正社員、スタッフを求人、採用して良いかどうかを決めるたったひとつの基準

アバター画像 北岡 秀紀

Kitaoka

ビジネスが拡大基調に入ってくると、
新しい正社員やスタッフの求人を行ったり、採用したいな、
と思う時期がやってきます。

しかし、その理由の多くは、、、

なんとなく忙しいから
なんとなく人が足りていないから

ということが大半です。

正社員、スタッフを求人、採用するリスク

なんとなく正社員やスタッフを採用するのは危険です。
なぜなら人件費が増えることでその分の会社の粗利が減るからです。
粗利が減ると、会社としての体質が弱くなります。

それに、採用した正社員やスタッフを訓練する必要があります。
そうすると、さらにコストがかかります。

つまり、正社員やスタッフの求人をする、採用するということは、
会社のリスクを高めたり、利益率を減らしてしまう側面もあります。
求人、採用が結果的に会社の負担になってしまった、という失敗は許されません。
ですから、正社員やスタッフを採用するときは、慎重にしなければいけないわけです。

とはいえ、私は決して「正社員やスタッフの求人、採用は控えましょう」と言いたいわけではありません。
正社員やスタッフを採用しないといけない局面や、
求人すべき時期は実際にあります。

そこで、「今回は本当に正社員やスタッフの求人、採用を行っても良いものかどうか?」
これを判断するための基準についてお話をしたいと思います。
この基準を持つことで、会社のリスクを減らし、
利益を残すことができるようになります。

正社員、スタッフを求人、採用して良いかどうかは、一人あたりの粗利で考える

求人、採用をして良いかどうかは、
正社員やスタッフの1人あたりが生み出す粗利で判断します。
計算方法は、「会社の年間の粗利」を、「スタッフの数で割り算するだけ」です。
この計算で出た答えが「1人あたりの粗利」です。

正社員や、あなたの場合は1人分。
アルバイトの場合は、0.5人分で計算します。

例えば、年間で粗利が8,000万、
正社員と社長で3名、アルバイトが1名の会社があったとします。

そうすると、、、
6,000万円÷(3人+0.5人+0.5人)=2,000万円

つまり、この会社での1人あたりの粗利は、2,000万円となります。

正社員、スタッフを求人、採用していいかどうかを決めるには、
まさにこの「1人あたりの粗利」を基準にするということです。

1人あたりの粗利が意味するもの

「1人あたりの粗利」がなぜ基準になるのかというと、
自分のビジネスの生産性を表すからです。
この数字が大きければ大きいほど、
一人のスタッフが生み出す粗利が大きい、ということになり、
効率の良いビジネスをしている、といえます。
逆に、この1人あたりの粗利額が、正社員、スタッフを求人、採用することで、
ガクンと減ってしまうのであれば、求人、採用を再検討する必要がある、ということです。

例えば、前述の例をもとに事務職で正社員を1人採用したとしましょう。
事務作業がはかどったことで粗利が年間で500万増えたとします。

そうすると、、、
8,500万円÷(3人+0.5人+0.5人+1人)=1,700万円

一人あたりは1,700万円の粗利となり、
1人あたりの生み出す粗利が先ほどより300万円減ってしまいました。

もちろん、スタッフが増えれば一人あたりの作業の負担が減って仕事は楽になります。
こうした環境作りも大事なことです。

しかし、単に一人あたりの粗利額の角度から考えた場合、粗利が減ったことは事実です。
最終的には利益が一番ですから、
粗利が会社の許容できるある一定額を下回らないようにする必要があります。

利益、あなた自身の報酬、スタッフの報酬、会社を大きくするための原資といったものは、
すべて1人1人の粗利から出ています。

だからこそ、1人あたりの粗利にこだわる必要があります。
そして、そのためにも日頃から生産効率の良い状況にしておくことが大事、というわけです。

ちなみにこのような基準で求人や採用を判断できている方は、ほとんどいません。
ですから、求人や採用で失敗しないためにも、
ぜひあなたにはこうした1人あたりの生み出す粗利を計算した上で、
正社員やスタッフを求人、採用していく、という考え方を身につけてください。

1人あたりの粗利の適切な基準額とは?

次に考えるべきことは、1人あたりの粗利の適切な基準額です。
正社員、スタッフを求人、採用したい場合、
一人あたりどれくらいの金額で粗利を設定すればいいのか?ということです。

私が推奨する基準は、1人あたり2,000万円です。
これはなぜかというと、上場企業の平均値が2000万円くらいだからです。

小さな会社は、間接部門やコスト部門がほとんどありません。
ですから、本来は大企業よりも効率の良いビジネスができていて当然です。
ということは、最低でも大企業と同じ2,000万円くらいの粗利がないとおかしい、というわけです。

実際、私自身や私のクライアントには、
正社員やスタッフを求人し採用した段階で
一人あたり2,000万円は下回らないようにすることを推奨しています。

つまり、はじめてスタッフを入れるときは、
2で割り算することになりますから4,000万円以上の粗利を確保しておかないとダメだ、
ということです。

もちろんビジネスによっては2,000万円はなかなか厳しい、
ということがあるかもしれません。
もしそうであれば、1,500万、1,200万など下げることは検討しても構いません。

私のクライアントには、よほどな理由がない限り絶対に守っていただきますが…
この2,000万円という数字以上に重要なのは、
基準をしっかり作り、その基準を下回らないように正社員やスタッフを求人、採用する、ということです。

そうすれば、ある程度の粗利を確保しつつ人を増やせますから、
キャッシュフローがしんどくなったり、いきなり利益がガクンと減る、
などということは起こりにくくなります。

そのためには、まずは一人あたりの粗利をしっかりと磨き上げて増やしておきます。
その次に正社員やスタッフを求人したり、採用するようにしましょう。

実際に、あなたもぜひ一人あたりの粗利を計算してみてください。

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