二次クレームは必ずしも社員のせいではない!本当の原因と対策

鷲津晴人
二次クレームは必ずしも社員のせいではない

今回は、「二次クレーム」を発生させない方法についてお話をしていきます。

 

二次クレームとは、クレーム対応の不手際に対してさらにクレームが起こるという最悪の事態のことです。

クレーム時の対応や態度が原因で起こることが多いため、その辺りの教育を徹底されている社長は多いと思います。

 

しかし実は、二次クレームの原因がクレーム対応の不手際だけではないという事実を知っているでしょうか?

そしてそれが、社長の判断1つで対処可能なのだとしたら?

 

二次クレームは、二次対応に必要な時間だけでなく、社員のやる気まで奪ってしまいます。

そんな二次クレームの発生を、社長みずからの手で根元から断ってしまいましょう。

 

 

二次クレームはどうして起こるのか?

二次クレームはどうして起こるのか

 

二次クレームが起こる理由には、実は2つの種類があります。

 

  1. クレーム対応が悪いため
  2. 顧客が会社に好意的ではないため

 

1つ目の理由はとても分かりやすく、単純にクレーム対応の甘さが原因となるものです。

ほとんどの社長が、このクレーム対応の問題にばかり目を向け、対処しようとします。

 

しかし実は、それだけでは二次クレームはなくなってくれません。

なぜなら、どれだけ見事なクレーム対応を心がけたとしても、理不尽なクレームに対してはそもそも対応することが不可能だからです。

さらに言ってしまえば、理不尽なクレームに対して一生懸命に対応をする意味なんてありません。

 

そして、こういった理不尽なクレームを言いだすのが、2番の会社に対して好意的ではない顧客なのです。

弊社代表の北岡は、「お客様は神様である」という考え方を否定しています。

会社は顧客の無理難題を聞くために存在しているわけではありません。

そんな時間や労力を使うくらいなら、会社に対して好意的な顧客にこそ使うべきではないでしょうか。

この辺りの考え方については、別記事にて北岡本人が語っておりますので、そちらの方も参考にしてみてください。

⇒お客様は神様と勘違いしているお客を切る方法

 

このように、会社にとって良くない顧客の理不尽なクレームによっても、二次クレームは発生します。

つまり二次クレームの発生をなくすためには、「クレーム対応の不手際」、「理不尽なクレームを入れてくる顧客」という2つの方面から対処していかなければいけないというわけです。

 

 

二次クレームをなくすための2つの対応

二次クレームをなくすための2つの対応

 

具体的に、二次クレームをなくすためには2つの対応が必要になります。

 

  1. クレーム対応のマニュアルを作成する
  2. 会社に好意的ではない顧客を残そうとしない

 

この2つの対応を両方とも実践することで、あなたの会社で発生する二次クレームは劇的に減るはずです。

 

 

二次クレームの対応策1.クレーム対応のマニュアルを作成する

二次クレーム発生を防ぐには、クレーム対応のマニュアルを作り、社員のクレーム対応スキルを向上させる必要があります。

 

クレームの中には理不尽なものだけでなく、もちろん真っ当なものも存在しています。

真っ当なクレームは、むしろ会社の付加価値を上げるための気づきを与えてくれるありがたいものです。

そのため、真っ当なクレームが入ったときには、原因をきちんと把握し、誠心誠意お詫びをする必要があるのです。

 

そこで効果的なのが、クレーム対応のマニュアルを作るという方法です。

マニュアルを作ることで、社員のクレーム対応スキルを底上げすることができます。

 

クレーム対応のマニュアルには、最低限、以下の項目を入れておきましょう。

 

  • 正しい言葉づかい
  • 話の聴き方
  • 自社のサービスに対する知識
  • クレーム対応の記録の残し方

 

とくに記録の残し方は重要です。

真っ当なクレームは会社の成長に繋がる財産ですし、残しておくことでクレーム対応マニュアルの改善にも繋がります。

真っ当なクレームが入るたびにこのマニュアルを少しずつ更新していけば、二次クレームの発生はグンと抑えられるでしょう。

 

 

二次クレームの対応策2.会社に好意的ではない顧客を残そうとしない

二次クレームを発生させないためには、会社に好意的ではない顧客を無理に残そうとしないことも重要です。

この場合、会社に好意的ではない顧客というのは、無理難題をふっかけてきたり、理不尽なクレームを入れてくるような顧客のことをいいます。

無理難題や理不尽なクレームは、そもそも対処のしようがありません。

そのため結果として二次クレームに繋がったり、不本意なかたちでサービスを提供しなければいけなくなってしまうのです。

 

好意的ではない顧客は、むしろいない方が会社のためになります。

そこで、そんな顧客にいなくなってもらうために、2つのことを試してみてください。

 

  1. 返金してサービス提供が不可能だと伝える
  2. サービスの価格を上げる

 

1つは、理不尽なクレームを入れてきた顧客に対して、別の会社に行ってくださいと直接頼む方法です。

「私どもではあなたの力になれませんので、ほかの会社に行ってください」と言って、お金を返してしまいましょう。

このように会社のためにならない顧客を1人ずつ切っていけば、理不尽なクレームがなくなり、二次クレームもなくなるはずです。

つまり、今までムダに浪費していた時間やエネルギーを、会社の成長のために使えるようになります。

 

ただ、それでも引き下がらない悪質なクレーマーも中には存在しています。

そういった場合には、会社側で録音をするなどして、自己防衛をしてください。

弁護士の中井陽一さんによると、相手の了承を得ずに隠れて録音をしたとしても盗聴にはならず、問題はないとのことです。

(参考:モンスタークレーマーへの対応について)

 

そしてもう1つ効果的なのが、サービスの価格を上げてしまうという方法です。

これには、良くない顧客が入ってくるのを防ぐ効果があります。

 

たとえば、安売りのスーパーなどを考えていただければ分かると思うのですが、ああいう場所では、商品の価値ではなく価格を見られることがほとんどですよね。

そして実は、理不尽なクレームを入れてくるのは、その多くが購入金額の少ない顧客、つまり、価値ではなく価格を見ている顧客なのです。

考えて欲しいのですが、こういった顧客に時間やエネルギーを使うくらいなら、価値を理解して高額な商品を買ってくれた顧客にこそ使いたいと思いませんか?

その方が会社のためにもなりますし、何より会社を好きでいてくれる顧客のためにもなります。

だからこそサービスの価格を上げることで、価格しか見ない顧客を手放し、きちんと価値を感じてくれた顧客だけが買ってくれるような状況を作り出すことが重要なのです。

 

ちなみに、こう言うと「サービスの価格をアップすることは簡単ではない」と多くの社長が言いますが、そんなことはありません。

サービスの価格を上げることは、実は簡単にできます。

会社にとって好意的ではない顧客を切ることができれば、二次クレームの発生はかなり防げるはずです。

ただし、切るのはあくまでも会社に好意的ではない顧客だけにしてください。

真っ当なクレームは、むしろあなたの会社を成長させてくれるキッカケとなります。

社長の判断で、顧客の是非はきっちりと見極めましょう。

 

 

【まとめ】二次クレームは社長の手で事前に止められる

今回は、二次クレームをなくす方法についてお話をしてきました。

二次クレームには2つの種類があり、この両方を対処することでなくすことができます。

 

  1. クレーム対応が悪いために起こる二次クレーム
  2. 顧客が会社に好意的ではないために起こる二次クレーム

 

多くの社長が1番だけを重要視し、2番に関しては考えてもいません。

しかし、実際はこの2番の対処を徹底することこそが重要なのです。

 

会社に対して好意的ではない顧客を手放すためには、サービスの価格を上げるという方法が効果的です。

そうすることで、価格しか見ない顧客を手放し、きちんと価値を理解してくれる顧客だけがあなたの会社に残ってくれるようになります。

安売りのスーパーでは小さなクレームがよく起こるのに対して、高級スーパーは落ち着いていて、あまりクレームは起こりませんよね?

その理由こそまさに、価値を見てくれる顧客だけを相手にしているからなのです。

 

ただ、そう言うと多くの社長が、「価格を上げることなんてできない」と口にします。

しかし実は、価格を上げる簡単な方法があるのです。

二次クレームが起こるのは、社員の対応が悪いからという理由だけではありません。

むしろ、社長の判断でなくすことができる二次クレームも多いのです。

あなたの会社も、いらない二次クレームにエネルギーを使うのは、もう辞めにしませんか?

 

 

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