今回は、ウェビナー(Webinar)で売上アップする手順について解説します。
ウェビナーは時間や場所を選ばずに行うことができ、見込み客の集客から教育、セールスまで行うことができるため今注目されている手法ですね。
対面セミナーよりも、ウェビナーのほうが高い成約率がでた企業もあるほどです。
しかし、ウェビナーを導入したいけど、どのような手順で行ったら良いのかわからないという方も多いのではないでしょうか?
ウェビナーを成功させるためには、事前に準備するべき事とウェビナー終了後に行うべきことがあります。
その要素を知らなければ、ウェビナーを導入しても失敗する可能性が高まるでしょう。
今回の記事では売上アップを達成するためのウェビナーの全手順を7ステップにまとめて解説します。
ウェビナーの導入を検討していた方はぜひ参考にしてください。
ウェビナーで売上アップを達成する全体像
ウェビナーで売上アップするための全体像をお伝えします。
ウェビナーの活用方法は沢山あります。
お客さんとの信頼関係を構築するために情報提供に徹する方法もあるでしょう。
しかし、今回はウェビナーで売上アップすることを目的としています。
そのため、ウェビナーで情報提供だけでなくセールスを行う方法を解説しますね。
ウェビナーは以下の要素で成り立っています。
- 集客・教育
- ウェビナーを開催
- アフターセールス
- 録画したウェビナー活用
特に重要なのは、「ウェビナーは録画して活用する」ということです。
例えば、ウェビナーを録画した動画を視聴者にプレゼントすることで、アフターセールスに役立ちます。
録画した動画でもセールスを行うためさらに売上を上げることができるというわけですね。
ウェビナー当日のセールスよりも、アフターセールスの売上が大きいこともあるほどです。
また、録画したウェビナーは再度ウェビナーを開くときに録画放送として活用できます。
他にも短く編集して、自社のホームページやSNSに乗せることで集客コンテンツとしても役立ちますね。
「集客~録画の活用」までの流れが、ウェビナーで売上アップを達成するための全体像です。
次に、なぜウェビナーが売上アップに効果的な方法なのかを説明しますね。
ウェビナーは商品価値が正しく伝わるため成約率が高い
ウェビナーは商品の価値を正しく伝えることができます。
テキストや画像などのウェブページよりも、与える情報量が多いからです。
例えば通販雑誌よりも、テレビの通販番組のほうが商品の形や質感、雰囲気などが伝わりますよね。
これは形のある商品に限りません。
コンサルなどの無形のサービスの場合でも、講師の顔の表情や話し方などでひととなりが伝わりやすく安心感を与えることができます。
ウェビナーは商品の魅力を伝える情報量を多いため、結果として高い成約率を出しやすいのです。
ウェビナーのやり方7ステップを解説!
売上アップにつながるウェビナーのやり方は、以下の7ステップです。
- 企画内容の作成
- バックエンド商品の準備
- シナリオ作成
- LPの作成と集客
- ウェビナー実施
- アフターフォロー
- ウェビナーの自動化
それでは1つずつ解説していきますね。
ステップ1.企画内容の作成
ウェビナーを成功させる上で、企画内容が最も重要です。
- 誰に向けてのウェビナーなのか?
- どんなメッセージを送るのか?
この2つの要素を考えてください。
企画内容がズレているとウェビナー参加者からの信用を失うことにもつながります。
そうなると、見込み客や売上も逃してしまうことになりかねません。
そうならないためにも、ペルソナ設定を行い顧客ニーズからズレないようにしましょう。
ペルソナ設定とは、顧客となりえる架空の人物像を作り上げて商品開発やマーケティングを行うことです。
詳しくは、ペルソナマーケティングのやり方とは?導入事例とおすすめ本を紹介!で解説していますので読んでください。
ペルソナ設定を行った上で、顧客の興味や購買意欲が増すための企画内容を作成しましょう。
ステップ2.バックエンド商品の準備
利益を得るためのバックエンド商品を用意しておきましょう。
バックエンド商品とは、大きな利益を得るための商品のことです。
ウェビナーが集客用のフロントエンド商品となり、ウェビナー中にバックエンド商品を販売して利益を得るという流れになります。
バックエンド商品については【9つの実例付き】バックエンド商品の作り方と外せない3大原則とは?を読んでください。
バックエンド商品について最も注意してほしいのは、「安く販売しすぎない」ということです。
価格が安いと、それなりの商品だとお客様に思われてしまいます。
価値のある商品やサービスであれば、強気で高い価格をつけて販売するようにしてください。
競合やお客様を意識し、安すぎる価格設定を行っている社長は本当に多いです。
もしかしたら、あなたの持っている商品やサービスの価格も安すぎる設定になっているかもしれませんので、既存の商品をバックエンドにする場合も価格を見直し、値上げを行うことを一度検討してみてください。
価格アップや強気の値段を付けることにはどうしても抵抗を感じてしまうものですが、適正でない価格で販売していると、会社だけでなくお客様のためにもなりません。
価格アップは難しいことではない、ということがわかっていただけるはずです。
ステップ3.シナリオ作成
シナリオを作成することは、ウェビナーを分かりやすくするために必要な要素です。
- ウェビナーで伝えること
- 伝える順番
- 時間配分
- 質疑応答の時間
ウェビナーで必要な要素を全て書き出して、シナリオにまとめましょう。
シナリオにまとめたら、ウェビナーのシュミレーションを必ず行うようにしてください。
実際に声にだしてみると、もっと説明が必要な部分や、説明の必要がない部分などが見えてきます。
改善の必要がある箇所はシナリオを修正していきましょう。
実際にやってみると時間が大幅にかかってしまうことは良くあります。
セミナー形式で話慣れしていないのであれば、尚さら練習しておきましょう。
ステップ4.LP作成と集客
ウェビナー集客に必要なものは、LP(ランディングページ)とメルマガです。
ウェビナーを告知するためのLPは簡単で構いません。
最低限、以下の5つの要素が入っていればOKです。
- キャッチコピー
- ウェビナーの内容
- 講師の紹介
- 開催日時
- メールアドレス登録フォーム
LPへの集客は考えられる手段すべてを使いましょう。
ウェビナーはネット上で行うため、ウェブ媒体で集客するのが最も効率が良いですね。
- メルマガ
- 自社ホームページ
- SNS
- ネット広告
他にも有効だと思われる手段があれば、活用しましょう。
SNSやネット広告については以下の記事を参考にしてください。
中小企業こそ積極的に使おう!SNSを活用した自社ブランディング方法
LPから申し込んでメルマガに登録されたお客さんに対して、ウェビナー当日まで「あと○日でウェビナーですよ」というリマンドメールを送りましょう。
ウェビナーの内容とお客さんの知りたいことにズレが生じないように、事前にアンケートをとることも有効ですね。
ステップ5.ウェビナー実施
ウェビナーは大きく前半と後半に分けて構成し、そして録画は忘れずに行いましょう。
ウェビナーは全体で1~2時間で抑えるのが良いですね。
ウェビナーの前半部分は、お客さんと信頼関係を築く情報提供をメインに行います。
注意点としては、最初から売る気満々でウェビナーを始めないことです。
お客さんはセールスに敏感なので、「売りつけられる」と思われたらスグに離れていってしまいます。
そうならないためにも、前半の情報提供はお客さんにとって役立つ情報提供に徹してください。
前半部分の情報提供でお客さんに満足してもらえたら、それは信頼に変わります。
ウェビナーの後半部分はセールスを行います。
いきなりセールス色をだすのではなく、前半でお客さんに伝えた情報にからめてセールスを行うと良いですね。
例えば、「前半にお伝えした内容を実践すれば、時間はかかりますが十分に結果を出すことはできます。でも、もっと早く確実に結果を出したいのであれば、こういったサービスを提供しています。」といったように伝えると良いでしょう。
ステップ6.アフターセールス
ウェビナー終了後に、録画した動画をメルマガに登録した方全員にプレゼントしましょう。
録画した動画をウェブ上にアップロードして、動画を見るためのURLをお客さんに伝える方法が良いですね。
そして動画を見た方が申し込めるようにしておいてください。
ウェビナー当日の売上よりも、アフターセールスの売上が多いことは良くあります。
注意点としては、期間限定で行うことです。
いつでも購入できる状況なら、お客さんは購入しようとは思いません。
そのため、アフターセールスは「ウェビナー再放送は1週間限定」など期間を決めておくと良いでしょう。
期間内に購入しなければもう手にすることは出来ないという限定性を持たせることで、お客さんに購入を促すことができます。
ステップ7.ウェビナーの自動化
1つのウェビナーを録画することで、自動化や集客コンテンツとして活用できます。
ウェビナーの自動化は、リアルタイムのウェビナーではなく録画したウェビナーを流すことですね。
そのため、ウェビナー自動化のためにメインで行うことは、集客作業のみとなります。
他にも録画したウェビナーの活用方法として、短く編集して自社ホームページやSNSに掲載することで集客コンテンツとして活用することが可能です。
他にも活用できる場面があれば積極的に使うようにすると良いでしょう。
以上、ここまでの説明がウェビナーのやり方の7ステップの解説です。
次にウェビナーに反応を高めるポイントについて解説します。
お客さんの反応を高めるウェビナーのポイント
ウェビナーの反応を上げるためのポイントは以下の5つです。
- コンセプトを明確にする
- メリットを伝える
- 資料の一部を配る
- 応募方法や日時を明確にする
- 事前、事後のアンケートを行う
それぞれについて解説しますね。
お客さんの反応を高めるウェビナーのポイント.1
コンセプトを明確にする
誰のためのウェビナーなのかをシッカリと伝えるようにしましょう。
コンセプトとは全体の方向性を決めるということです。
例えば、有名企業の事例を上げると以下のようなモノですね。
- 空の旅を世界一安く(サウスウェスト航空)
- 1000曲をポケットに(iPOD)
- 中学生、高校生のためのプログラミング・スクール(ライフイズテック)
パッと聞いただけでどのような商品やサービスなのかをわかりやすい上に、お客さんが得られるメリットもイメージできますよね。
コンセプトの作り方にはポイントがあります。
- お客さんが抱えている問題
- 提供できる解決策
この2点を考えると良いでしょう。
例えば、サウスウェスト航空の例であれば以下のようになります。
- お客さんが抱えている問題 → 航空機のチケットが高い
- 提供できる解決策 → コスト削減により格安で提供できる
そして、格安であることをさらに強調して「空の旅を世界一安く」というインパクトのあるコンセプトが生まれています。
お客さんが抱えている悩みと、提供することが出来る価値を合致させて興味を持ってもらえるコンセプトを作りましょう。
お客さんの反応を高めるウェビナーのポイント.2
メリットを伝える
ウェビナーでお客さんが受け取るメリットを具体的に伝えてください。
メリットより、ベネフィットと表現したほうが良いですね。
ベネフィットとは、お客さんが商品を使うことで得られる嬉しい将来のことです。
例えば、良くある表現として「○○大学○○先生が監修」という本があったとします。
確かに大学の先生が監修しているのであれば、スゴイのかもしれないという印象を与えることは可能です。
しかし、これは商品の特徴でしかあり、ベネフィットではありません。
メリットや商品の特徴に対して、「だから、何なのか?」に続く言葉がベネフィットです。
先程の「○○大学○○先生が監修」を例に出してみましょう。
- だから何なのか? →専門的な内容をわかりやすく解説してある
- だから何なのか? →初心者でも理解しやすい
- だから何なのか? →この1冊があれば他の本を買う必要がない
あくまで例ですが、「初心者でも理解しやすい」や「この一冊があれば他の本を購入する必要がない」というベネフィットが生まれました。
他にもベネフィットを作り出すことが可能ですね。
このように、直接お客さんが受け取れるベネフィットを伝えることで、お客さんからの反応を高めることができるでしょう。
お客さんの反応を高めるウェビナーのポイント.3
資料の一部を配る
ウェビナーで使用する資料の一部を事前に配ることで、お客さんの興味を引くことができます。
資料を読むことで内容をなんとなく理解することができますし、続きが気になる方もいるでしょう。
資料を配る目的は、ウェビナーへの興味を高めてもらい参加率を上げるためです。
会社によっては、資料を全て事前に提供するところもあります。
資料を見てもらった後に、実際に資料に沿ったワークや、アンケートなどを行うとさらに効果的ですね。
メルマガに登録してもらったお客さんには、ウェビナー当日まで最大限に興味を高める工夫を行いましょう。
お客さんの反応を高めるウェビナーのポイント.4
参加方法や日時を明確にする
ウェビナーの参加方法と開催日時は明確に伝えてください。
ウェビナーの参加方法が分からないことで、参加率が下がってしまっては意味がありませんからね。
「○月○日○時~(2時間程度) 参加方法は○○です。」と明確に伝えるようにしましょう。
それでも当日は視聴できないお客さんがでてくる可能性が高いです。
ウェビナーを行うシステムの使い方やトラブル時の対応方法は、最低限覚えておくと良いですね。
お客さんの反応を高めるウェビナーのポイント.5
事前、事後のアンケートを行う
事前、事後のアンケートを行うことは、質の高いウェビナーを行うために重要なことです。
事前アンケートは、ウェビナーの内容とお客さんの知りたいことにズレが生じないよう行います。
アンケート結果の内容次第では、ウェビナーの内容を変更することもあるでしょう。
他の活用方法としてはアンケート結果をお客さんと共有することですね。
「事前アンケートを行った結果、こうなりました」という結果発表を行うことは、お客さんからの興味が高いため反応は良いです。
事後アンケートも、期待した通りの内容だったか、他にどんな内容を知りたかったかを知るために必要です。
次回の改善案として活用しましょう。
他には集客コンテンツをして活用する方法もあります。
例えば「前回のウェビナーでこのような意見をいただきました」というお客さんの声として使う方法ですね。
お客さんの声は、新しいお客さんを連れてくる強力なコンテンツなので活用してください。
ウェビナーを導入している企業事例
ウェビナーを導入している企業事例を紹介します。
ウェビナーを導入している企業事例.1
楽天市場ネットショップ出店・開業オンラインセミナー
楽天市場の新規出店者向けコンテンツがメインです。
事前に予約する必要がありますが、土日以外の平日であれば都合の日程で見ることができます。
そのため遠方の方や時間の都合の合わない方を取り込むことが可能ですね。
ウェビナーでは主に以下の内容を伝えています。
- EC市場の成長率
- ネットショップの始め方
- ネットショップを伸ばすノウハウ
- 他のECモールとの違い
楽天市場が持っているデータを活用したウェビナーのため、すでにネットショップを運営している方も勉強のために受けるほどです。
ネットショップ運営に関する有益な情報提供を行っている良い事例ですね。
ウェビナーを受けたお客さんには自分でショップ運営できるイメージを持ってもらい、最終的に出店契約につなげています。
ウェビナーを導入している企業事例.2
株式会社大塚商会 ITセミナー
大塚商会はIT専門のウェビナーを開催しており、全て無料で視聴可能です。
大塚商会はIT関連のサポート業務を行っています。
IT関連に詳しくはい企業に代わって、複合機の導入サポートやファイル共有サービスの提案などを行う事業ですね。
ウェビナーの内容は、情報漏洩対策やエクセル業務の効率化、コスト削減施策などです。
他にも専門ソフトの使い方などもあり、業務を行う上で参考になるモノが多いでしょう。
ウェビナーで狙っている効果は以下のモノです。
- 新規顧客の開拓
- 既存客のフォローアップ
- ニーズの掘り起こし
ウェビナーを使うことで幅広いお客さんを集客できていますね。
そして最終的にニーズを掘り起こし、自社商品の成約に結びつける導線になっています。
ウェビナーを導入している企業事例.3
ウェブ集客コンサルタント
ウェブ集客コンサルタントAさんは「半年間のウェブ集客サポート」をウェビナーで販売しています。
ウェブ集客のやり方がわからない方や、上手く効果を出せてない方に向けての商品ですね。
ウェビナーへの集客はメルマガとブログで告知するのみです。
それだけでも毎回100人を超えるお客さんが集まります。
Aさんが行うウェビナーの流れは以下の通りです。
- ウェブ集客に関する情報提供
- 質疑応答
- セールス
- 期間限定の録画再放送
質疑応答はお客さんと双方向のコミュニケーションがとれるため、多めに時間をとっています。
ウェビナーを見たお客さんが疑問を残さないようにしていることが大きな特徴ですね。
そうすることでお客さんとの信頼関係を短時間で築くことができ、30万円という高額商品にも関わらず毎回多くのお客さんが購入します。
次にウェビナーの録画動画を期間限定で再放送します。
再放送期間は1週間ほどで、この期間内の売上はウェビナー当日よりも多くなることがあるほどです。
1回のウェビナーを行うことで、売上を最大限に上げることができている事例ですね。
【まとめ】ウェビナーは最も効率良く販売できるツール
ウェビナーは今の時代、効率良く商品を販売するための強力なツールです。
売上アップに高い効果があり、録画したウェビナー動画があれば自動化や集客コンテンツとしても活用することができます。
これから導入を検討していた企業は、いち早く取り入れたほうが良いでしょう。
ウェビナーのやり方は以下の7ステップです。
- 企画内容の作成
- バックエンド商品の準備
- シナリオ作成
- LPの作成と集客
- ウェビナー実施
- アフターフォロー
- ウェビナーの自動化
特に重要なことは最初の企画内容の作成ですね。
企画の方向性がズレていると、その後の工程はすべて無駄になってしまいます。
お客さんからの興味を引くことはできませんし失敗に終わってしまう可能性が高いです。
そうならないためにも、ペルソナ設定を行いお客さんが必要としている情報を提供できるようにしましょう。
お客さんの知りたい情報を把握して、ウェビナーの前半でシッカリと情報提供することができれば満足感を与えることができます。
そうすることでウェビナーの後半のセールスで大きな売上を上げることができるでしょう。
中には単価20倍アップに成功した人もいるほどです。
値上げに成功した実例を知るだけでも価値のある動画なのでぜひご覧になってください。