「行動経済学」と聞くと、あなたは何を思い浮かべますか?
あまり聞き慣れない言葉ですから、
「よくわからない・・・」と思われるかもしれません。
今回は行動経済学をシンプルに理解し、マーケティングにどう活かすか?
というテーマです。
具体的な心理テクニックなども交えながら、
わかりやすくお話していくので楽しみながら読み進めてみてください。
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まず、行動経済学とは何か?
今までに約200年をかけて発展してきた経済学は、
簡単に言えば「人は合理的に意思決定を行う」という前提のもと成り立ってきました。
しかし、あなたも経験があると思いますが
「非合理な行動」をついついとってしまうのが人間です。
なので、それまでの経済学が提唱する理想に矛盾が生じ始めたのです。
そこで、カーネマンとトベルスキーという人が、
1979年に論文を発表しました。
この論文は、
不確実な状況下で、生身の人間がどのように意志決定を行っているのか?
その解明にフォーカスが置かれていたものでした。
これが、行動経済学の出発点となったのです。
プロスペクト理論が行動経済学の核である!
行動経済学の核とも言える部分が「プロスペクト理論」という理論です。
では、具体的にどんな理論なのでしょうか?
具体例をもとに、解説していきます。
まず、この理論の最大の特徴は、
人々の実際の行動を説明する、現実に近い理論ということです。
つまり、机上の空論のように「ホントにそうなる?」と
疑ってしまうようなものではなく、
「あるある!」とか「わかる!」と
思わず納得してしまうような理論であるということです。
たとえば、以下の2つの質問についてあなたはどう答えますか?
質問1. あなたの目の前で、次の2つの選択肢を選べと言われたらどちらを選びますか?
A:現金100万円が、その場で無条件に手に入る。
B:コインを投げて、表が出たら200万円が手に入るが、裏が出たら何も手に入らない。
おそらく「A」と答えたのではないでしょうか?
では、第2問。
質問2. あなたが200万円の借金を抱えているとします。
次の2つの選択肢を選べと言われたらどちらを選びますか?
A: 無条件で借金が100万円減額され、借金総額が100万円になる。
B: コインを投げ、表が出たら支払いが全額免除されるが、裏が出たら借金200万円のまま。
おそらく「B」と答えたのではないでしょうか?
まぁ、どちらも「100%そっち」というワケではありません。
しかし、質問1については、
コインが表に出たら倍の200万円がもらえるにも関わらず、
「50%の確率で何も手に入らない」というリスクを回避し、
「100%の確率で確実に100万円を手に入れよう」という考えが読み取れます。
質問2は、
「100%の確率で確実に100万円を返す」という損失を回避し、
「50%の確率で返済免除を狙う」考えが読み取れますよね。
このことから、カーネマンとトベルスキーは何と指摘しているか?
それは、利益やうれしい結果につながる判断を迫られている時は、リスクを避ける傾向があり、損失につながる選択では、リスクを受け入れやすくなる。
こう指摘していて、これがプロスペクト理論と呼ばれています。
つまり、「損失の悲しみは利益の喜びよりも大きく感じられる」ということですね。
ここで使えるテクニックには、以下のようなものがあります。
損失をアピール
マーケティングやセールスメッセージなど、
人を動かすには大きく二通りの方法があります。
1つは「ポジティブメッセージ」。
そしてもう1つは「ネガティブメッセージ」です。
たとえば、
このダイエットサプリを手に入れれば、
-5kg痩せて着たかった服が着られるようになりますよ!
というのが、ポジティブメッセージですね。
このダイエットサプリを手に入れ損なえば、ますますダラしない体型になって、
さらにサイズの大きな服を買う出費に迫られるかもしれません。
というのが、ネガティブメッセージ。
マーケティングで、これらのメッセージを
併用するというのはもちろん大事です。
ただ、「損失の悲しみは利益の喜びよりも大きく感じられる」ので
メッセージとして強烈なのは後者なのです。
(除菌スプレーのCMで菌まみれの室内を見せるのはまさにこの手法です)
返金保証
行動経済学の心理効果のひとつに「保有効果」というものがあります。
具体的には、
「一度与えられると、自分のものになる。そうなれば、
たとえ数分しか経過していなくても、手放せば損失になる」
という効果です。
この効果があるから、
返金保証をしても多くの会社は儲けられるのです。
顧客は一度商品を手に入れると、それを手放すのは損失に感じます。
つまり、顧客が感じている商品の価値は、購入金額を上回るということです。
どうですか?
これって、全然合理的な判断じゃないですよね?
そうなんです!
行動経済学をひと言で言うなら、
「人は論理じゃなく、感情で動いているよ」ということを
いろいろな角度から解明する学問なんです。
それでは、人の感情を揺さぶり、
行動して(買って)もらうにはどうすればいいのか?
行動経済学で提唱されているものや、
行動心理学、脳科学でよく使われるテクニックを細かく見ていきましょう!
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行動経済学から学ぶ!マーケティングに活かすテクニック!
1. コミットメントさせる
コミットメントとは、一般的に
「将来の行動やゴールを今決めて、それを必ず実行する!と約束すること」
です。
そして、そのゴールに向けて行動すればするほど、
入れ込めば入れ込むほど、その行動から逃れにくくなるという一貫性の原理が働きます。
なので、まずはプロモーションに段階で、
「あなたの得たい結果は何ですか?」と聞いて、
実際に紙などに書き出してもらう。
というのは方法の1つかと思います。
プロダクトローンチというプロモーション手法は、
ビデオを見た後に必ず
・ビデオの感想のシェア
・学びのアウトプット
・得たいゴール
などを書き込むよう指示されます。
それをすれば、引き替えに
プレゼントがもらえる仕掛けになっていますよね。
もちろん販売者が顧客を深く理解するという意図も
ありますが、ああやってコミットメントさせているのです。
それを繰り返すうちに、「一貫性の原理」が発動します。
すると、もう参加しない(購入しない)のは
一貫性からズレるので気持ちが悪くなるんですね。
その結果、購入に至る、というカラクリです。
2. 現状維持バイアスを利用する
現状維持バイアスとは、今あるものに大きな価値を見出し、
新しい行動に躊躇することを指します。
たとえば、引越や転職をするときに、新しい世界への期待がある反面、
「職場の人とうまくやっていけるか・・・」「ご近所トラブルは起きないか・・・」など
不安や戸惑いを感じてしまいますよね。
しかし、ひとたびそれに慣れてしまうと
「もう元には戻りたくない」という意識も働きます。
この性質をどう利用するか?
ズバリ「お試し期間」を設定するという方法が使えます。
あなたの商品を1週間、あるいは2週間無料でお試ししてもらいましょう。
すると、価値を感じたお客さんは「手放したくない」と感じるようになります。
結果、お試し期間が終了した時にお金を支払ってくれる、というワケです。
3. 選択的意思決定
コミットメントが強ければ強いほど、
たとえそれが間違った選択だったとしても
「その選択をした自分は正しい!」と思い込みたくなります。
それによって、自分の都合のよい情報だけを
集めてしまうというのが、選択的意思決定です。
これは、ネットマーケティングの場合、セールスレターに使えます。
具体的には、とにかく多くの説得材料をセールスレターに盛り込むのです。
そうすることにより、勝手に自分の都合のいい情報だけをピックアップして、
自分で自分を説得してくれるようになります。
4. 後悔回避
コミットメントが強ければ強いほど、期待と逆の結果に
「後悔」という感情を抱くようになります。
なので、セールス中に「逃すと後悔しますよ・・・」
と伝えるのがまず一点重要なこと。
それに加え、セールス期間が終了した後に、
「購入した人は、これから素晴らしい未来を手に入れる」
ことを、あえてその人にも伝えるのです。
すると、買い逃した人は「猛烈に後悔」します。
そして、次同じチャンスが訪れたときは、
絶対にこんなヘマはしない!と
さらにあなたにコミットメントを強めてくれるようになります。
5. 松竹梅
商品・サービスに2つの選択肢しかないとき、
人は「自分にとって必要なほう」を選択できます。
たとえば、パソコンでも価格が安いほうが良ければ安価な方を。
スペックが良い方が欲しければ高価な方を、という具合です
しかし、選択肢が3つになると、、、
「安さ」を本来は必要としていた人に「見栄」という心理状態が加わります。
その結果、一番安い梅から、
真ん中の選択肢「竹」に選択を変える人が出てくるのです。
よく出てくる有名な事例が「ランチセットの事例」ですね。
Aランチ(500円)とBランチ(980円)を提供するマスターがいました。
マスターは、より高価なBランチを売りたいのですが、
ほとんどのお客さんが目玉のAランチを頼みます。
その結果、商売はあがったり・・・
その現状を見かねたコンサルタントが、
Cランチ(750円)を追加しましょう。と提案しました。
言われるがままに、Cランチを追加したところ・・・
Aランチを頼む人の割合が下がって、
Cランチを頼む人が増えました。
こうして、このお店の売上はアップしたのです。
めでたしめでたし!
これをあなたのビジネスに取り入れれば、
同じように客単価アップに成功します。
もしも、1つの商品で販売しているなら、より高価な商品を追加しましょう。
それをやっているなら、もう1つ、中間価格帯のものを入れましょう。
6. アンカリング効果
船のイカリを降ろすと、船とイカリを結ぶ範囲でしか
動けないことから名づけられた効果のことです。
具体的には、最初に印象に残った数字や物が、
その後の判断に大きく影響を及ぼすことを言います。
たとえば、アウトレットモールなどはその成功例のひとつです。
セールをしていなくても「安い」というイメージがありますよね?
その理由は値札にあります。
値札に書かれた定価がアンカーになっていて、
売値はそれに比べて必ず安く表示されています。
それを見て「オトク」と感じてしまうんですね。
他の例としては、
3,980円の商品が多く並べられているなか、
5,980円の商品を見つけると高い!と思ってしまいがちです。
が、9,800円の商品が多く並べられているなかで
5,980円の商品を見つけると安い!と思ってしまうのもアンカリング効果のひとつです。
なので、マーケティングをしかける場合
「高価格帯」のものを先に見せておくのが効果的です。
さらにオススメなのは、自分の扱うジャンル以外の
競合が扱う高価格帯のものを打ち出すこと。
どういうことか?
たとえば、あなたがダイエットサプリを販売しているとしましょう。
そこで、他のサプリは5000円ですが、
ウチのは3000円!というメッセージだと?
もちろん、オトクに感じてもらえますが、
お客さんは「じゃあ、もっと安いのがあるんじゃ?」と感じてしまいます。
一方、痩身エステに一回いくだけで3万円は取られます。
でも、ウチのサプリは1ヶ月間飲めてたったの3000円!と言うと?
「メチャクチャお得」に感じないでしょうか?
ということなのです。
あなたが販売している物と競合する商品ではなく、
提供する結果(ダイエット)は同じだけど、直接競合ではない
高価格帯の商品・サービスをアンカーとして活用してみてください。
7. 初頭効果
アンカリング効果と少し似ていて、
最初に得た情報によって後の情報の価値判断に
影響を受ける心の働きを言います。
あなたも第一印象で人を判断し、少し深いお付き合いをすると
「イメージと全然違った」なんて経験はありませんか?
まさにそれが初頭効果です。
なので、これを活用するにはシンプルに
「初対面の印象を良くする工夫」をするということ。
服装は体型にあったものをチョイスしているか?
清潔感は出ているか?笑顔か?
こういった良い印象を与えることで、
(まずは)信頼できそうと感じてもらうことが可能になります。
8. ピークエンドの法則
あらゆる経験の快楽・苦痛の記憶は、
ほぼ完全にピーク時と終了時の快楽・苦痛の度合いで決まるという法則。
たとえば、こんな実験があります。
あなたはどちらを選びますか?
A:痛いほど冷たい水に60秒のあいだ手を浸している
B:痛いほど冷たい水に計90秒の間手を浸している。初めの60秒の温度はA変わらないが、
次の30秒間は温度が少し上がり、痛いほど冷たいのは同じでも、いくらか和らげられる。
おそらく、あなたは「A」を選んだと思います。
しかし、実験結果によると、
実に80%以上の人が「B」を選択したのです。
この結果から、最後の30秒で温度が少しあがることにより、
苦痛が和らぎ、自分にとって良い(Aよりもマシな)記憶になったということが言えます。
これが何に使えるか?
というと、「無料での価値提供」の際に使えます。
たとえば、メルマガ。
メルマガで何か情報を提供したら、文末に「まとめ」を入れる。
それによって、読者は一気に情報が整理され
「勉強し、成長した気分」になります。
その記憶が、「あの人から学ぶことは勉強になる」と記憶づけてくれるのです。
セミナーや研修の場合は、その場の空気感を把握し、
「ここが一番盛り上がったな!」という部分を最後に
思い出してもらう。というやり方もできますね。
このようにすれば、当然満足度もアップします。
9. 利用可能性
ある事象が起きる確率や頻度を考える際に、
最近の事例やかつての顕著な事例と特徴を思い出すことで評価すること。
わかりやすく言うと、
「1ヶ月前にテレビでやっていた黒酢ダイエットよりも、
昨日やっていたまいたけダイエット」のほうに、強く影響されるといった感じです。
なので、あなた自身がメディアに露出し、
それを実績としてアピールするのが方法の1つ。
もしくは、メディアに出てきた最新の情報を利用し、
便乗する形でマーケティングやセールスをする、というのも手です。
10. 気質効果
損をする意思決定をするようなとき、心のなかで満足できる言い訳を
自分で作って納得してしまう認知のあり方のことをいいます。
投資で説明するとわかりやすいです。
多くの投資家は、自分の持っている株が値上がりすると
すぐに利益を確定してしまいます。
一方で、値下がりすると損切りのタイミングを失って
ずっとポジションを保持し、損を膨らませます。
そして、「今は底だから、これから上がる」
というような理由を作ってしまうんですね。
では、これをどうマーケティングに活かせばいいのか?
ズバリ、「相手の言い訳づくりを手伝ってあげる」ことです。
もう夜中の12時。
「ケーキを食べたいけど食べちゃダメだ」と迷っている人に、
「大丈夫だって、今日お昼いつもよりカロリー低い春雨ヌードルだったじゃん!」
なんていうことを言ったらどうでしょうか?
「そうだよね!今日だけ特別に!」とケーキを手に取ることは想像に難くありません。
それと同じ原理で、
「今まで成功できなかったのはあなたのせいではありません。○○のせいです」
と相手の言い分を代弁してあげるのは、その典型例。
また他にも、「買いたい」と動いた感情を正当化させるために、
納得できる証拠や理屈をセールスレターに盛り込むというのも方法の1つです。
11. 心理的リアクタンス
人は普段、どの立場もとれるという自由を認識しています。
しかし、ある立場を強いる説得を受けると、その圧力を自由への脅威だと考え、
反発する効果のことを心理的リアクタンスといいます。
言ってみれば、あまのじゃくということです。
あなたも他人に命令されて、わざと反発して
命令に従わなかったことがあるのではないでしょうか?
これを応用すると、セールスの最後のほうで
「もし迷っているなら買わないで下さい。なぜなら〜」
という理由を付けると、心理的リアクタンスが発動します。
なぜなら、「買わないで下さい」と言われたことにより、
自由が奪われ、それに反発しようとするからですね。
結果、一定の人を成約に結びつけることができます。
12. フレーミング効果
意思決定のとき、質問や問題の提示のされ方によって
選択・選好の結果が異なることがある。
この提示の仕方を「フレーム」と呼ぶことから名づけられた現象。
たとえば、「手術をするかどうか」の選択で、
医者から「生存率95%」と「死亡率5%」と伝えられるのは、
内容は同じですが受け取るイメージが違いますよね?
(前者のほうが、安心感があると感じるハズです)
これをマーケティングにどう活かせば良いか?というと、
「主張のABテスト」を行えばいいのです。
たとえば、「こうなれますよ」という理想の未来型のメッセージと、
「こんな悪い未来が起こりえますよ」というネガティブな未来型のメッセージ。
明るく前向きな人に後者のメッセージを投げかけても、
あまり響かないかもしれません。
しかし、今あまりウマくいっていない人にとってみれば、
恐怖の感情が刺激されて行動に結びつくかもしれません。
そのどちらが響くかは、あなたの客層によって変化します。
なので、「GO ポジティブ vs GO ネガティブ」でぜひテストしてみてください。
13. ウィンザー効果
これは、何かを直接言われるよりも、
第三者から間接的に言われたほうが信頼性が増すという心理効果です。
この効果を存分に発揮したのがAmazonです。
あなたがAmazonで商品を買おうとするとき、
必ず「レビュー」を見て、評価が良いのか?
参考材料にしてしまいませんか?
(完全なうろ覚えですが)実はAmazonは、創業当初
この「レビュー集め」にメチャクチャ力を入れていたらしいです。
なぜなら、同じような「ネット上の本屋」が
出てくることは容易に想像できたからです。
じゃあ、参入してきたときに「圧倒的な差」
を見せつけるには何が必要か?と考えたときに
レビューだったそうです。
そして、それが現実になった、と。
だから、我々も積極的にお客様の声や
使ってみての感想などを集めていきましょう。
また、紹介のお願いやクチコミを発生させる
工夫などにも力をいれるといいですね。
14. 希少性の法則
これは、いつでも手に入るものは価値が低く、
数が少ないものは価値が高いと考える人間心理です。
ダイヤモンドになぜ価値を感じるのか?
それは、貴重な石だからじゃありません。
流通をコントロールしていて、わざと貴重に見せているからです。
もちろん、ウェディングリングの需要を
掘り起こしたマーケティングも秀逸ですが・・・
そして、我々のような小さなビジネスは
この希少性を大いに活用したほうがいいです。
なぜなら、希少性が高くなるほど、価格も上げやすいから。
結果、薄利多売のビジネスをしなくても
大きく稼ぎ、儲けることができます。
「今、決断しないと手に入らなくなってしまう」
「限定○○名様限り」
「すぐに売れて、残り○○名様のみご購入いただけます」
こういったコピーを、しっかりと使い倒しましょう!
15. ツァイガルニック効果
「人は達成できなかった物事や、中断している物事に対して、
より強い記憶や印象を持つ」という人間心理です。
「やり残し」ってどうもスッキリしないですよね。
仕事でも、それがあるとずっと頭の片隅に残ってしまう・・・なんて
経験をしたことがあるのではないでしょうか。
(なので、この状態で休憩するのが実はベストだそう)
バラエティ番組の「続きはCMのあとで!」なんていうのは、
まさにこの心理効果を狙った施策です。
そして、この効果はあなたにとても恩恵をもたらします。
なぜなら、あなたのセールスやプレゼンが
「完璧である必要はない」からです。
話がウマいと、逆に「怪しい」と疑ってしまいますよね。
なので、ちょっと抜けていたほうが信頼感は高まるのです。
こう考えると、すぐに新しい施策や提案ができるのではないでしょうか?
16. テンション・リダクション効果
テンション(緊張)リダクション(減少・消滅)のことで、
緊張状態がなくなったあとは注意力が下がってしまう心理効果のことを言います。
大きな契約をまとめる瞬間までは緊張の糸がピーンと張り詰めています。
しかし、いざまとまったとなると「ホッ」としてしまいますよね。
総じて、その時にやってはいけないミスをしてしまいがちです(笑)
この心理効果を仕掛ける側はどう利用するか?というと、
「お金を払ってもらった瞬間、別の商品を買ってもらう」のです。
これはマーケティング用語で、
「アップセル」「クロスセル」と言います。
つまり、お客さんはお買いものをして、
財布を開いた状態で一安心してしまっているんですね。
そこに、「追加でこちらも必要じゃありませんか?」
と言われると、半分思考停止で「あ、じゃあそれも下さい」
と言ってしまうんです。
ぜひ、他に必要なものはないか?喜んでくれる商品はないか?
を考えて、テンション・リダクション時に販売しましょう。
17. バーナム効果
誰にでも当てはまるような曖昧なことを、自分に向けられた
メッセージだ!と思ってしまう心理効果のことをいいます。
「あなたって優柔不断だけど、潔い一面もあるでしょ?」
と言われると、「そうそう!」と思ってしまう。
占い師がよく使う手法でもあります。
これのポイントは「相反する文言を、一緒に入れること」です。
「元気だけど、たまには落ち込むこともある」
「行動的だけど、気が乗らない仕事もある」
「保守的だけど、自分の趣味においては積極的」
といった感じです。すると、「そうそう」ってなってしまうんですね。
だって、にんげんだもの(笑)
これをうまく活用するには、まず相手の誕生日を聞き出しましょう。
そして、占いの本を一冊買って、
その人のことを調べてみます。
その内容を伝えるだけで、かなり信頼されるハズですよ。
あとは、積極的に自己開示をすること。
すると、「その経験、自分にもある!」
「この人、自分の悩みをわかってくれる!」
と信頼関係を高めることができます。
18. バンドワゴン効果
特定の製品・サービスを支持する人が多ければ多いほど、
顧客がそれによって得る満足・安心感が増加する心理効果のこと。
ディズニーランドがいい例ですね。
あれだけアトラクションもレストランも、
屋台でさえも並ばされるのに、みんな「夢の国」
と喜びハッピーになれるワケですから。
あとは、地元の行列ができているラーメン店などもそうです。
並んでいるという事実だけで、きっと旨いと思ってしまいますよね。
なので、自社商品も多くの人が満足している!
という点をアピールしていきましょう!
「満足度98,8%」
「感想1000件超え」
「当店人気No.1!」
このようなコピーを至るところでみかけるハズです。
これを自分のビジネスに使えないだろうか?考えてみて下さい。
19. 権威への服従原理
人間は無意識に「権威者」の命令に従い、盲目的に要求に応じてしまうという心理効果です。
たとえば、
・そろばん計算全国一位の学生監修数学ドリル
・東京大学教授監修の数学ドリル
だと、どちらが凄そうでしょうか?おそらく「後者」のハズ。
また、
・ボロボロのホームレスのような格好をした医師
・ピシッとアイロン掛けされた白衣をまとった医師
であればどちらが信頼できそうでしょうか?
前者がベテランの名医だったとしても、なぜか後者を信頼してしまうハズです。
このように、人が「権威」に服従してしまう理由は何か?
それは、従うことによってメリットがあるからです。
小さいころは、親の言うことを聞いていれば、身の安全が保証されました。
軍隊でも「死にたくなければ、絶対服従」と言って聞かされるそうです。
要は「思考停止」の状態になれると、人ってラクなんですよね。
なので、あなたがその道の権威と認識されれば、
極端な話、お客さんを盲目的な信者にすることすら可能になります。
まぁ、そこまでは行き過ぎですが、
日頃から専門家からみた意見や視点をお伝えする。
しっかりと、実績を積み上げていく。
これらを意識するだけでも、
どんどんと権威と認識されるようになります。
20. ザイオンス効果
同じ人や物に接する回数が増えるほど、その対象に対して好意を持つようになる心理効果です。
たとえば、発売されたばかりの新車を「かっこ悪い」と
思っていたのに、繰り返し見るうちに「カッコイイ」と
思うようになった経験はありませんか?
初対面で最悪な印象だったのに、
繰り返し顔を合わせるうちに「イイ奴だ」と思った経験は?
それがまさに、ザイオンス効果です。
マーケティングにこの効果はとても応用しやすいです。
まずはブログやメルマガ、facebookなど
顧客と関係が作れるツールを定期的に更新すること。
個別に会えるなら、5分、10分でいいので
繰り返し顔を会わせること。
そうすることで、好感をもってもらい契約に結びつきやすくなります。
21. 返報性の原理
人が他人から何かの施しを受けた場合に、
お返しをしなければならないという意識を持つ心理効果です。
友人から奢ってもらったら、次は奢り返さないとなんだか気持ちが悪い。
そんな風に感じたこと、ありますよね?
僕も先日、後輩に食事を奢りました。そしたら、2件目は奢ってくれました。
まぁ、トータルで多く支払ってるのは僕なのですが(笑)
要するに「与えたら帰ってくる」という法則のことです。
だから、この原理をビジネスに活かすのであれば、
まずは惜しみなく与えることです。
特に、ネットが普及している今は、PDFやビデオで
いろいろな情報提供ができます。
それを繰り返し続けて、「無料でこんなに教えてくれるなんて凄い!」
という反応をもらうことができれば、その人に有料商品を
買ってもらうのは決して難しいことではありません。
ということで、いかがでしたか?
行動経済学の要点を学び、「人は論理じゃなく感情で動いている」
ことを知っていただきました。
そして、感情を動かし行動してもらうための
心理テクニックも21コ手に入れていただきました。
他にも心理テクニックはたくさんありますが、これだけ使いこなせたら
あなたは一生食うに困らない稼ぎを得ることができるでしょう!
ぜひ、繰り返し勉強しに来て下さいね!
参考になったら、いいね!もお願い致します(#^^#)