【一覧】経営者が知っておくべき5つの経営指標!経営指標を分析する方法も解説

鷲津晴人
【一覧】経営者が知っておくべき5つの経営指標!経営指標を分析する方法も解説

今回は自社の経営状況を管理する上で重要な「経営指標について解説します。

この記事を読んでいるということは、あなたもこのような悩みを抱えているのではないでしょうか。

  • 自社の経営状況を把握したい
  • 経営指標ってそもそも何?
  • どんな経営指標があるのか知りたい

経営者の仕事の中には、経営状況を管理・分析して適切な経営判断を下すということがありますよね。

適切な経営管理と経営判断を行うためには、自社の経営状況を把握・分析することが重要です。

そこで、自社の経営状況を把握・分析するために用いられる指標が経営指標なのです。

 

今回は、経営指標について以下3つの内容を中心に解説していきます。

  1. そもそも経営指標とは?
  2. 経営指標を算出するために必要な3つの財務諸表
  3. 経営者が知っておくべき経営指標の5つの種類

この記事を読むことで、経営指標についての理解を深めて、より適切な経営判断を下すことができるようになるでしょう。

自社の経営状況を適切に管理して、適切な経営判断を下したい方はぜひ参考にしてください。

 

そもそも経営指標とは?経営者が経営指標を知っておくべき理由

はじめに、そもそも経営指標とはなんなのか? ということについて解説します。

経営指標とは、経営や会社の状態を表す指標のことです

売上上昇イメージ

経営指標を示すことで、自社の収益力や成長を把握することができます。

自社の経営状況を把握できていないことが原因で、経営判断が遅れてしまい業績が大きく傾いてしまったり、倒産に追い込まれてしまった企業も少なくありません。

つまり、経営者が適切な経営判断をするためにも、経営指標はとても重要な要素なのです。

 

経営指標を算出するために必要な3つの財務諸表

次に経営指標を算出するために必要な3つの財務指標を紹介します。

経営指標は基本的に財務に関する数値から算出するため、財務諸表を確認する必要があるのです。

決算書報告書とペンと電卓

一般的に使用されている財務諸表は以下のとおりです。

  • 貸借対照表
  • キャッシュフロー計算書
  • 損益計算書

それぞれの財務諸表について解説します。

 

貸借対照表

貸借対照表は、企業の資産と負債の割合を管理するための財務諸表で、バランスシートと呼ばれることもあります。

貸借管理票を作成することで、自社の資本や資産を管理することができます。

貸借管理票には、次のような項目が記載されています。

  • 流動資産
  • 固定資産
  • 流動負債
  • 固定負債

このような項目から、安全性の指標を算出することができます。

自社の資産と負債を管理するためにも重要な財務諸表です。

 

キャッシュフロー計算書

キャッシュフロー計算書は、企業の現金の増減や流れを管理するための財務諸表です。

自社の現金がいつ何に使用されたのか、いつどこから入ってきたのかを把握することで、自社の資金繰りを円滑にすることができるのです。

キャッシュフロー計算書には、次のような項目が記載されています。

  • 営業収入
  • 人件費
  • 仕入れによる支出
  • 減価償却費
  • 純利益

黒字だけど現金がなくて支払いができず、倒産してしまう企業も多いため、キャッシュフロー管理表は必ず作成しましょう。

 

損益計算書

損益計算書は、会社の一定期間内の収益や利益などを管理するための財務諸表です。

損益計算書を作成することで、一定の期間内にどれだけの費用を使って、どれだけの売上があって、最終的に利益はどれだけあったのかを把握することができます。

損益計算書には、次のような項目が記載されています。

  • 売上高
  • 売上原価
  • 販売費
  • 営業利益
  • 経常利益

会社が健全に動いているのかを知るためにも、必要な財務諸表です。

 

経営者が知っておくべき経営指標の5つの種類

ここからは、経営者が知っておくべき経営指標の5つの種類を紹介します。

経営指標は5つに分類することができ、それぞれの種類を理解することで経営管理をしやすくなります。

方向性

また、種類ごとの経営指標を一覧で紹介するので、具体的な経営指標が知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

  1. 収益性の指標
  2. 安全性の指標
  3. 活動性の指標
  4. 生産性の指標
  5. 成長性の指標

上記5つの経営指標の種類の解説と、それぞれの経営指標とその分析方法について紹介します。

 

経営指標の種類1.収益性の指標

収益性の経営指標は、企業が利益を得るために発生した費用に対して、どれだけの利益が出ているのかを測る指標です。

収益性の経営指標を知ることで、自社の収益力を知ることができ、その結果によって適切な経営判断を下すことができます。

  1. 総資本経常利益率
  2. 売上高総利益率
  3. 売上原価率
  4. 売上高営業利益率
  5. 売上高販管費率
  6. 自己資本当期利益率

それぞれの指標とその分析方法について紹介します。

 

収益性の指標1.総資本経常利益率

総資本経常利益率は、総資本に対する経常利益の割合を示す指標です。

つまり、総資本経常利益率を示すことで、企業が使ったお金に対して利益がどれほどあったのかを確認することができるのです。

総資本経常利益率が高いと、資本が効率よく使用されていると判断できます。

総資本経常利益率が低い場合には、資本を無駄に使ってしまっている可能性があるので注意しましょう。

 

総資本経常利益率は以下の式で求めることができます。

「総資本経常利益率=経常利益/総資本×100%」

総資本経常利益率が低い場合には、総資本を圧縮したり経常利益を上げることで、改善することができます。

 

収益性の指標2.売上高総利益率

売上高総利益率は売上高に対する売上総利益の割合を示す指標です。

粗利益率と呼ばれることもあり、企業のおおよその利益を把握することができます

売上は売上高総利益率と次に紹介する売上原価率で構成されています。

そのため、売上高総利益率が高ければ売上高に対しての売上原価率が低いため、収益性が高いと判断できます。

反対に売上高総利益が低い場合には、売上高に対して売上原価が高いということです。

 

売上高総利益率は以下の式で求めることができます。

「売上高総利益率=売上総利益/売上高×100%」

もしも、売上高総利益率が低い場合、商品の価格設定が適切でなかったり、STP分析がうまく行っていない可能性が高いです。

売上高総利益率が改善したい場合には、商品の価格設定やSTP分析が適切であるかを見直してみましょう。

 

収益性の指標3.売上原価率

売上原価率は、売上高に対する売上原価の割合を示す指標です。

繰り返しになりますが、売上は売上原価率と売上高総利益率で構成されています。

そのため、売上原価率が高い場合は、売上に対して売上総利益率が低いため、収益性が低いのです。

売上原価率は次の式で求めることができます。

「売上原価/売上高×100%」

売上原価率が高い場合には、業務をアウトソースしたりオートメーション化して効率化を図ることも1つの手です。

 

収益性の指標4.売上高営業利益率

売上高営業利益率は、売上高に対する営業利益の割合を示す指標です。

つまり、自社の営業活動が効率的に行われているかを確認することができるのです。

売上高営業利益率が高いということは、自社の営業での売上が高く、営業効率が良いと判断できます。

反対に売上高営業利益率が低い場合は、自社の営業効率が悪い、もしくは営業にかかっているコストが高すぎる可能性があります。

 

売上高営業利益率は次の式で求めることができます。

「売上高営業利益率=営業利益/売上高×100%」

売上高営業利益率が低い場合は、営業での売上を上げたり営業にかかる原価を抑えることで、改善することができます。

 

収益性の指標5.売上高販管費率

売上高販管費率は、売上高に対する販売費と一般管理費の割合を示す指標です。

売上高販管費率が低いと、経営にかかっているコストが低いと判断することができ、コストパフォーマンスンの高い経営ができていると考えられます。

つまり、売上高販管費率は企業の経営効率を確認することができる指標なのです。

売上高販管費率は次の式で求めることができます。

「売上高販管費率=販売費一般管理費/売上高×100%」

売上高販管費率が高い場合は、コストの見直しや業務を外注することで改善することができます。

 

収益性の指標6.自己資本当期利益率

自己資本当期利益率は、自己資本に対して利益をどれだけ上げたかを示す指標です。

簡単に言うと、株主の投資効率を表す指標です。

反対に企業から見ると、株主の投資をどれだけ効率よく利益に還元できたかを示しています。

自己資本当期利益率は次の式で求めることができます。

「自己資本当期利益率=当期純利益/自己資本×100」

自己資本当期利益率は、その結果を見るだけでは分析することができません。

自己資本当期利益率を構成する3つの指標を分析する必要があります。

特に中小企業は融資や投資を受けて事業を展開することも多いため、重要視する必要がある指標と言えるでしょう。

 

経営指標の種類2.安全性の指標

安全性の経営指標は借入の返済や設備投資など、企業の支払い能力を測るための指標です。

安全性の指標が低い企業は、支払い能力が低いと判断することができるため、倒産する可能性もあります。

つまり、安全性の指標は企業の倒産リスクを表す指標なのです。

安全性の指標は以下のとおりです。

  1. 流動比率
  2. 当座比率
  3. 固定比率
  4. 固定長期適合率
  5. 自己資本比率

それぞれの指標とその分析方法について紹介します。

 

安全性の指標1.流動比率

流動比率は、流動負債に対する流動資産の割合を示した指標です。

流動資産は1年以内に回収される資産、流動負債は1年以内に支払いの期限が到来する債務のことを指します。

そのため、流動比率は企業の短期的な支払い能力を示す指標なのです。

流動比率は以下の式で求めることができます。

「流動比率=流動資産/流動負債×100%」

流動比率が高ければ支払い能力が高いと判断することができ、理想は200%といわれています。

もしも自社の流動比率が低い場合には、流動資産を増やす、もしくは流動負債を減らさなければいけません。

 

安全性の指標2.当座比率

当座比率は、流動資産に対して当座資産が占める割合を示す指標です。

当座試算は、流動資産の中でも最も早く現金化できる資産のことです。
たとえば、現金・預金、受取手形、売掛金のことを指します。

流動比率同様に、企業の短期的な支払い能力を示す指標ですが、流動比率よりもさらに短期的な支払い能力を確認することができます。

当座比率は以下の式で求めることができます。

「当座比率=当座資産/流動負債×100%」

当座比率が高ければ企業の支払い能力が高いと判断することができ、一般的には100%以上が望ましいといわれています。

当座比率が低い場合には、流動資産を減らすか当座資産を増やさなければいけません。

 

安全性の指標3.固定比率

固定比率は、自己資本に対する固定資産の比率を示す指標です。

つまり、オフィスの家賃や社用車など、固定資産が自己資本でどれだけ賄われているかを確認することができる指標です。

固定資産は、コストも固定化され、さらに長期間固定されることも多いため、自己資産で負担することが望ましいとされています。

固定資産は次の式で求めることができます。

「固定比率 =固定資産/自己資本×100%」

固定費率が高いと、自己資本ではなく他人の資本で賄っているため、他人の資本に依存してしまっている状態です。

短期の借入金で固定資産に投資をした場合は、利益を回収する前に返済期限が来る可能性があります。

その場合には、資金繰りが上手く行かず、最悪の場合倒産に追い込まれてしまう可能性があるので注意しましょう。

 

安全性の指標4.固定長期適合率

固定長期適合率は、投資した自己資本と長期借入金に対しての固定資産の割合を示す指標です。

固定長期適合率を示すことで、その投資によって経営が圧迫されないかを把握することができます。

経営を進めていく中で固定費は必要になりますが、回収速度は決して早くありません。

そのため、その投資によって経営が圧迫されないかを把握することが重要なのです。

固定長期適合率は次の式で求めることができます。

「固定長期適合率=固定資産/(自己資本+固定負債)×100%」

固定長期適合率が低ければ、固定資産に投資した自己資金と長期借入金が少ないということなので、企業の財務状況は安全だと判断できます。

固定長期適合率が高い場合には、自己資金や長期借入金を増やすか、固定資産を減らす必要があります。

 

安全性の指標5.自己資本比率

自己資本比率は、総資本に対して自己資本が占める割合を示す指標です。

資本は自己資本と他人資本に分けられ、自己資本が占める割合が多いと負債が少ないと判断することができるのです。

自己資本比率は次の式で求めることができます。

「自己資本比率=自己資本/総資本×100%」

自己資本比率は、一般的には70%以上が理想とされています。

自己資本比率が多い場合には、他人資本を減らすか自己資本を増やすことで改善することができます。

 

経営指標の種類3.活動性の指標

活動性の経営指標は、企業が資本によっていかに効率よく売上を上げているかを示す指標です。

企業の活動性が低いと、資本を活用できておらず売上が上がりません。

自社の活動性を分析することで、さらに効率よく経営活動を行うことができるのです。

活動性の指標は次の通りです。

  1. 総資本回転率
  2. 流動資産回転率
  3. 固定資産回転率
  4. 棚卸資産回転率
  5. 売上債権回転率
  6. 買入債務回転率

それぞれの指標とその分析方法について紹介します。

 

活動性の指標1.総資本回転率

総資本回転率は、総資本に対する売上高の回転率を表す指標です。

つまり、総資本回転数を示すことで、事業期間内で総資本を何度回収できるかということを確認することができるのです。

総資本回転率が高ければ、少ない資本で大きな売上を上げていると判断でき、効率よく資本を使えていると考えられます。

総資本回転率は次の式で求めることができます。

「総資本回転率=売上高/総資本×100%」

総資本回転率が低い場合は、資本の使い方に無駄がある可能性があります。

このあと紹介する指標を参考に、どの資本に無駄があるのかを見極めてください。

 

活動性の指標2.流動資産回転率

流動資産回転率は、流動資産に対する売上高の回転率を示す指標です。

流動資産回転率が高ければ、流動資産が売上に効率よく貢献していることが判断できます。

流動資産回転率は、次の式で求めることができます。

「流動資産回転率=売上高/流動資産×100%」

流動資産回転率が低い場合は、在庫や売上債権の回収が原因だと考えられます。

この後に紹介する「棚卸資産回転率」や「売上債権回転率」を測ることで、流動資産の改善点が見つけることができます。

 

活動性の指標3.固定資産回転率

固定資産回転率は、固定資産に対する売上高の回転率を示す指標です。

固定資産回転率が高ければ、固定資産が有効活用されていると判断できます。

固定資産回転率は次の式で求めることができます。

 

「固定資産回転率=売上高/固定資産×100%」

固定資産回転率が低い場合は、無駄な固定資産があるのかもしれません。

資本の長期回収が原因で、手放さずにいる固定資産が本当に必要なのかを、もう一度考えてみてください。

 

活動性の指標4.棚卸資産回転率

棚卸資産回転率は、在庫回転率とも呼ばれ、棚卸資産に対する売上高の回転率を示す指標です。

棚卸資産回転率を見ることで、商品や在庫が効率よく販売されているかを判断することができるのです。

棚卸資産回転率が高ければ、少ない棚卸資産で売上を効率よく上げることができています。

棚卸資産回転率は次の式で求めることができます。

「棚卸資産回転率=売上高/棚卸資産×100%」

棚卸資産回転率が低い場合は、売れない在庫を抱えているかもしれません。

回転率の悪い商品や在庫を把握することにより、在庫の数を調整してより効率よく売上を上げることができます。

 

活動性の指標5.売上債権回転率

売上債権回転率は、売上債権に対する売上高の回転率を示す指標です。

売上債権回転率を見ることで、自社の売上債権が効率よく回収されているのかを確認することができるのです。

つまり、売上債権回転率が高いと売上債権を効率よく回収できているということです。

売上債権回転率は次の式で求めることができます。

「売上債権回転率=売上高/売上負債×100%

売上債権回転率が低い場合は、売上債権を回収することに時間がかかっています。

売上債権は資金繰りにも影響するため、急を要する場合には、受取手形を割引したりファクタリングを利用しましょう。

 

活動性の指標6.買入債務回転率

買入債務回転率は、買入債務に対する売上高の回転率を示す指標です。

買入債務回転率を見ることで、自社の買入債務を効率よく支払うことができているのかを確認することができます。

つまり、買入債務が高いと買入債務の支払いが効率良く行われているということです。

喜入債務回転率は次の式で求めることができます。

「買入債務回転率=売上高/買入債務×100」

買入債務回転率が低い場合には、取引先への支払いが遅れている可能性もあります。

また、買入債務回転率よりも売上債権回転率の場合には、資金の回収が早く支払いに備えられるため、資金繰りも楽になるのです。

買入債務の回転率が悪い場合には、売上債権回転率を上げるということも1つの改善策です。

 

経営指標の種類4.生産性の指標

生産性の経営指標は、ヒト・モノ・カネなどの経営資源を投資した量に対して、どれだけの価値が生まれたかということを示す指標です。

つまり、生産性の指標を示すことで、事業効率の良し悪しを確認することができます。

生産性の指標は次のとおりです。

  1. 売上高付加価値率
  2. 労働分配率
  3. 労働生産性
  4. 資本生産性

それぞれの指標とその分析方法について紹介します。

 

生産性の指標1.売上高付加価値率

売上高付加価値率は、付加価値に対して売上高が占める割合を示す指標です。

つまり、自社の商品やサービスの加工度を確認することができるのです。

売上高付加価値率が高いと、企業の生産性が高いと判断できます。

売上高付加価値率は次の式で求めることができます。

「売上高付加価値率=売上高/付加価値×100%」

ただし、売上高付加価値は業界や業種によって大きく変動するということは覚えておいてください。

 

生産性の指標2.労働分配率

労働分配率は、付加価値額に対して人件費が占める割合を示す指標です。

つまり、労働分配率を示すことで企業が生み出した付加価値のうち、どれだけ人件費に使われているのかということを確認することができます。

労働分配率は次の式で求めることができます。

「労働分配率=人件費/付加価値額×100%」

労働分配率は低いほうが、人件費を抑えて効率よく利益を生み出しています。

しかし、労働分配率があまりにも低い場合には、従業員への給与が少ない可能性も考えられます。

業種や業界によって、労働分配率はさまざまですが、自社の労働分配率と他社の労働分配率を比べて、適切であるかを見極めましょう。

 

生産性の指標3.労働生産性

労働生産性は、従業員数に対して付加価値額が占める割合を示す指標です。

つまり、労働生産性を示すことで、従業員1人あたりがどれだけの付加価値を生み出しているかを確認することができるのです。

労働生産性が高ければ、従業員1人あたりが生み出している付加価値が多く、効率よく価値を生み出すことができています。

労働生産性は次の式で求めることができます。

「労働生産性=付加価値額/従業員数」

労働生産性が低い場合には、マニュアルを作成したり評価を適正化して、従業員が業務効率を上げられる環境を整備するようにしましょう。

従業員満足度を上げる手法をインターナルマーケティングといいます。

インターナルマーケティングを行うことで、従業員満足度が上がり業務効率が改善されて、労働生産性を上げることができます。

 

インターバルマーケティングについては、当サイトの別記事で詳しく解説しています。

従業員満足度を上げて業務効率を上げたい方は、ぜひ参考にしてください、

事例でわかるインターナルマーケティング!従業員満足度を上げる方法とは?

 

生産性の指標4.資本生産性

資本生産性は、総資本に対して付加価値額が占める割合を示す指標です。

つまり、企業が持っている資本によってどれだけの付加価値が生み出されているかを確認できるのです。

資本生産性が高ければ、資本を利用して効率的に付加価値を生み出しているということです。

資本生産性は次の式で求めることができます。

「資本生産性=付加価値額/総資本×100%」

資本生産性が低い場合には、オフィスや設備などの金額が高すぎる可能性があります。

自社が持っている資本は本当に必要なのか見直してみましょう。

 

経営指標の種類5.成長性の指標

成長性の経営指標は企業の成長力を示す指標です。

企業の成長性を測ることで、企業がこれまでどのように成長してきたのか、今後どうすれば成長できるのかを確認することができます。

それぞれの指標とその分析方法について紹介します。

  1. 売上増加率
  2. 利益増加率
  3. 総資産成長率
  4. 純資産増加率

それぞれの指標について解説します。

 

成長性の指標1.売上高増加率

売上高は増加率は、売上高に対する売上高増加額の割合を示す指標です。

企業の成長性を測る上で基本的な指標で、売上高増加率を示すことで、企業の成長力を測るだけでなく、将来的な拡大規模を検討する判断材料になります。

売上高増加率は、次の式で求めることができます。

「売上高成長率 = 売上高増加額 ÷ 売上高×100%」

売上高増加率が低い場合には、経営上の問題だけでなく市場全体が衰退し、物価が減少している可能性も考えられます。

また、一般的に企業規模が大きいほど売上高増加率は低いため、他社や自社の過去のデータと比較する必要があるでしょう。

 

成長性の指標2.利益増加率

利益増加率は、前記の利益に対して当期の利益がどれだけ増加しているかを示す指標です。

利益増加率は、企業の実力を見る指標のため、利益増加率が増加していると企業の実力が伸びていると判断できます。

「利益増加率=(当期利益−前期利益)÷前期利益×100」

また、営業利益・経常利益など利益の種類を変えて算出することにより、事業や経営活動ごとの成長力を見ることができます。

 

成長性の指標3.総資本成長率

総資本成長率は、一定時点での総資本残高に対する総資本増加額の割合を示す指標です。

総資本成長率を示すことで、企業規模の拡大を確認することができます。

総資本成長率は次の式で求めることができます。

「総資本成長率 = 総資本増加額 ÷ 一定時点の総資本残高 × 100」

総資本増加率は利益増加率とあわせて確認する必要があります。

たとえば、総資本増加率が増加していても、利益増加率が増加していない場合は、成長力は上がっているけど収益力は成長していないということです。

この場合は、不良在庫や不良債権の処理が適切に行えていない可能性があるため、自社の資本を見直してみてください。

 

成長性の指標4.純資産増加率

純資産増加率は、企業の純資産がどれだけ増加したかを示す指標です。

純資産は、返済する必要のない他人資本を抜いた自己資本のことです。

つまり、純資産増加率は自己資本の増加率のことで、企業の体力や経営の安定性を確認することができるのです。

純資産増加率は次の式で求めることができます。

「純資産増加率 = 純資産増加額 ÷ 一定時点の純資産残高 × 100」

前述した総資産増加率が増加していても、純資産増加率が減少している場合には、返済しなければいけない負債が増加している可能性があります。

純資産増加率を確認するときには、総資本増加率も確認するようにしましょう。

 

【まとめ】経営指標を管理・分析して経営を好転させよう!

今回は経営管理・分析するために必要な経営指標について解説しました。

経営指標は、数が多くて管理することが難しいですが、今回紹介した5つの種類に分けることで、管理・分析が行いやすくなります。

自社を拡大していくためには、まずは自社の経営状況を分析する必要があります。

経営指標を分析し、自社の経営状況を確認することで、経営目標を達成するための施策をより効果的なものにすることができるでしょう。

経営指を管理・分析することで、自社の経営を好転させることができますよ。

 

特に利益率を示す以下の指標に着目してください。

  1. 売上高総利益率
  2. 売上原価率
  3. 売上高営業利益率

これらの指標が数字が悪い場合や、改善されない場合には、そもそも自社の商品やサービスの価格が適切でない場合があります。

商品やサービスの価格が適切でない場合には、営業活動や販促活動を行っても利益率が改善されることはありません。

また、利益が上がらないことにより、従業員のモチベーションが下がってしまい、離職につながることも考えられます。

そこで、原価率に関わる指標を確認して数字が悪い場合には、自社商品の価格設定を見直していただきたいのです。

経営指標は自社を管理・分析するために必要なものです。

自社分析を適切に行い、素晴らしい経営判断を下せるように行動してみてくださいね。

 

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