差別化戦略で利益アップ!3つの企業の成功例や活用方法とは?

鷲津晴人
差別化戦略の成功例や活用方法

今回は、「差別化戦略」について、差別化に成功した3つの企業の成功事例や具体的な活用方法などを詳しく解説していきます。

 

  • 「商品を効率よく売って、たくさん利益を出したい」
  • 「ライバル会社よりも有利に商売をしたい」
  • 「自分の商品を適切な顧客に届けることで社会貢献したい」

そのためには、あなたが考えている通り「差別化戦略」がとても有効です。

 

しかし、「そもそも差別化戦略って本当に効果あるの?」「具体的なやり方がわからない」といった悩みがあって前に進めずにいるのではないでしょうか?

やるからには失敗したくないですから、成功した企業の事例なども知っておきたいはずです。

 

この記事では、差別化戦略に成功した事例を元に、あなたのビジネスに活用する具体的な方法をまとめています。

 

差別化戦略を成功させ、あなたの会社の業績(売上・利益)をアップさせましょう。

 

差別化戦略とは?コスト・リーダーシップ戦略と集中戦略との違いも解説

差別化戦略とは?

差別化戦略とは、簡単に説明すると「自社商品(サービス・機能)に関して、ライバル会社と差異を持たせることで有利に商売をすること」を意味します。

 

ウィキペディアやコトバンクでも、同じような解釈がされています。↓

差別化戦略(さべつかせんりゃく)とは、マイケル・ポーターによって提唱された競争戦略のうちの一つで、特定商品(製品やサービスを含む)における市場を同質とみなし、競合他社の商品と比較して機能やサービス面において差異を設けることで、競争上の優位性を得ようとすることである。

引用元:Wikipedia「差別化戦略

 

差別化戦略とは、他社より差別化された製品・サービスに基づいて、特定の市場で優位を築きシェアを獲得する戦略の類型をいう。

引用元:コトバンク「差別化戦略

 

また、アメリカの経済学者であるマイケルポーターは、差別化戦略の他にも「コスト・リーダーシップ戦略」「集中戦略」なども提唱しています。↓

コスト・リーダーシップ戦略 企業が経営を行う上で、「コストが低い」「価格が安い」ことをアピールして顧客を集めることでライバルよりも有利に商売をすること。

これを行う方法としては、大量生産やコストの削減などが考えられる。競合他社と同じ価格で販売しても、製品1個あたりの利益が大きくなっていることからも企業の業績が向上する。

(引用元:Wikipedia「コスト・リーダーシップ戦略」)

集中戦略 企業が対象とする市場を特定の顧客層や特定地域などのセグメント(顧客のニーズや属性)に集中すること。

集中戦略は、さらに「コスト集中」と「差別化集中」の2つに分類される

  • コスト集中……選ばれたセグメントの中において、コスト面で優位に立つ
  • 差別化集中……自分の商品をセグメント面でライバルとの差異を持たせて優位に立つ

(引用元:Wikipedia「集中戦略」)

 

上記3つをもっと簡単に説明、比較すると以下のようになります。↓

差別化戦略 ライバルと同じ市場の中で、商品の「サービス」や「機能」で差異を持たせて優位に立つ
コスト・リーダーシップ戦略 ライバルと同じ市場の中で、「コストを下げる」ことで差異を持たせて優位に立つ
集中戦略 同じ市場ではあるが、「もっとセグメントを絞る」ことで優位に立つ(さらにコストを下げる方法と、商品や機能に差異を持たせる方法がある)

 

このように、差別化戦略とは、自社商品の「機能」や「サービス」に関してライバル会社と差異を持たせることで優位に商売をする戦略なのです。

 

差別化戦略は必要?ビジネスに取り入れるメリットとデメリット

差別化戦略は必要?

あなたのビジネスに差別化戦略を取り入れる必要は大いにあります。

というのも、差別化戦略はマーケティングの一部とも考えられ、事業を有利に進めていくためには欠かせない要素だからです。

 

マーケティング用語に「STP」という言葉があります。

これは、

  • セグメンテーション(Segmentation)
  • ターゲティング(Targeting)
  • ポジショニング(Positioning)

のことを指します。

つまり、事業を行う上で「市場を絞り(S)、ターゲットを把握し(T)、自社に有利な立場(P)に立つ=差別化する」のは常識なのです。

 

また、差別化戦略には、以下のようなメリット(利点)もあります。↓

  • 独自の商品を提供することでライバルとの価格競争を回避できる
  • 「ブランド」を確立できる(単価を上げることも可能)
  • 「独自性・ブランド」を販促や採用活動などで活かせる

特に「ブランド化」できれば売上が上がるだけでなく、ファンがついたり口コミが発生したりして長期にわたる集客の自動化も期待できます。

 

とは言え、差別化戦略にもデメリット(リスク)は存在します。↓

  • 途中から差別化戦略を導入すると顧客離れの可能性がある。
  • 差別化戦略を導入するためのコストがかかる
  • 他の事業者が真似してくる

上記のように、途中から路線変更する形で差別化戦略を導入すると、コストがかかったり、今までの顧客が離れる可能性があります。

また、あなたが差別化戦略に成功すると、それを真似する事業者が現れ、差別化戦略の効力が薄れることもあるでしょう。

 

とは言え、差別化戦略はマーケティングの基礎ですし、「ブランド化」により業績アップの好循環が生まれるので、取り入れない手はないです。

 

差別化戦略に成功した3つの企業の具体例を紹介!

差別化戦略の事例

差別化戦略に成功した以下の3つの企業の成功事例を紹介します。

  1. スターバックスコーヒー
  2. ソニー
  3. ファミリーマート

差別化戦略をあなたのビジネスに取り入れる際の参考にしてみてください。

 

差別化戦略の成功例1.スターバックスコーヒー

差別化戦略の成功事例の1社目は、スタバこと「スターバックスコーヒー」です。

スターバックスは「商品」「店内環境」において差別化戦略を行い、「ブランド化」に成功した良い実例です。

 

他のコーヒーチェーン(ドトール、エクセルシオール、サンマルクなど)と比較しても、以下の点で明確に差別化されています。

  • コーヒーがおいしい
  • コーヒーの種類が多い
  • コーヒーを自分でカスタマイズできる
  • サイズの言い方が変わっている
  • 従業員の接客の質が高い
  • バリスタを設置している
  • 店内の内装や椅子が店舗ごとに違う
  • 全面禁煙

このように、他ではやっていない「コーヒー(商品)の質を高めたこと」「店内(従業員、内装など)の居心地の良さを追求したこと」により、「高級感がある」「おしゃれ」といったブランド化に成功しました。

ブランド化できたからこそ、コーヒーチェーンの中では一番高単価にも関わらず、人が一番集まり、利益を出し続けられるのです。

 

スターバックスのように、市場や顧客ニーズを分析し、「自分には何ができるのか?」「何が強みなのか?」を導き出すことができれば、差別化戦略は成功するでしょう。

 

差別化戦略の成功例2.ソニー

差別化戦略の成功事例の2社目は「ソニー」です。

ソニーは「商品(製品)」において、他社と差別化を図り、成功した会社の一つです。

 

どのように差別化したかというと、「他社がやらない分野で他社が作れないものを作る」ことを徹底しました。

実際に、過去に爆発的に流行った「ウォークマン」や「ハンディカム」はソニーから始まっています。

 

また、近年出てきた「4Kテレビ」でも、ソニーは「画質」を高めることで他社と差別化を図っており、少し高くてもソニーの製品が売れるとう現象が起きています。

 

このように、「今までにない商品を開発して新しい市場を世に作る」や「他にはできない高い技術力」という差別化戦略で、トップメーカーとして常に君臨し続けているのです。

 

創業当時のソニーは、他社メーカーより資金力がなかったそうですが、資金力がない分「技術力」という強みに注目できたことが成功につながりました。

 

差別化戦略の成功例3.ファミリーマート

差別化戦略の成功事例の3社目は「ファミリーマート」です。

ファミリーマートは「店内環境」において、他社と差別化を図り、業界トップを目指しています。

 

コンビニと言えば、現状では「セブンイレブン」が業界トップで、年間売上は4.6兆円に及びます。

セブンイレブンの強さは「商品開発力」。

種類豊富なお弁当やドリップコーヒーの販売、セブンプレミアムなど、「商品」に関してセブンイレブンに勝てるコンビニはありません。

 

そこで、ファミリーマートは「店内環境」に注目して力を入れています。

主に「イートインコーナーの充実」です。

 

コンビニの基本的な戦略では、限られた売り場面積の中で効率的に商品を陳列し、販売を促進するのが普通です。

しかし、ファミリーマートは「現場の声(顧客の声)」を吸い上げて、集客を最大化するための店舗づくりを始めています。

 

実際に、最近の都内のファミリーマートは「イートインスペース」が設置されている店舗の方が多くなってきています。

サラリーマンや学生がランチしている風景が当たり前になってきています。

 

このように、ファミリーマートは、「商品」ではセブンには勝てない現状を受け入れ、セブンが力を入れていない「店内環境」の分野で差別化を図っているのです。

 

「市場」と「ライバル」を分析し、「顧客の声」をうまく拾った差別化戦略の一つと言えます。

 

差別化戦略で利益アップ!簡単にあなたのビジネスへ取り入れる方法

差別化戦略の具体的な方法

差別化戦略をあなたのビジネスに取り入れる具体的な方法として、主に以下の3つのマーケティングスキルを紹介します。

  1. STP分析
  2. 3C分析
  3. SWOT分析

英語や数字が並んで難しそうですが、それぞれの内容は単純です。

一つずつ解説していきます。

 

差別化戦略の方法1.STP分析

差別化戦略の方法の1つ目は「STP分析」です。

3C分析とは、以下の3つの項目を分析することです。

Segmentation
(セグメンテーション)
市場をさらに細分化し、対象となる市場を決める
Targeting
(ターゲティング)
セグメンテーションで選択した市場にいる顧客の属性を把握する
Positioning
(ポジショニング)
ターゲットに対してどのように商品・サービス展開をしていくか立ち位置を決める

 

セグメンテーションは、大きな分野をもっと細かく分けるというイメージです。

例えば、「ラーメン屋」なら、「みそ、しょうゆ、とんこつのどれを専門にしていくのか?」や「そもそもつけ麺でいくのか?」といった具合に、どのカテゴリーを攻めていくのか決める作業です。

 

ターゲティングは、決まったセグメントにいる顧客の属性を深掘りします。

例えば、顧客に関する以下の項目を調べていきます。

  • 性別
  • 年齢
  • 職業
  • 年収
  • 家族構成
  • 住んでいる場所
  • いつ食べるのか?
  • 日々の食生活……etc

「何の関係があるの?」と思うかもしれませんが、顧客の日々の暮らし方を考えることは、あなたの商品にたどり着くまでの導線を考える上で役に立ちます。

 

ポジショニングは、「セグメント」と「ターゲット」が決まった上で、商品やサービスをどのようなスタンスで提供していくのかを決めます。

この後紹介する「3C分析」や「SWOT分析」で洗い出した情報を参考にすれば、自ずと取るべきポジションは見えてくるはずです。

 

差別化戦略において、最初に「入る市場」と「ターゲット」を絞る作業は不可欠です。

 

差別化戦略の方法2.3C分析

差別化戦略の方法の2つ目は「3C分析」です。

3C分析とは、以下の「3つのC」について分析することです。

Customer
(市場・顧客)
あなたが入ろうとしている市場規模や顧客のニーズを分析。マクロ分析(景気変動、法律、人口流入など)やミクロ分析(業界の流れ)を調査した上で、顧客の本質的なニーズを洗い出す。
Competitor
(競合)
競合他社が「どんな商品・サービス」で「どのくらいの結果を出したか?」を分析する。
Company
(自社)
自社のリソース(資源)を元に、対象となる市場にどのような商品、サービスを提供できるのかを分析する。独自に打ち出せるものはないか?

 

「市場」と「競合(ライバル)」を調査すれば、自社がどのような立ち位置で商売をしていけば有利になるか、明確にわかるようになります。

特にこれから事業を始める経営者は必ずやっておきたい分析方法です。

 

差別化戦略の方法3.SWOT分析

差別化戦略の方法の3つ目は「SWOT分析」です。

SWOT分析とは、以下の4つの項目について分析することです。

Strength
(強み)
自社の商品やリソース(資源)において「強み」は何かを分析する。(例:独自の技術力、開発力など)
Weakness
(弱み)
自社の商品やリソース(資源)において「弱み」は何かを分析する(例:資金がない、知名度がないなど)
Opportunity
(機会)
商品やサービスを提供する機会となるものは何かを分析する(例:市場の流れ、景気変動、顧客のニーズ、市場にはない商品など)
Threat
(脅威)
自社の商品やサービスを提供するにあたって、脅威となるものは何かを分析する。(例:競合他社、需要の有無、時代の流れなど)

 

手順としては、「外部分析(機会・脅威)」から「内部分析(強み・弱み)」を調査する流れが理想です。

これから乗り込む「市場」や「競合」、「顧客」の状況を把握してからの方が、自社の「強みや弱み」が明確なりやすいからです。

 

SWOT分析は3C分析に似ていますが、SWOT分析の方が市場や競合に対する自社の「強み」と「弱み」をより細かく分析していくことができます。

 

【まとめ】差別化戦略をしてラクに売り上げ・利益をアップさせよう!

あなたの商品やサービスの売り上げや利益を簡単にアップさせたいと思うなら「差別化戦略」は行うべきです。

 

記事中でも解説した通り、差別化戦略はマーケティングの一部として常識なので、逆にやらない方が自殺行為です。

差別化戦略をしない場合、あなたの商品は市場に埋もれ、見向きもされないでしょう。

 

また、競合他社にはない独自の商品(サービス)を提供することで「ブランド化」できるというメリットもあります。

ブランド化できれば、口コミで自動的に集客できますし、単価が高くてもお客さんはあなたの商品を買ってくれ、大きな利益も確保できます。

 

このように、差別化戦略を行うだけで、市場内で有利に商売を進めることができるのです。

 

差別化戦略の具体的な方法については、記事中で詳しく解説していますが、ポイントとなるのは以下の3つのマーケティング手法。

  1. STP分析
  2. 3C分析
  3. SWOT分析

これらを使いこなせば、あなたが取るべき商売のスタンスが見えてくるでしょう。

 

とはいえ、この記事に載っているのは一般論でしかありません。

あとは、あなたが実際に差別化戦略を考えて行動案まで導き出さなければ、ここで得た知識は無駄になってしまいます。

 

しかし、差別化戦略の手順を自分のビジネスに落とし込むのは難しいですよね。

落とし込めたところで、それがもし間違っていたら事業が失敗に向かいます。

それだけは絶対に避けたいところです。

 

もし、差別化戦略を確実に進めたいのであれば、弊社代表北岡のコンサルティングを検討してみてください。

 

北岡は今までに1000社以上の中小企業のコンサルをしており、成功率は「93.8%」を誇っています。

実際にコンサルを受けた企業の中には売上を「20倍」にした事例もあります。

 

その中の成功事例も踏まえて差別化戦略のアドバイスができるので、高い確率で実利につながります。

それでは、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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