情報収集は、社長業において非常に重要度が高い仕事です。
というのも、社長の仕事は意思決定をすること。
その意思決定は、すべて情報収集で集めた情報をもとに行っているからです。
ですから、情報収集がうまくなると、そのままビジネスがうまく回ります。
情報収集は、ビジネスで成果を出すためのひとつの大きなポイントになります。
大量にあふれた情報と情報収集の問題
世の中は大量の情報であふれかえっています。
テレビ、雑誌だけでなく、最近ではインターネットも普及しています。
とにかく大量の情報で溢れているわけです。
そんな中で、
どうやって情報収集すれば良いのか?
どこから情報収集すれば良いか?
または、
どの情報を取って、どの情報を捨てるのか?
どの情報が正しくて、どの情報が正しくないのか?
どの情報が自分の役にたって、どの情報が自分の役に立たないのか?
あなたは、こうした判断を的確に行う必要があります。
そして、このような情報収集の方法を1から学んでいる方は、非常に少ないです。
ほとんどが自己流です。
そこで、今回は意志決定を正しく効率的に行い、成果に繋げるための「情報収集の正しい方法」についてお伝えします。
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目次 情報収集の正しい方法
1-1 ビジネスの目的は、成果を上げること
1-2 情報収集の真実!情報収集はお金を生まない
2-1 共通点1:しなくても良い情報収集をし過ぎている
2-2 共通点2:すべてを均等に見ようとしている
2-3 共通点3:「いつか役に立つだろう」と考えている
3-1 ポイント1:出典は誰か?を確認する
3-2 ポイント2:全体像を把握する
3-3 ポイント3:事実と意見を分ける
3-4 ポイント4:重要なものは一次情報をチェックする
3-5 ポイント5:わからないものは意見を比べる
3-6 ポイント6:100%すべての情報が手に入ることはない
3-7 ポイント7:情報のポケットを作る
1 ビジネスにおける情報収集の目的と真実
ここでは、情報収集の基本的な部分について解説します。
まずここを理解しておかないと正しい情報収集ができません。
1-1 情報収集の目的は、成果を上げること
そもそも、なぜビジネスでは情報収集をする必要があるのか?
それは、冒頭でもお伝えしたように成果を上げるためです。
情報収集をして、そこで得た情報をもとに意思決定をします。
そして、意志決定に従い行動をすることで、初めて成果に繋がるわけです。
では、反対に成果のあがらない情報収集とは何か?
それは、ビジネスの意志決定には必要のない情報を集めること。
つまり、単なる勉強のための情報収集です。
もちろん、そんな勉強が重要な場合もあります。
しかし、意志決定のための情報収集と、勉強のための情報収集では、その意味がまったく違います。
ここでお話しするのは、あくまで成果をを上げるための情報収集であることは理解しておいてください。
1-2 情報収集の真実!情報収集はお金を生まない
情報収集をどれだけしてもお金は生まれません。
情報からの意志決定で下した「行動」だけがお金を生むのであって、「情報」そのものが決してお金を生むことはありません。
つまり、情報収集に時間を掛ける必要はありません。
実は情報収集は、短く済むならできる限り短く済ませられる方が良いということです。
2 情報収集が下手くそな人の3つの共通点
情報収集が下手くそな人がついやってしまいがちな間違った共通点。
これらを知ると、どのように情報収集をすれば良いか?
そのコツが浮かび上がってきます。
2-1 共通点1:しなくても良い情報収集をし過ぎている
情報収集が下手な人の特徴。
それは、テレビや新聞といった情報収集に不向きな情報源に頼っているケースです。
また、情報収集の面から見ても、目的に合致していない情報を集めている場合も少なくありません。
ここでは、
・いらないような情報源から情報収集をしている
・不必要な情報を集めている
といった間違いを解説していきます。
テレビ
情報源として、テレビそのものを批判するつもりはありません。
でも、よくよく考えてみると分かるのですが、テレビの情報量は実は非常に少ないです。
例えば、30分のテレビ番組を見るのと30分間本を読む場合。
どちらの方が情報量が多いか?と言えば、これはもちろん本です。
映像メディアは、インプットできる情報量がどうしても少なくなります。
また、テレビで問題なのは映像の印象が強烈なので、その印象の影響を受けることです。
印象の影響で勝手に情報が歪んでしまい、間違って理解してしまう場合があります。
例えば、「最近凶悪犯罪は増えた」なんて思っていませんか?
警視庁のサイトなどにいけばわかりますが、凶悪犯罪の件数は減り続けています。
しかし、ニュースではたくさん取り上げられている。
その結果、実際は減っているにもかかわらず、印象だけで増えていると勘違いしてしまうわけです。
そういう意味で情報収集において、テレビはあまり良い情報源とは言えません。
新聞
ビジネスの成果を上げるという視点で見た場合、新聞は不要な情報が大半です。
少し不謹慎ではありますが、例えば誰かが殺されたとします。
あなたがこれを新聞で知ったとして、いったい何の意味があるのか?
少なくともビジネスの面では、情報収集をしても役に立たない不必要な情報です。
特に新聞は、毎日の情報が流れています。
新聞のそれらの情報が自分のビジネスにおいて、いったいどれだけの関係があるのか?というと、ほとんどの場合関係はありません。
では、新聞の中で必要な情報とは何か?
それは、何日も繰り返し出てくるような重要なニュースだけです。
そのような出来事が社会の方向を決定づけていくわけですから。
そういったニュースは別に新聞で見なくても他のところでも出てきます。
つまり新聞の情報というのは大半は必要はないので、特に見る必要はないわけです。
2-2 共通点2:すべてを均等に見ようとしている
その情報が、
・自分にとって重要なのか、重要でないのか?
・自分の目的に適っているのか、適っていないのか?
これらに関係なく何とかすべての情報に目を通し、すべての情報を理解しようとしてしまっている場合。
これは、間違いです。
よく「80:20の法則」と言われますが、情報収集においてもこの法則が当てはまります。
自分のビジネスにとって意味のある情報は、たくさんの情報の中でもほんの一部だけ。
ですから、その情報だけをしっかり見て、インパクトのある情報だけを捉えてください。
2-3 共通点3:「いつか役に立つだろう」と考えている
残念ながら、「いつか役に立つだろう」と集めた情報は、いつになっても役には立ちません。
ところが「いつか役に立つだろう」と情報収集をしている人は、少なくありません。
「いつか役に立つだろう」と思い、
・メモ
・スクラップ
を残している人は少なくありません。
でも、よく考えてみてください。
それらを見返したことはあるでしょうか?そして、役に立ったことがあるでしょうか?
保存のための作業に時間が取られるばかりでムダです。
ですから、このような情報収集は止めておきましょう。
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3 情報収集の方法 7つのポイント
では、どうすれば成果のでる情報収集ができるのでしょうか?
ここまでお伝えした情報収集が下手くそな人がやっていないことをやればいいわけです。
具体的には以下の7つのポイントを押さえればいいでしょう。
3-1 ポイント1:出典は誰か?を確認する
情報には必ず出し手がいます。
そして、その出し手は、
・こういう風に理解してほしい
・こんな風に見てほしい
その情報を出す上で必ず何らかの意図を持っています。
例えば、TPPのニュース。
出し手が農協ならば、TPPを反対したい意図があります。
逆にTPPを進めたい人の情報ソースであれば、進めるために有利な情報を伝えようとします。
だから、「この人であればどういった偏りがあるのか?」
この点を意識しながら情報収集をすることが重要です。
3-2 ポイント2:全体像を把握する
情報収集は、まず全体図を把握するところから始めます。
本や雑誌といった文字情報は、一気に前から読もうとしてはいけません。
・目次
・小見出し
・まとめ
などを見て、まず全体としてどういったことを伝えたいのかその内容を把握しましょう。
すると、情報収集の際、意識が細かなミクロなところに縛られなくなります。
本当に伝えたいすべての情報をうまく読み取ることができるので、情報収集も上手くできます。
3-3 ポイント3:事実と意見を分ける
実は、情報には必ず「事実」と「意見」が入っています。
そして、この2つは分けることができます。
情報収集をする際には、どれが情報で、どれが事実か?を意識して分けて考えましょう。
例えば「40%が反対」という場合。
これは、意見なのか?事実なのか?というと、「事実」です。
でも、これが新聞の見出しになっていたらどうでしょうか?
例えば「○○法案について40%が反対」だったとします。
すると新聞記者が読者に対して『「反対が40%もある、反対している人はものすごく多いんだな、、、」という風な印象を与えようとしているんだな、、、』ということが読み取れます。
つまり、新聞の見出しに「○○法案について40%が反対」とあれば、ある意味それは意見なわけです。
しっかりとデータを見て「60%が賛成で40%が反対している」と分かるのが「事実」です。
そこから与えられている印象はすべて「意見」と考えて下さい。
慣れないと難しいですが、絶えず意識するようにしましょう。
3-4 ポイント4:重要なものは一次情報をチェックする
一次情報とは、その情報のもともとのソースのこと。
例えば、新聞や雑誌にグラフがあったとしましょう。
そのデータは、どこから取ってきているのかというと、
・政府のしかるべき機関からのもの
・なんらかの団体が出しているもの
といったことが大半です。
注意が必要なのは、そういった情報が出し手に都合よく使われている場合です。
例えば、2010年から2015年までぐっと数字が伸びている、、、そんなグラフがあるとします。
でも、一次情報を見ると、実は1920年からのグラフで、2015年まで全体を通して見ると右下がりの減少傾向だった。
しかし、たまたま2010年から2015年の25年だけ少し回復傾向で数字が上昇していた、、、。
こんな風に、「出し手に都合の良い最近の上昇傾向のデータだけを見せられていた」というようなこともあり得るわけです。
意志決定で失敗しないためには、重要な情報に関しては情報収集の時点で一次情報をチェックしましょう。
そして、それが正しい情報なのかを検証してから情報収集をしましょう。
3-5 ポイント5:わからないものは意見を比べる
例えば、政治のニュースの場合。
賛成と反対の意見が入り交じっていることが少なくありません。
あなたも一国民として意見を考えた場合、賛成か反対か迷うこともあるでしょう。
ビジネスでも同様です。
社長は、自分なりに意見形成をしなければならない時があります。
でも、
・自分なりの意見が決めづらい
・決めていたとしても、単に自分なりの印象論だけで決めてしまっている
こうした場合もあるでしょう。
このような場合はどうするか?
情報収集の際に「賛成の意見」と「反対の意見」を並べて比べてみましょう。
論点を並べて比べることによって自分なりの意見を構築できます。
すると意志決定もできるようになります。
3-6 ポイント6:100%すべての情報が手に入ることはない
情報収集の目的とは、最終的に意思決定をして行動をすること。
しかし、そのために必要な情報が100%集まることは絶対にありません。
情報収集をしようと思えば、際限なくできてしまいます。
ですから情報収集は、どこで終わりにするか必ず線を引いてください。
そして、情報が足りない分は、ある程度自分で推察して行動をしていく必要があります。
ここで重要なのは、
・100%すべての情報が手に入ることはない
・情報収集は50%、60%くらい集まればOK
こんな風なスタンスで情報収集をするという点を押さえておいて下さい。
3-7 ポイント7:情報のポケットを作る
これは、自分の集める情報は何か?を予めカテゴライズしておくことです。
私が情報収集をする場合であれば、私はマーケティングコンサルタントです。
マーケティングの情報収集をするわけですが、実はマーケティングも様々なカテゴリーに分けることができます。
例えば、
・コピーライティング
・ウェブマーケティング
・ソーシャメディア
といった具合です。
このようにカテゴリーごとに分解して、そのカテゴリーを意識しながら情報収集をします。
他にも、
・マネジメント
・仕事術
・健康
・集中力の増強
・時間管理
様々なカテゴライズの仕方があります。
で、情報収集をして学んだことは、必ずカテゴライズしたところに入れてください。
つまり、「カテゴライズしたところ」=「情報のポケット」というわけです。
カテゴライズしたところで理解していくと、情報を自分なりに整理できます。
すると理解も簡単になります。
4 最も簡単な情報収集の方法
情報収集において最も重要な秘訣。
それは情報収集をいかにやめるか?です。
冒頭でもお伝えした通り、情報収集がお金を生むことはありません。
だからこそ、情報収集をいかに減らすのか?の方が実は重要なわけです。
では、どうすれば情報収集の時間を減らすことができるでしょうか?
情報収集で時間を減らす一番簡単な方法は、「人をベースにする方法」です。
先ほどお伝えした「情報のポケット(カテゴリー)」ごとに信頼できる専門家を持ちましょう。
このとき、可能であれば1つのカテゴリーで複数人専門家を持ってください。
そして、それらを比較しながら情報収集をしましょう。
人をベースにして情報を収集すると、その人たちが各分野の情報を整理してあなたに伝えてくれます。
つまり、あなたは情報の交通整理をその人たちに任せることができるので、情報収集の効率化が図れるわけです。
では、専門家を持つにはどうするか?
ウェブを使うと非常に楽です。
具体的には、
・RSSリーダーを使って各分野の知識人のブログの更新情報をチェックする
・知識人の有料メルマガを見る
といった方法で情報収集をします。
これらを見れば、専門家が重要だと判断したことだけがあなたに伝わってきます。
こうすれば、ある程度編集されたあなたが理解しやすい形での情報収集ができます。
情報収集の正しい方法まとめ
重ねてになりますが、情報収集そのものは、お金を生み出しません。
情報を活用して行動してから初めてお金を生み出すわけです。
この点を忘れないようにしてください。
ぜひ今回の情報収集の正しい方法を使って頂き、情報とは上手に付き合うようにしてください。