今回は、儲かる仕組みの作り方についてお話をしていきます。
ビジネスにおいて、儲かる仕組みを作るという考え方はとても重要です。
というより、ビジネスは儲かる仕組みづくりそのものだとも言えます。
もしあなたが会社を経営しているか、もしくは個人事業主であった場合、儲かる仕組みづくりについては常に考えているのではないでしょうか。
儲かる仕組みを作れれば利益を安定化させることができますし、お金や労力といったコストも抑えることができます。
経営者目線で言えば、精神的に楽になるといったメリットも大きいですね。
そこで今回は、ビジネスにおける仕組みづくりの重要性と、儲かる仕組みを作る方法について、5つの手順でお話をしていきます。
もし何かしらのビジネスをしている、もしくはしようとしているのなら、ぜひ参考にしてください。
ビジネスにおいて「儲かる仕組みづくり」が重要な理由
ビジネスにおいて儲かる仕組みを作ることが重要なのは、仕組み化によって多くのメリットを得ることができるからです。
- より効率的に稼げるようになる
- 利益が安定する
- 人に仕事を任せられるようになる
- 仕事の労力を大幅に減らすことができる
- PDCAを回しやすくなる
- 経営者が精神的に楽になる
ビジネスで大きく稼いでいる人の中には、この仕組みづくりこそがもっとも重要なものであると位置づけている人も多いです。
実際に、ビジネスモデルが優れていれば利益は簡単に出せます。
しかし仕組みづくりを怠っていると、どんなに優秀な人でも、安定して利益を得るのは難しく、ビジネスを成長させることもできません。
そもそも儲けるための仕組みがないということは、利益が出るかどうかも運任せであるということです。
だからこそビジネスで計画的に利益をあげたいなら、まずは1つ、儲かる仕組みを作り上げるところから始める必要があるというわけですね。
ちなみにビジネスにおいて儲かる仕組みづくりは、「未来業務」と呼ばれています。
仕組みづくりは、やればすぐに儲かるというわけではありません。
しかしその分、今後の利益に繋がるという、まさに未来のための業務なのです。
この「未来業務」と「現在業務」については別記事で説明されていますので、そちらの方も併せて参照してみてください
儲かる仕組みの条件とは
ビジネスの仕組みの中でも「儲かる仕組み」と呼ばれるものには、いくつかの条件があります。
- 利益率が高い
- 粗利が大きい
- 顧客が高所得層である
- 顧客1人1人からの関心が強い
- 在庫リスクが小さい
- 継続収入が見込める
- 小資本で始めることができる
- 独自性が高い(ライバルが少なく、マネしにくい)
- 顧客のリピートが望める
- キャッシュになるまでが早い(売掛金である期間が短く、回収不能になるリスクが少ない)
この条件に多くあてはまればあてはまるほど、そのビジネスモデルは「儲かる仕組み」になります。
つまり仕組みづくりをするさいには、これらの条件を意識する必要があるということですね。
儲かる仕組みの作り方を5つの手順で解説
ここからは、儲かる仕組みの作り方について、5つの手順で説明をしていきます。
- マーケティングでターゲットと商品を明確にする
- 集客の方法を考える
- 利益が十分にとれるような価格設定を行う
- 手間、工数の無駄をなくす
- 顧客選別を行い、良い顧客を残す
この手順どおりに仕組みづくりを行えば、儲かる仕組みを作ることができます。
ちなみに儲かる仕組みづくりを始めるさいには、6W2Hで考えるとわかりやすいです。
6W2H | 具体的内容 |
What(なにを) | 販売する製品、サービス |
When(いつ) | 販売する期間 |
Where(どこで) | 販売する媒体(ネット、店舗) |
Who(だれが) | 自社側で誰が関わるのか |
Why(なぜ) | 目的、ターゲットが購入する理由 |
Whom(だれに) | 誰に売るのか。ターゲットのペルソナ |
How(どのように) | どのように販促、集客をするのか |
How Much(いくらで) | いくらで売るのか、いくらの予算がかかるのか |
実際5つの手順のうち3つは、この6W2Hを明確にする作業になります。
それでは、1手順ずつ詳しく解説していきます。
儲かる仕組みの作り方1.
マーケティングでターゲットと商品を明確にする
まずは、「誰に何を売るか」を明確にしましょう。
これが儲かる仕組みの基本にして根本になります。
6W2Hで言うと、What(なにを)、Who(だれが)、Whom(だれに)、Why(なぜ)を埋める作業です。
自社の誰が担当して、何を、誰に売るのか、お客さんがこの商品を買ってくれる理由はなぜなのか、という部分を考えることになります。
中でもとくにターゲットについては、できるだけ細かくペルソナ設定をしてください。
どういったターゲットが、どういう商品を買うのか、という部分ですね。
ここを間違えてしまうと、ビジネスの仕組み自体が破綻してしまいます。
儲かる仕組みの作り方2.
集客の方法を考える
商品とターゲットを明確にしたら、次は集客の方法を考える必要があります。
手順1で明確にしたターゲットをいかに集めるか、ということですね。
6W2Hでいうと、Where(どこで)、How(どのように)、When(いつ)の部分です。
つまり、どこでどのように集客をするのか、集客を行うのはいつで、どれくらいの期間なのか、ということを考えることになります。
このときもっとも考えるべきことは、ターゲットがいるのはどこなのか、というところです。
たとえば、10代の若年層がターゲットなら、インスタグラム集客で効果が出る算段は高いです。
しかし、50代、60代がターゲットである場合、インスタグラム集客ではいまいちな効果になってしまう可能性があります。
これは、50代、60代でインスタグラムを利用している人が、全体の1割程度しかいないと言われているためです。
つまりインスタグラムという媒体には、見込み客となるターゲットが少数しか存在していないというわけですね。
そんな場所でどれだけ素晴らしい集客を行っても、残念ながら大きな利益を得ることはできません。
集客の方法を考えるなら、まずはどの場所に見込み客がいるのかを明確にしましょう。
儲かる仕組みの作り方3.
利益が十分にとれるような価格設定を行う
商品、ターゲット、集客方法が明確になったら、次に行うのは価格設定です。
6W2Hでいうと、How Much(いくらで)の部分ですね。
実は、この価格設定で失敗してしまう社長が数多くいます。
というのも、集客のことを考えるあまり、本来あるべき商品の価値よりも安い価格を設定してしまい、十分な利益が取れなくなってしまうことが非常に多いのです。
十分な利益が取れなければ当然ながら、”儲かる”仕組みではなくなってしまいます。
それどころか、忙しいのに利益が出ない状態に陥ってしまい、倒産する会社も多く存在しているのです。
そのため、経費や原価、工数などをきちんと計算して、しっかりと利益の取れる価格設定にしておく必要があります。
ちなみに、もし今あるビジネスモデルでこの価格設定がネックになっている場合は、簡単に儲かる仕組みへと変えられる可能性が高いです。
その方法についてもこの記事の中で詳しく説明していきますので、もし該当する場合はチェックするようにしてください。
儲かる仕組みの作り方4.
手間、工数の無駄をなくす
あるていど仕組みの骨組みができたら、次はいらない手間や工数といった無駄なものを省く作業を行いましょう。
そうすることで、金銭的コストや労力を抑えることができます。
いくら儲かる仕組みができていても、社長や社員が寝る間も惜しんで働かなければいけない状況では意味がありません。
そのまま無理をして仕組みを回し続けていても、いつかは破綻してしまう可能性が高いからです。
だからこそ、できるだけ無駄な部分は省くようにしましょう。
とりあえず仕組みが回っているからといって無駄なものの対処を後回しにしてしまうと、あなたと会社がどんどんと疲弊していってしまい、手を出せなくなってしまいます。
儲かる仕組みの作り方5.
顧客選別を行って良い顧客を残す
ビジネスの仕組みを作り、無駄な部分を省くことができたら、次に行うべきは顧客選別です。
儲かる仕組みをさらに進化させていくためには、会社にとって優良な顧客とそうでない顧客を選別し、対応を変える必要があります。
なぜなら、優良ではない顧客の場合、サービスの価値よりも価格を見てくる傾向にあるからです。
要は、とにかく安く手に入れたい、という欲求が強いわけですね。
そのような優良ではない顧客は、あなたや社員を疲れさせるばかりか「業務に割く時間、優良な顧客を得るチャンス」を奪っていきます。
薄利多売の戦略で利益をあげていくのなら別ですが、そうでないのなら価格ばかりを見てくるような顧客は儲からない原因にしかなりません。
逆に優良顧客は、言い換えればあなたの会社やサービスのファンです。
そのため、価値を感じた分はしっかりとお金を払ってくれますし、あなたの会社に対してとても好意的です。
当たり前なことですが、会社としてはこちらの優良顧客の方にこそ、時間や労力をかけるべきだと言えます。
そして、この優良顧客とそうでない顧客を分ける作業こそが顧客選別です。
事実、成長を続けている企業の多くは、この顧客選別を行っています。
顧客の中から優良顧客を抜き出す方法としては、以下の3つを判断基準にしてください。
- 個人顧客の収入、企業顧客の年商
- 取引期間
- 取引頻度
この辺りについて詳しくは、別記事でもお話ししています。
⇒顧客選別は絶対に必要!会社にとって良い顧客に残ってもらう方法とは
既存のビジネスを儲かる仕組みに作り替えることも可能
ここまで、新たに儲かる仕組みを作り出す手順について説明をしてきましたが、もちろん、既存の仕組みを儲かるものへと作り替えていくことも可能です。
そのためには、今ある仕組みについて、5つの手順に沿った形でPDCAサイクルを回す必要があります。
PDCAとは、仕事を改善・効率化するために循環させる4つの段階のことです。
1.Plan(計画):従来の実績や将来の予測などをもとにして業務計画を作成する。
2.Do(実行):計画に沿って業務を行う。
3.Check(評価):業務の実施が計画に沿っているかどうかを評価する。
4.Action(改善):実施が計画に沿っていない部分を調べて改善をする。(参考:wikipedia_PDCAサイクル)
作ったビジネスの仕組みに対してこのPDCAを回すことで、より儲かる仕組みへと成長させていくことができます
ちなみに、儲かる仕組みを作るのが上手い人は、このPDCAを回す速度がとにかく速いです。
そもそも仕組みづくりをして、いきなりうまくいく確率はそこまで高いものではありません。
重要なのはむしろ、仕組みを作ったあとです。
そこでしっかりとPDCAを回すことができれば、儲かる仕組みができあがります。
儲かる仕組みづくりに成功したビジネスモデルの事例
弊社のクライアントさんの中に、既存のビジネスモデルを改善して、見事に儲かる仕組みづくりに成功した事例があります。
それが、英会話学校を経営されていた加藤さんの事例です。
加藤さんの英会話学校にあった従来のビジネスモデルは、価格設定が安すぎる、サービス内容が明確に区別できていない、という問題で、儲かる仕組みになっていませんでした。
それこそ、自分たちの給料すら確保するのが難しい状況だったのです。
しかし加藤さんは、スタッフとともに自分たちのビジネスモデルを見直した結果、平均単価を2倍に、利益を3倍に、成約率を1.5倍という儲かる仕組みづくりに成功しました。
加藤さんが行ったのは、サービス内容の分解と再構築です。
簡単に言うと、サービスの形式と売り方を変えたわけですね。
【まとめ】ビジネスは仕組みづくりから始まる
今回は、儲かる仕組みの作り方についてお話をしてきました。
ビジネスの基本は仕組みづくりです。
儲かる仕組みを作ることができればそのビジネスは成功しますし、仕組みがうまく回らなければ、一時的にうまくいったとしても、どこかで破綻してしまいます。
ただし、ビジネスモデルを作ってすぐに儲かる仕組みになることは意外と少ないです。
PDCAを回し、少しずつ改善していくことで、徐々に儲かる仕組みはできあがってくるわけですね。
今回の記事でお話してきたとおり、ビジネスとは儲かる仕組みづくりそのものです。
そして、仕組みに対してPDCAを速く回せる人ほど、ビジネスで成功していきます。
仕組みを作り、改善を繰り返すことで、あなたも儲かる仕組みを構築してみてください。