今回は中小企業向けのインスタグラムマーケティング戦略についてお話ししていきます。
最近は資金力のない企業が手軽に参入できるということで、ソーシャルメディアマーケティングを行う企業が増えてきました。
ソーシャルメディアマーケティングは主に、自社ブランド確立による集客方法として力を発揮するマーケティング手法です。
⇒【中小企業向け】ソーシャルメディアマーケティングの方法と成功事例を説明
そして、ソーシェルメディアの中でも画像や動画に特化したものがインスタグラムです。
最近はこのインスタグラムについても、マーケティング利用する企業が続々と増えてきています。
とくにインスタグラムは、視覚的なイメージ共有が得意で、若年層の女性ユーザーが多いという特徴があります。
そのためインスタグラムマーケティングは、ほかのソーシャルメディアマーケティングに比べ、若年層の女性に対して強い訴求力を持っているのです。
もしあなたのビジネスが、若年層の女性向けで、かつ視覚的にアピールできる業種なら、インスタグラムマーケティングを最大限活用することができます。
それこそやり方によっては、大企業に引けを取らないほどの効果を得ることも可能なのです。
そこで今回は、中小企業向けにインスタグラムマーケティングの説明をしていきます。
- インスタグラムマーケティングが向いている業界
- インスタグラムマーケティングの特徴
- インスタグラムマーケティングのメリット
- インスタグラムマーケティングの戦略とコツ
- インスタグラムマーケティングの分析方法
- インスタグラムマーケティングの成功事例
これらについてお話をしていきますので、あなたの企業でも活用することができないか、ぜひ確認してみてください。
インスタグラムマーケティングは中小企業や個人事業に向いている
今回のテーマであるインスタグラムマーケティングについてまず知って欲しいのが、中小企業や個人事業にこそ向いているという事実です。
冒頭でも少しお話ししましたが、インスタグラムマーケティングは多額の費用を使わずとも、アイディア次第で大きな成果を得ることができます。
これはソーシャルメディアマーケティング全般に言えることですが、とくに画像や動画の共有がメインとなるインスタグラムマーケティングでは、資金力よりもセンスやアイディアによる影響が非常に大きいです。
そのため、ほかのソーシャルメディアマーケティングよりも資金力による影響が小さく、中小企業や個人事業主が戦える市場であると言えるわけですね。
インスタグラムマーケティングに向いている業界
インスタグラムマーケティングは確かに中小企業や事業主でも大きな効果を得ることができる手法ですが、十分な効果を得られる業界が限られているという特徴もあります。
というのも、インスタグラムには
- 若年層かつ女性のユーザーが多い
- 個人ユーザーが多い
- 視覚的な訴求に特化している
という特徴があるからです。
逆を言えば、中年層や企業相手にビジネスをしている場合は、あまり大きな効果を期待することはできません。
また、視覚的な共有が難しい業種に関しても、インスタグラムマーケティングには向いていません。
では、どのような業種がインスタグラムマーケティングに向いているのかというと、以下のようなものです。
- コスメ
- 飲食店
- アパレル
- ECサイト
- そのほか、視覚的にイメージしやすい業界
逆に、ソフトウェア開発、金融系のように視覚化しにくい業界は、インスタグラムマーケティングには向いていません。
このようにインスタグラムマーケティングには、その規模に関わらず、向いている業種と向いていない業種があるということは理解しておいてください。
インスタグラムマーケティング戦略の特徴
インスタグラムマーケティングは、ほかのソーシャルメディアマーケティングと比べてやや特徴的であるため、その特徴を知っておくことが重要です。
そこでここからは、インスタグラムマーケティングで戦略を立てるさいに知っておくべきインスタグラムの特徴について、詳しく説明をしていきます。
- インスタグラムとほかのSNSとの違い
- インスタグラムマーケティングのメリット
これらについて説明していきますので、ぜひ参考にしてください。
インスタグラムとほかのSNSとの違い
インスタグラムとほかのSNSの違いには、以下のようなものがあります。
- SNSの中でも若年層、女性の利用者が多い
- 視覚的な共有、共感がメインになっている
まず押さえておきたいのが、インスタグラムはFacebookやTwitterといったほかのSNSと比べて若年層の利用者が多いという点です。
インスタグラムは、20代までの若年層が全ユーザーの60%を占めており、その中でもとくに女性が多い傾向にあります。
そのためインスタグラムマーケティングはほかのSNSに比べ、どうしてもターゲティングできる幅が狭くなってしまうのです。
もし幅広い層に対してマーケティングを行いたいという場合には、インスタグラムはあまり向かない可能性があります。
そしてもう1つ押さえておきたいのが、インスタグラムはほかのSNSとは違い、テキストよりも画像や動画がメインとなっている点です。
逆を言えばインスタグラムでは、テキストによるアピールがあまり効果を持ちません。
そのためインスタグラムはほかのSNSに比べ、テキストよりも画像や動画の方に、よりセンスやアイディア、工夫が求められてくるのです。
画像や動画への工夫について、たとえばインスタグラムマーケティングを行う企業は、自社製品の写真だけでなく、製品とは関係のない季節の写真を投稿したりする場合があります。
これは、あえて季節感のある写真を投稿することで、「季節と製品」という組み合わせをイメージしてもらいやすくしているのです。
こういった戦略がとくに上手で、インスタグラムマーケティングの成功事例として有名な企業に「土屋鞄製造所」さんという革製品ブランドがあります。
土屋鞄製造所さんの成功事例を見ればイメージも湧きやすいと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。
インスタグラムマーケティングによる4つのメリット
インスタグラムマーケティングには、以下のような4つのメリットがあります。
- 商品を視覚的に訴えやすい
- ハッシュタグの使い方によってアプローチ先を変えられる
- 企業イメージのブランディングがしやすい
- 若者への露出が増えることで採用にも効果がある
それではインスタグラムマーケティングのメリットについて、それぞれ詳しく説明していきます。
メリット1.商品を視覚的に訴えやすい
インスタグラムマーケティングは、商品を視覚的に訴えやすいという強みを持っています。
そのため、「言葉にするよりまずは商品そのものを見て欲しいとき」や、「実際に商品を使っている風景を想像して欲しいとき」なんかは、インスタグラムマーケティングがとくにおすすめです。
また、画像や動画を組み合わせることでストーリーを作ることもできます。
たとえば水着を売っている会社なら、商品の写真の中に海の写真や海に向かうバスの写真なんかを混ぜれば、商品が持つ「夏のイメージ」をユーザーに感じてもらうことができ、実際に自社の水着を使っている様子を想像させることができるのです。
とくに女性はこういった「商品を使っている自分」というイメージを大事にしていますので、商品や自社のことを強く訴求することができるでしょう。
こういったやり方は、先にも紹介した土屋鞄製作所さんが本当に上手なので、参考にしてみてください。
メリット2.ハッシュタグの使い方によってアプローチ先を変えられる
インスタグラムマーケティングのメリットとして、ハッシュタグの使い方によってアプローチ先を変えられるというものがあります。
まず「ハッシュタグ」について説明すると、投稿に付けられる目印のタグのようなものだと考えてください。
インスタグラムには、基本的にキーワード検索というものがありません。
インスタグラムにあるのは、以下の3種類の検索です。
- ピープル検索 ⇒ ユーザー(アカウント)で探す機能
- スポット検索 ⇒ 地図上の場所で探す機能
- ハッシュタグ検索 ⇒ ハッシュタグのワードで探す機能
そのため、たとえば自転車に興味があって自転車に関する投稿を探そうとした場合は、この中から「ハッシュタグ検索」を使うことになります。
ハッシュタグ検索は、「# 」+ 「キーワード」で検索を行い、同じハッシュタグを付けた投稿を探してくれる機能です。
インスタグラムのユーザーは投稿を検索するさい、基本的にこのハッシュタグ検索を使っています。
つまり何が言いたいのかというと、投稿にハッシュタグを付けなければ、基本的に「検索にヒットしない = ほぼ人に見られない」ということなのです。
そして逆に、ハッシュタグをうまく付けることができれば、見て欲しい層にきちんと投稿を届けることもできるというわけですね。
またインスタグラムの場合、このハッシュタグを付け替えるだけでアピールする層を簡単に変えることもできます。
たとえば、最初は「#学生」というハッシュタグを付けて学生の反応を確認し、そのあとで「#新入社員」というように変更すれば、今度は新入社員に対して投稿をアピールすることができるのです。
これは、インスタグラムがハッシュタグという仕組みを採用しているからこそのメリットであると言えるでしょう。
メリット3.企業イメージのブランディングがしやすい
インスタグラムはほかのSNSに比べ、企業イメージのブランディングがしやすいという特徴もあります。
先にも説明したとおり、インスタグラムは視覚的に情報を発信することができますので、ユーザーに対して企業が持つ独自の世界観をイメージしてもらいやすいのです。
とくに「おしゃれな企業イメージ」、「清潔でクリーンな企業イメージ」、「熱い企業イメージ」、「オリジナリティの強い企業イメージ」といった視覚から伝わってくるイメージなんかは、ユーザーに認知してもらいやすいと言えるでしょう。
そして企業イメージを表現しやすいということは、自社ブランド確立させることもできるということです。
企業イメージをアピールすることで、「〇〇という会社は〇〇というイメージだ」と認知してもらえるわけですね。
企業イメージが浸透すれば、それが会社のブランドになります。
ただし、この企業イメージをアピールするさいに、1つ注意して欲しいことがあります。
それが、「商品が安い」という企業イメージをユーザーに持たせないということです。
大企業の場合、商品が安いブランドという認知のされ方をしても、薄利多売戦略によって十分にビジネスを成功させることができます。
しかし、資金力や人員に乏しい中小企業の場合は、基本的に薄利多売戦略に向いていないため、安売りのイメージをユーザーに持たせない方が良いのです。
そのため、もしあなたが中小企業の社長であった場合は、「安いブランド」というイメージではなく、「おしゃれなブランド」、「質の良いブランド」というようなポジティブなイメージをアピールしていきましょう。
また、すでに価格競争によってギリギリの安値にしてしまっているという場合は、企業イメージが定着する前に価格アップを検討するべきです。
メリット4.若者への露出が増えることで採用にも効果がある
インスタグラムマーケティングは、若者の採用に関しても効果があります。
なぜなら、若者の多いインスタグラムというSNSに対して、自社で働くというイメージをアピールすることができるからです。
よく就活生が見ている就職サイトを想像して欲しいのですが、ああいったサイトの場合、基本的に企業のイメージは掴みにくいですよね?
とりあえず若者が笑っている写真を載せて、「アットホームな職場です」と書いている企業が、それこそ数えきれないほどあります。
そして実際のところ、若者たちはそういったページを見慣れてしまっているため、まったく心を動かされないのです。
その点インスタグラムなら、会社独自の特徴を視覚的にアピールすることができます。
実際に働いている風景なんかも、ストーリー調にして詳しく説明することが可能です。
そのため、若者たちに実際に働いている状態をイメージしてもらいやすくなり、結果、採用面で有利になるというわけですね。
なかなか採用で人が集まらずに悩んでいるのなら、インスタグラムマーケティングを試してみるのもおすすめです。
【中小企業向け】インスタグラムマーケティングにおける5つの戦略
ここからは、中小企業向けにインスタグラムマーケティングの戦略を5つ紹介していきます。
- ハッシュタグを活用する
- ユーザー参加型のキャンペーンを行う
- インフルエンサーを起用する
- ストーリーズのアンケート機能を活用する
- インスタグラム広告を出稿する
それぞれについて詳細を説明していきますので、あなたの会社にあった戦略を実践してみてください。
戦略1.ハッシュタグを活用する
インスタグラムマーケティングを行うさい、まず考えるべきはハッシュタグの付け方です。
このハッシュタグの付け方によって、あなたの投稿がどのような層にどれくらい見られるかが大きく変わってきます。
まずハッシュタグは、できるだけ多く付けるようにしましょう。
なぜなら、ハッシュタグを付ければ付けるほど、検索に引っ掛かるフックの数が増えるからです。
とはいえ、自社と関連性のないハッシュタグをずらずら並べてしまうと見栄えが悪くなり、逆効果になってしまいます。
そのため、あくまでも「関連性の強いハッシュタグをできるだけ付ける」という認識を持ちましょう。
次に、ハッシュタグでは「ミドルワード」と「スモールワード」もきっちり抑えるようにしてください。
たとえばあなたが美容室を経営していた場合は、「美容室」というビッグワードだけでなく、「美容室+地名」や「美容室の具体的な名称」という小さなワードもハッシュタグに加えて欲しいのです。
そうすれば、ビッグワードゆえの膨大な投稿に自分の投稿が埋もれにくくなりますし、さらにより細かいターゲティングができるようになります。
より詳細なターゲットにきちんと自社の投稿を確認してもらうためにも、「ミドルワード」と「スモールワード」はきっちり抑えておきましょう。
戦略2.ユーザー参加型のキャンペーンを行う
インスタグラムマーケティングには、ユーザーが参加できるキャンペーンを行うという戦略もあります。
たとえば、ユーザーに特定のテーマで写真を投稿してもらい、そこに指定したハッシュタグを付けて投稿してもらうというものです。
そして、投稿してくれた人の中から何名かにプレゼントが当たるようにすれば、自然と指定したハッシュタグによる投稿が増え、より多くの人に自社を認知してもらいやすくなるというわけですね。
キャンペーンを行うさいは、できるだけ参加しやすいテーマにするのがコツです。
たとえば「夕日の写真」とか、「夏を感じる写真」といったように、誰でも、どこでも撮れそうな写真をテーマにしてください。
そうすれば参加者も増え、自社の認知度も上がりやすくなります。
キャンペーンについては「ハーゲンダッツジャパン」さんが上手に活用していましたので、その成功事例も参考にしてください。
戦略3.インフルエンサーを起用する
すでに多くの人にフォローされているインフルエンサーと手を組めば、自社の投稿をより多くの人に届けることができます。
できるだけ早く結果を出したい、できるだけ多くの人に情報を発信したい、という場合には効果的な手段です。
さらに、インフルエンサーに自社製品を実際に使っている写真を投稿してもらえれば、それだけで大きな宣伝効果となります。
インスタグラムも含めたソーシャルメディアは、ファンを作るという性質が強い場所です。
そのためインスタグラムマーケティングにおいても、多くのファンを持ったインフルエンサーが、強い拡散力と影響力を備えているというわけですね。
インスタグラムマーケティングの結果が早く欲しいなら、インフルエンサーの力を借りて、自社ブランドを引っ張り上げてもらいましょう。
もちろんそれなりの費用が必要となりますが、その分自社製品と親和性の高いインフルエンサーを見つけることができれば、非常に大きな効果を得ることができます。
戦略4.ストーリーズのアンケート機能を活用する
ストーリーズのアンケート機能を使うことで、ユーザーに2択の問いかけをすることができます。
主な使用用途としては、以下の2パターンです。
- 質問やアンケートを投げかけ、ファンの意見を取り入れる
- 「〇〇はもうしてくれましたか?」というような質問内容にして、ユーザーにリマインドを行う
マーケティングにおいて、ユーザーに質問をするというのはとても効果的な手段です。
ユーザーに返答という行動をしてもらうことで、今後の行動を促しやすくなります。
そのため、ストーリーズのアンケート機能を使うさいは、できるだけ返答しやすい質問にすることがコツです。
最初の行動のハードルを下げることで、より多くの人に返答してもらえるようになるというわけですね。
また、純粋なアンケート目的で機能を使う場合は、事前にアンケート結果の仮説を立てておいてください。
そうすることで、アンケート結果の分析がよりしやすくなります。
戦略5.インスタグラム広告を出稿する
インスタグラムマーケティングを行う場合は、広告を出稿するというのも1つの手です。
とくにまだまだ自社の存在を認知してもらえていない場合は、広告を出稿することで多くの人に自社の存在を知ってもらうことができます。
そして、広告出稿した投稿で多くの共感を得ることができれば、自社ブランドを確立させることができるわけですね。
インスタグラム広告については、別記事で詳しく説明しています。
広告の出稿を検討している場合は、ぜひそちらの方も併せて確認してみてください。
⇒インスタグラム広告はスモールビジネス向け!費用や出し方を徹底解説
インスタグラムマーケティングのコツ
インスタグラムマーケティングには、以下のようなコツがあります。
- 投稿する画像や動画からはできるだけ宣伝色を消す
- ユーザーとのコミュニケーションにはルールを設けておく
インスタグラムマーケティングでは、投稿から極力宣伝色を消すことが重要になります。
インスタグラムはもともと広告の少ないSNSとして、ユーザーのことを大事にしてきました。
そのため、インスタグラムで宣伝色の強い投稿をしてしまうと、露骨に見えてしまい、逆に企業イメージを悪化させることにもなりかねないのです。
インスタグラムマーケティングに限らず、ソーシャルメディアマーケティングは、基本的に売上を即上げるという目的で行うものではありません。
自社ブランディングや、見込み客の獲得を目的で行うものです。
インスタグラムマーケティングを行うなら、その辺りについては理解しておきましょう。
そしてインスタグラムマーケティングを行うもう1つのコツが、ユーザーとのコミュニケーションにルールを設けておくというものです。
インスタグラムでは、フォロー、いいね、コメント、DMなどの機能を使い、ユーザー同士でコミュニケーションを取ることができます。
しかし、インスタグラムは高い拡散力を持つため、多くのユーザーに投稿を見てもらえるようになると、その対応だけで手いっぱいになってしまうこともあるのです。
そうならないためにも、インスタグラムにおけるユーザーとのコミュニケーションにはあらかじめルールを設けておき、大きな負担にならないようにしましょう。
ちなみに、コミュニケーションのルールですが、企業アカウントではフォローを一切しないという企業もあれば、アカウントをフォローしてくれたユーザーは全員フォローし返すという企業もあります。
その辺りのルールについては企業毎に変わってきますので、自社に合ったルールを作っておくと良いです。
インスタグラムマーケティングの分析方法
インスタグラムマーケティングの分析を行う場合は、主に3つの指標を重要視し、分析してください。
- フォロワー数
- エンゲージメント
- 自社関連のハッシュタグ
まず最初に重要視すべきは、フォロワー数です。
フォロワーは自社アカウントに登録してくれている人たちなので、自社の投稿に対するファンであると考えることができます。
つまり、自社を認知してくれいて、最新の投稿を待ってくれている人たちです。
ビジネス的に言えばフォロワーは、見込み客の見込み客という立ち位置になります。
このフォロワーがさらに自社への興味を強めてメルマガなどへ登録してくれれば見込み客となり、さらにそこから商品を買ってくれればお客さんとなるわけですね。
インスタグラムマーケティングを含むソーシャルメディアマーケティングは、見込み客の見込み客を作ることが第一の目的となります。
そういった意味でもフォロワー数は、集客を考えるうえでとても重要な指標だと言えるわけですね。
そして次に重要視すべき指標が、エンゲージメントです。
エンゲージメントとは、「いいね」や「コメント」といったユーザーのアクションのことを指します。
投稿に対してどれくらいポジティブなエンゲージメントがあるのか、フォロワー数に対してエンゲージメントが行われる割合はどれくらいあるのか、といったことを確認できる指標です。
インスタグラムマーケティングの分析を行うさいは、このエンゲージメントについてもきちんと確認し、どれくらい行動を引き出せているのかを割り出しておきましょう。
そしてもう1つ重要視すべきなのが、自社関連のハッシュタグです。
要は、自社以外の投稿に、どれくらいの数、自社関連のハッシュタグが付けられているかということですね。
このハッシュタグの数が多ければ多いほど、自社を認知してもらえているという指標になります。
自社関連のハッシュタグを付けた投稿が増えてきているのなら、インスタグラムマーケティングがうまくいっていると判断しても良いでしょう。
インスタグラムマーケティングの成功事例
ここからは、インスタグラムマーケティングの成功事例を2つ紹介していきます。
- 土屋鞄製造所の事例(集客の成功事例)
- ハーゲンダッツジャパンの事例(キャンペーンの成功事例)
成功事例の投稿などは、今後インスタグラムマーケティングを行うさいの参考になるはずです。
成功事例1.土屋鞄製造所
(画像引用:土屋鞄製造所様インスタグラムページ)
土屋鞄製造所さんは、Facebook、インスタグラムにおいて、自社ブランドを確立させ、集客に成功した事例としてとても有名な企業です。
主に革製品の製造、販売を行っています。
土屋鞄製造所さんがうまかったのは、なんといっても投稿された写真の数々です。
土屋製造所さんのクリエイティブ(コンテンツ)は、シンプルながらもストーリーをイメージさせる作りになっています。
たとえば製品とはなんの関係もない木々や風景を撮影して、季節感をユーザーにイメージさせるなどの工夫を行っていました
そうすることで、季節感と、そこにマッチする自社の製品、それを使っているユーザー、というおしゃれなイメージを作り出し、ユーザーに想像させたわけですね。
このように土屋鞄製造所さんは、共感しやすいイメージを投稿することにより、多くのファンを作り、集客することに成功しました。
成功事例2.ハーゲンダッツジャパン
(画像引用:ハーゲンダッツジャパン様_インスタグラムページ)
有名なアイスクリームメーカー、ハーゲンダッツジャパンは。「ひと夏分のハーゲンダッツ」というキャンペーンを行い、成功しました。
Twitterとも連動で行われたこのキャンペーンは、「#ひと夏分のハーゲンダッツ」というハッシュタグを付けて画像を投稿すると、抽選で毎日1名に自社製品をプレゼントするというものでした。
気軽に投稿できるというハードルの低さ、高級アイスメーカーからのプレゼント、という2つの要因によって、このキャンペーンのハッシュタグは、3000件も投稿されることとなり、大成功を収めたのです。
さらに投稿の件数もさることながら、キャンペーンの内容自体も「おいしい食べ方を共有できた」、「楽しみながら参加できた」と好評だったと言われています。
このようにハーゲンダッツジャパンさんは、自社のイメージを上げつつ認知度を上げるという形で、自己PRを見事に成功させたというわけですね。
【まとめ】視覚的に訴えやすい商品を取り扱っているならインスタグラムマーケティングはおすすめ
今回は、インスタグラムマーケティングについてお話をしてきました。
もし、あなたの会社で取り扱っている商品が視覚的に訴えやすいもので、かつターゲットが若年層であるのなら、ぜひこの機会にインスタグラムマーケティングを実践してみることをおすすめします。
インスタグラムマーケティングは、資金力よりもアイディアや戦略が重要となる手法です。
そのため、中小企業でも十分な効果を出すことができます。
また、インスタグラムマーケティングが得意なのは、自社ブランドの確立と、それによる集客です。
インスタグラムでは視覚的な訴えができるため、自社が持つイメージをユーザーに共有しやすく、自社ブランディングを成功させやすいというわけですね。
ただし、自社のイメージを認知してもらうさいに1つ注意したいのが、「商品が安い企業だ」というイメージを持たせないということです。
資金力や人員に乏しい中小企業の場合、基本的に薄利多売戦略に向いていないため、ユーザーに「安売り」のイメージを持たせてしまうと、ビジネスがうまく回らなくなってしまう可能性があります。
そのため、もしあなたが中小企業の社長であった場合は、「安くはないけどそれ以上に良いものを取り扱っている」というイメージをアピールしていくべきです。
逆に「安かろう悪かろう」のイメージをユーザーに持たせてしまえば、ほとんどの場合、中小企業はビジネスを長続きさせることができなくなってしまいます。
そのため、もしすでに安売りの企業イメージを作ってしまっているという場合は、今からでも商品の良いところをアピールして、その分の価格アップを検討するべきです。
インスタグラムは企業や商品のイメージをユーザーにアピールすることに長けていますので、商品が本来持つ価値を発信していくことで、正確な価値を認識してもらい、価格を上げるということも十分に可能なはずです。
インスタグラムマーケティングを実践すれば、自社や自社製品のイメージを共有し、共感してもらうことができます。
若年層を相手にする場合、とくにこの共感が重要な要素となってきますので、もしターゲット層が合うようなら、ぜひインスタグラムマーケティングに挑戦してみてください。
比較的安価で行うことができますので、無理なく自社イメージの認知を広げていくことができるはずですよ。