまとめていますので、そちらの方もぜひ確認してみてください。

⇒トランザクションレンディングの意味とは?融資の受け方や市場規模を解説

 

 

フィンテックに含まれる分野7.
法人向け会計・財務

法人向けの会計・財務についても、情報技術が取り入れられたものはフィンテックです。

どういったものがあるのかというと、たとえば銀行の取引データからそのまま経理処理ができるサービスや、クラウド会計ソフトなどが挙げられます。

 

フィンテック系の会計サービスを会社に取り入れることで、事務処理を大幅に効率化することが可能です。

それこそ経理事務の手間を半分以下にすることもできると言われており、人件費削減の観点から、多くの経営者が注目しています。

 

このように、社内の事務処理にまで、フィンテックの波は届いているのです。

 

 

フィンテックに含まれる分野8.
PFMツール

個人資産の管理に使えるPFM(Personal Financial Management)ツールについても、フィンテックの一種です。

PFMツールには厳密な定義がなく、個人がお金の管理をするさいに使えるソフトウェア全般のことを指しています。

言ってしまえば、家計簿ソフトもPFMツールの一部であると言えるわけですね。

 

ただ、フィンテックとして見たPFMツールは、さまざまな情報をオンライン上で一元管理するためのものである考えて良いでしょう。

たとえば、IDや口座情報などを一元化し、より使いやすくするサービスなどが該当します。

 

 

フィンテックに含まれる分野9.
保険

フィンテックの波は、保険業界にまで及んでいます。

保険業界におけるフィンテックは、主に情報にまつわるものが多いです。

たとえば膨大なデータベースを利用して、糖尿病の発症リスクを予測したり、疾病と行動の関連性を見つけたりして、加入審査に役立てたりしているのです。

 

このように保険業界は今、情報によって大きな変化のときを迎えています。

そして、こういった情報の入手先もまた、個人が持つスマホやウェアラブル端末といったテクノロジーなのです。

 

ちなみに保険業界におけるフィンテックのことを、Insurance(保険)とTechnology(技術)を組み合わせてInsurTech(インシュアテック)と呼ぶ場合もあります。

InsurTech(インシュアテック)という言葉を目にしたら、保険業界のフィンテックなんだと覚えておきましょう。

 

 

フィンテックに含まれる分野10.
送金・割り勘

個人間での送金や割り勘を行えるアプリなどもフィンテックの一種です。

アプリを使うことで、送金や割り勘をキャッシュレスで行えるようになり、1円単位での割り勘や長距離の相手への送金が簡単に行えるようになります。

 

この先、キャッシュレス決済が普及してくるに従い、こういった個人向けのフィンテックについても、どんどんとシェアを伸ばしてくるでしょう。

 

 

フィンテックに含まれる分野11.
金融情報

フィンテックの登場により、金融情報の収集手段についても大きな変化が起こっています。

というのも、フィンテックによって膨大なデータやニュースを効率よく収集し、分析することが可能となってきているのです。

 

効率の良い情報収集、分析は、会社を運営するうえで非常に役立ちます。

この分野についてもどんどんと進化していく見込みですので、情報収集を行うさいには、何か新しくて効率の良いサービスが生まれてないかどうか、常にアンテナを張っておいてください。

 

 

今後フィンテックが経済や企業に与える影響

フィンテックが与える影響

 

フィンテックの普及により、今後経済やビジネス業界では、以下のような影響が出ると予測されています。

 

  • 銀行の在り方が変わる
  • 融資の選択肢が増える
  • キャッシュレス化が進む

 

それでは、1つずつ説明していきます。

 

 

銀行の在り方が変わる

フィンテックが普及することで、銀行の在り方が大きく変わります。

なぜかというと、フィンテックによってさまざまな面で銀行以外の選択肢が増えるからです。

 

たとえば、フィンテックが広まれば、決済の手段が大幅に増えることになります。

今までは現金が主だったのですが、今後はクレジットカードやQRコード決済、電子マネーなど、選択肢が広がるわけです。

そうなると、必然的に現金を持つ人が少なくなり、銀行を利用する人は減ってしまいます。

そのため、銀行の店舗やATMは、将来的に減少するとさえ言われているのです。

 

また、銀行の株価についても、フィンテックがらみでネガティブな意見が出始めています。

今後銀行は、フィンテックに対応した在り方の変化を求められていくでしょう。

 

 

融資の選択肢が増える

私たち企業側から見て大きく変わるのは、フィンテックの普及によって融資の選択肢が広がるということです。

たとえば、この記事では資金調達の手段として、以下のようなものを紹介しました。

 

  • クラウドファンディング
  • ソーシャルレンディング
  • トランザクションレンディング

 

これらはすべて、銀行以外から受ける融資、支援です。

フィンテックが出てくる前は、資金調達をするためには銀行か消費者金融から融資を受けるしかなかったわけですが、現在はさまざまな方法が日々増えてきています。

これは私たち企業側、とくにベンチャー企業などからしてみればポジティブな状況です。

しかし銀行側からしてみれば、融資の利用者が減ることになるため、厳しい状況であると言えるかもしれません。

 

 

キャッシュレス化が進む

先にもお話ししましたが、フィンテックが普及すれば、同時にキャッシュレス化も急速に進むことになります。

これがどういうことかというと、私たち企業側も、キャッシュレス決済に対応しておかなければいけなくなるということです。

とくに店舗を経営している場合は、キャッシュレス決済を導入しておかないと、機会損失を招いてしまうおそれがあります。

 

そのため、今のうちにキャッシュレス決済の導入を検討し、来たるキャッシュレス化の波に備えておくべきです。

キャッシュレス決済の導入については別記事で詳しく説明していますので、そちらを参考にしてください。

⇒キャッシュレス決済の種類を比較!導入におすすめなのはどれ?

 

 

【まとめ】フィンテックの普及には柔軟な対応が必要

今回は、金融と情報技術の融合であるフィンテックについて説明をしてきました。

 

日本では今、急速にフィンテックが普及してきています。

とくにキャッシュレス決済の導入については、日本の経済産業省が推進しているということもあり、今後ますます市場規模を拡大していく見込みです。

 

そんな中、経営者に求められるのは、変化する状況に対して柔軟な対応をすることです。

たとえば、キャッシュレス決済の導入や、資金調達方法の見直しなどですね。

フィンテックの普及はお金にまつわる大きな環境の変化なので、対応できなければ、あなたのビジネスでマイナスの影響を受けてしまうかもしれません。

 

しかし逆に、環境に適応することができれば、新たなビジネスチャンスを掴める可能性もあります。

だからこそフィンテックの動向には、経営者としてしっかりとアンテナを張っておきましょう。

 

また、フィンテックによる市場の変化に対応するためには、既存のビジネスの基盤をしっかりと固めておくことも重要です。

フィンテックが普及すれば、今まで通用していたことが通用しなくなることも十分に考えられます。

そんな中、既存のビジネスで十分な利益を出せていないと、状況の変化に対して、会社の体力がもたない可能性があるのです。

とくに今、忙しいのに十分な利益を確保できない、というような状況であるならば、今のうちに改善を行っておいてください。

 

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フィンテックによる変化は、現在進行形で急速に進んでいます。

そんな中、時代に取り残されないように必要なのは、柔軟な対応と、それに耐えられる会社の体力です。

時代の変化に飲み込まれないよう、しっかりと対策を立てておきましょう。

 

 

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