スケジュール管理の本や教材は、世の中にたくさん溢れています。
ただ、それらは一般的なサラリーマンやスタッフ向けであることが大半です。(明示はされていませんが。)
つまり、社長であるあなたにぴったり合ったスケジュール管理の方法ではありません。
では、なぜ社長ではなくサラリーマンやスタッフ向けのスケジュール管理の本や教材が多いのか?
それは、サラリーマンやスタッフの人たちの方がマーケットとして大きいからです。
社長はサラリーマンやスタッフと比べて絶対数が少ない。
つまり、社長が対象ではマーケットが小さいので、社長のためのスケジュール管理について語っている本や教材も少ないわけです。
そこで、今回は社長のためのスケジュール管理で社長の生産性に特化してスケジュール管理のポイントついてお伝えしていきます。
社長のスケジュール管理はどうするのが良いか?正しいやり方9つのポイント
2 社長のスケジュール管理はアナログ一択なわけ
ポイント1:手帳はウィークリーのバーチカル
ポイント2:予定と実績を管理する(予実の管理)
ポイント3:デスクでは「手帳」と「予実管理表」を絶えず開いておく
ポイント4:重要な業務は生産性の高い午前中にやる
ポイント5:時間割を作る
ポイント6:電話とメールの返信の時間をあらかじめ決めておく
ポイント7:バッファを取る
ポイント8:任せている仕事は、〆切期限の前日に付箋を貼り付けておいて、大丈夫か確認する
ポイント9:健康維持と学習の時間を取る
社長のスケジュール管理は、アナログか?デジタルか?
社長のスケジュール管理をする上で、まず考えるべきこと。
それは、手帳で管理するべきか?それとも、デジタルツールを使って管理するべきか?です。
実際のところ、いったいどちらがいいのか、、、?
スケジュール管理において、デジタルツールにはメリットがたくさんあります。
・持ち運びが楽
・時間になると知らせてくれるアラート機能があるのでタスクを忘れない
・毎週、毎月といった繰り返しの予定が、ボタン操作1つで簡単に入れられる
・PCだけでなく、自分の持っているスマホなど複数の端末で予定を確認できる
・バックアップがとれる
など。
社長のスケジュール管理においてもデジタルツールは、大変便利そうです。
しかし、小さな会社の社長のスケジュール管理においては、実は手帳1択です。
デジタルツールのメリットを考慮しても、私はそう考えています。
社長のスケジュール管理はアナログ一択なわけ
では、社長のスケジュール管理は、なぜ手帳1択なのか?
それは、小さな会社の社長は、短期と長期、両方の仕事をする必要があるからです。
日々の実務のような短期的な仕事は、デジタル管理の方が分があります。
リマインダなどの機能も充実しているので「今日何をするんだっけ?」というのhがありません。
しかし、長期的なプランを立てる際、先の予定までパッと見える一覧性が必要です。
スマホでは、先の予定まで一覧で確認することができません。
あなたが実務から遠のいているような社長なら別です。
・ただ長期のビジョンを立てればいい
・人と会うだけでいい
このような社長であれば、デジタルツールでのスケジュール管理でもまったく構いません。
しかし、今お伝えした状況を踏まえて考えてみると、お分かり頂けるはずです。
小さな会社の社長は実務もしながら長期も見渡さなければいけない。
この行ったり来たりする作業が必要です。
これができるのはアナログの手帳だけです。
ここからは、いよいよ社長のスケジュール管理のポイントを9つお伝えしていきます。
ポイント1:手帳はウィークリーのバーチカル
バーチカルの手帳とは、1週間分が見開きになっていて、縦に時間、横に月曜日、火曜日・・・日曜日と曜日刻みになっている手帳のこと。
なぜバーチカルを推奨するのかというと、自分が「どれだけ」「何に」時間をかけているのか?が視覚的に理解できるからです。
私が推奨するのは株式会社イー・ウーマンの佐々木かをりさんが開発したアクションプランナーです。
ポイントは朝6時から23時まで時間欄が多いこととシンプルなこと。
そして、何より土日の欄も平日の欄と同じことです。
バーチカルの手帳は、ときどき土日の欄が小さくなっているものがあります。
しかし、そもそも社長には土日なんてありません。土日も仕事をすることも多いでしょう。
そのために仕事ばかりに偏って、家族と過ごしたり、遊んだり、健康のための活動をしたり他の重要なことがなおざりになってしまいます。
だから、土日も同じ大きさの欄の手帳を使うことで、プライベートと仕事を分けるのではなく、人生を丸ごと手帳に書くようにします。
さらに、社長のスケジュール管理では、さらにバーチカルの手帳に追加して欲しいものがあります。それは、年間計画を一覧で見渡せる予定表です。
前述した通り、社長の仕事は長期を見渡すこと。
バーチカルの手帳だけでは、それは実現できません。
そこで、弊社でも私専用で使っていたものを、一般にも販売しています。
ご覧いただいてもし役に立ちそうなら、お求めください。
ポイント2:予定と実績を管理する(予実の管理)
社長のスケジュール管理では、その日の予定と終わったあとの実績を管理しましょう。
やり方は簡単です。
業務開始前に、その手帳にある「今日の予定」を毎朝確認します。
このとき、オススメなのは予定の書いてある手帳とは別にもう一つの手帳を方法です。
予定が書いてある手帳がAだとすれば、Bの手帳を新たに用意します。こちらはデイリーの手帳です。
そして始業前にBの手帳に、Aの手帳から今日の予定を転記します。
さらに、
・タスク出しをして出てきたタスク
・アポ
を業務開始前にBの手帳に書き、スケジュール化して一日の予定を立てます。
次にひとつの仕事をこなすたびに、Bの手帳を確認して、
・今日立てた予定に対して、そのタスクにはどのくらいの時間がかかったか?
・やるべきことは、どのくらいやれたのか?
こうした実績を確認してください。
すると、自分の仕事の処理する速さを知ることができます。
そして、同時に反省点も見えてきます。
・こういう仕事は、結構時間がかかるんだな、、、
・前日にこれくらい寝た日は、すごく効率がいいんだ!
・前日に遊んでいた日は、効率がいいんだな!
こういった自分のパターンや傾向に気づくことができます。
実は、この予実の管理をするためのシートを用意しています。
以下のURLからぜひダウンロードして使ってみてください。
「予実管理表」
ポイント3:デスクでは「手帳」と「予実管理表」を絶えず開いておく
仕事中は、手帳と予実管理表を絶えず開いておき、常にパッと見れる状態にしておきます。
何かあったら、すぐに書き込めるようにするわけです。
基本的に確定したものだけを書き出します。
社長は、仮押さえのアポなどは付箋に書いて、その仮予定の場所に貼っておきましょう。
付箋は貼ったりはがしたりができるので「あとで書いて消す」という作手間がなくなります。
このやり方は、社長のスケジュール管理において非常に便利です。
ぜひオススメします。
ポイント4:重要な業務は生産性の高い午前中にやる
このポイントは「大抵の方は、、、」という前提条件がつきます。
通常、生産性は、一般的に午前中の方が高いです。
午前中の方が社長の仕事は捗り、社長にとっても大切なアイデアも出てきやすいです。
それはあなたも経験上おわかりでしょう。
ですから、社長にとっての本当に重要な仕事は、全部午前中に予定を入れましょう。
もっと言えば、社長のスケジュール管理では、午前中にはアポはいれてはいけません。
アポは午後に入れます。
では、午前中にするべき社長の重要な業務とはなにかというと、
・日頃の売上を立てる「売る仕事」
・長期的に見た「仕組みを作る仕事」
といった業務なわけです。
午前中のスケジュール管理では、社長はこういった仕事に時間を取るようにしてください。
午前中をこのようにすることで、長期的に重要になる社長の大切な仕事がどんどん前に進んでいくようになります。
逆に夜が生産性が高いなら、その時間にはアポを入れないということになります。
ポイント5:時間割を作る
先ほど「午前中は大事なことをするための時間」とお伝えしました。
これは「午前中は大事な事をする時間」という風に1つの時間割ととらえることもできるわけです。
同じように、毎週◯曜日にこれをやる、毎月◯日にこれをやるという週次、日次の時間割も作ります。
例えば、私の場合。
毎週月曜日に前週の数字のチェック。具体的にはフロントエンド商品の販売実績、各広告の成約率などです。
火曜日はトレーニング。木曜日は翌週のメルマガのネタ作り、金曜日は手持ちのタスクのチェックetc。
月次であれば、毎月1日前後でニュースレターの原稿を作成します。
そして、毎月5日には前月の数字が上がってくるようにしています。
その上がってきた数字をチェックする。
そして、「今月来月はそれを踏まえて何を行動するのか?」と考える。
・・・こんな風に毎月5日に数字のチェックと、当月翌月の数字の見直しをしています。
こんな風に、週次、月次であらかじめやるべきことを決めておくと、もれなく大切な業務を実行できるようになります。
ポイント6:電話とメールの返信の時間をあらかじめ決めておく
電話とメールに対してクイックレスポンス。
仕事がデキる人の行動様式とされます。
しかし、こと社長に関しては(本当はスタッフもですが)、これはやるべきではありません。
なぜなら、電話やメールに反応をすることで集中力を落としているからです。
電話やメールに反応をして、また仕事に戻るわけですが…
集中している状態から一度集中力が途切れると、また集中力を取り戻すには、20分程度の時間がかかります。
つまり、
集中し出した
↓
電話が鳴った
↓
集中し出した
↓
電話が鳴った
・
・
・
こんなことを繰り返していると、1日で集中できた時間は結局1時間もない、、、
こんなことも当然起こり得るわけです。
集中力が低下すると生産性も落ちます。
なので、電話やメールは予め決まった時間に見るように決めておいてください。
そして、その時間以外には絶対に見ない。
・音
・バイブ
・アラート
はすべてオフにしておきます。
そうしないとこれらのサインがどうしても気になって集中できなくなってしまいます。
社長であるあなたの気が散らないように環境を整えるましょう。
そのためにも、あなたが我慢できずに反応したくなるような設定は、すべてオフにしておいてください。
あなたが決めたある時間が来たら、そこで一気に電話やメールの返信をする。
たったこれだけのことですが、非常に仕事がはかどります。
ぜひ試してみてください。
ポイント7:バッファを取る
「毎朝業務開始前にスケジュールを立てましょう」とお伝えしました。
とはいえ、予定の時間枠いっぱいいっぱいにびっちりとスケジュール予定を取る必要はありません。
時間割も同様です。
始めの1時間はコレをやって、その次にコレを、コレを、、、と細かく決め過ぎると、社長は突発的な仕事も当然入ってくるので、それが処理できなくなってしまいます。
そこで、スケジュール管理の1つとして
・毎日1日の仕事時間のうちの20%
・毎週1週間の仕事時間のうちの20%
をバッファとして時間を取るようにします。
ちなみに私の場合は、1日1〜2時間くらい、1週間では土日のどちらかの午前中を1週間のバッファにしています。
例えば、1日あたりのバッファが取ってあれば、突発的な業務が入ってその日の仕事が遅れたとしても、その日のバッファを使えばその日のうちに取り戻すことができます。
もし、それでもその日のうちに取り戻すことができなければ、週末のバッファで取り戻せば良い。バッファを取ると、こうした安定した予定の組み方ができるようになります。
ポイント8:任せている仕事は、〆切期限の前日に付箋を貼り付けておいて、大丈夫か確認する
社長は、仕事を誰かに任せることも多いはず。
その任せた仕事は、必ず付箋に記入をしておいてください。
なぜなら、依頼した仕事には締め切りがあるはず。
でも、ふとするとその〆切期限を忘れてしまうからです。
うっかり忘れてしまった事で仕事が進まない、、、
実際にこんなことが起こることも少なくありません。
ですから、自分の手帳に「○月○日 ○○さんにこれこれについて」と付箋に記入しておきます。
そして、あなたの手帳のその〆切期限の前日のところに付箋を貼り付けておきます。
〆切期限の前日になったら付箋が貼ってあるので忘れることがありません。
こうしておけば「明日締め切りだけど、大丈夫?」と確認を入れることができます。
こうすれば、確実に締め切りを守らせることができます。
結果、プロジェクトの遅れもなくなります。
社長のスケジュール管理では、任せている仕事の管理も重要になります。
ただし、ある程度、スキルが高くて信頼ができる人については、この管理はモチベーションを下げることになります。
なので、管理が必要な人物に対してだけ、重要な仕事のときだけと考えてください。
ポイント9:健康維持と学習の時間を取る
「社長のパフォーマンスが、その会社のパフォーマンスを決める」
特に、小さな会社の場合はこう断言できます。
社長のパフォーマンスを上げていくために、しっかりと
・健康維持
・学習
のための時間も取るようにしてください。
「時間がもったいないな、、、」
社長のスケジュール管理の中に、健康維持や学習の時間を取ることで、あなたはこう思うかもしれません。
しかし、長期的な視点で見た場合にあなたの
・健康状態が良い
・学習によって知識や知恵が増えている
ということは、会社のパフォーマンスがどんどん上がっていることになります。
健康維持や、学習の時間は、どうしてもサボりがち。
だからこそ、その重要性を考えてぜひしっかりとスケジュール管理をして頂き、こうした時間も取るようにしてください。
社長のスケジュール管理はどうするのが良いか?正しいやり方9つのポイントまとめ
社長のスケジュール管理は、一般的なそれとは大きく違います。
ぜひこの機会に社長であるあなたのスケジュール管理のやり方を見つめ直してみてください。
この9つのポイントを守ることで、生産性が一気に高まることをお約束します。