今回はコンバージョン率を上げる方法ついて解説します。
WEBからの申込みや問い合わせの反応が少ないことで、売上が伸び悩んでいる企業は多いです。
コンバージョン率が低い状況だと集客コストが高くなるため、改善するための方法を知りたいという方も多いでしょう。
コンバージョン率が低い背景には、WEBサイトのクオリティや市場の変化など色々な要因が考えられます。
それらの要因を把握して、対策を行うことでコンバージョン率を改善することが可能です。
今回はWEBサイトを運用する上でコンバージョン率を把握する重要性と、コンバーション率が下がる要因、そして対策方法について解説します。
コンバージョン率を上げるための方法を探していた企業は参考にしてください。
コンバージョン率(CVR)を知る重要性とは?
コンバージョン率は、WEBサイトでより大きな成果を生むための重要な指標です。
アクセスの流入経路や個別ページ毎にコンバージョン率の分析を行い、どのページを優先して施策を行うかを判断することができます。
コンバージョン率を求めるときには、以下の2つの要素が必要です。
- セッション数(ユーザーがサイトを訪問した回数)
- コンバージョン数(成約した数)
コンバージョン率を求める計算式はこうなります。
セッション数 ÷ コンバージョン数 = コンバージョン率
重要なのは、コンバーション率の数値を単体で考えるのではなく、セッション数やコンバージョン数も含めて把握することです。
例えば、コンバージョン率は高いけどセッション数が少なければ、セッション数を増やす施策が必要になりますよね。
セッション数は十分だけどコンバージョン率が低ければ、コンバージョン率を高めるための施策が必要です。
このように各ページに対してどのような施策を行うべきかを判断することができるため、コンバージョン率を把握することが重要なのです。
CVRとCTRの違い
CVR(コンバージョン率)と混同されやすい用語に、CTR(クリック・スルー・レート)があります。
同じく広告測定時に使われる用語ですが、意味合いが違いますので理解しておきましょう。
CTRは広告が表示された回数のうち何回クリックされたかの割合を示す指標のことです。
CTRは以下の計算式で求められます。
広告のクリック数 ÷ 広告表示数 × 100 = CTR
CTRとCVRは密接に関わってくる重要な要素です。
例えば、CTRの数値は高いけれど、CVRが低い状況があったとしましょう。
この場合、たとえば「広告の内容」と「販売ページの内容」が異なっており、広告をクリックしたお客さんが販売ページを見て違和感を感じたために成約に結びついていない可能性が考えられます。
CTRとCVRと意味合いは違いますが、広告測定時に密接に関わっている用語として覚えておきましょう。
コンバージョンの3つの種類
コンバージョン率には細かく分類した、以下の3つの種類があります。
- ユニークコンバージョン
- クリックスルーコンバージョン
- ビュースルーコンバージョン
上記のコンバージョンは、WEBマーケティングの場で使われることが多い要素です。
似たような言葉が多いですが、混同しないように注意しましょう。
それでは、1つずつ解説します。
コンバージョンの種類.1
ユニークコンバージョン
ユーザー単位でコンバーション率を管理する方法です。
たとえばAさんというお客さんがいたとします。
AさんがあなたのWebサイトで商品を2つ購入した場合、成約数は2になりますが、ユニークコンバージョンで考えた場合は1になります。
購入数ではなく、購入したユーザー数で表す考え方ということですね。
新規のお客さんがどれだけ集まっているかを把握することができる数値といえます。
コンバージョンの種類.2
クリックスルーコンバージョン
ネット広告を経由して、成約に繋がった数のことです。
お客さんがネット広告をクリックして商品販売ページに飛び、そのまま購入したということですね。
この場合、同じユーザーが何度コンバージョンしても1としかカウントされません。
コンバージョンの種類.3
ビュースルーコンバージョン
ディスプレイネットワークのイメージ広告をクリックせずに、別ルートで成約になった数のことです。
繰り返し広告が表示されることで商品名や企業名を覚え、お客さんが必要になったときに検索して購入に結びつくことですね。
直接広告がクリックされなくても、間接的な影響をどれだけ与えているかを知るための指標です。
コンバージョン率の一般的な目安とは?
実は、コンバージョン率に目安というものは存在しません。
業種によっても違いますし、どのターゲットを集めるかや、新規客か既存客かによっても変わってくるからです。
WEBサイトの運用歴や、あなたの会社の知名度なども関連してくるでしょう。
そのため、一般的にコンバージョン率は何パーセントと言い切ることはできません。
重要なのは、コンバージョン率に関わる施策を行った際に、どのような要因で上がったのか(または下がったのか)分析を行うことです。
コンバージョン率が上がった要因を基に、次の施策を行った際の目安を作るのがベストです。
コンバージョン率が下がる要因
コンバージョン率が下がる要因として、以下の5つが考えられます。
- 市場の変化や商品力の低下
- ターゲットがずれている
- 広告と販売ページに一貫性が無い
- 商品の魅力を伝えきれていない
- 申し込みフォームが複雑
それぞれについて解説しますね。
コンバージョン率が下がる要因.1
商品力の低下と競合の増加
外部的な要因によって、コンバージョン率が下がることがあります。
わかりやすい例を挙げると季節商品が当てはまりますね。
市場から需要が無くなるとコンバージョン率は下がります。
他にも、ネット上で商品を販売したい企業は常に増加傾向にありますよね。
そのため同じキーワードで広告出稿していたり、他社と同じような商品を販売するとお客さんが分散します。
結果として、コンバージョン率が下がる要因になるでしょう。
コンバージョン率が下がる要因.2
キーワードがズレている
商品の訴求内容と検索キーワードがズレているとコンバージョン率は下がります。
例えばひどい腰痛持ちの方が、「腰痛 専門 整体院」と検索したとします。
その結果、肩こり専門の整体院や、格安マッサージの広告が出てきたとしても成約になる可能性は低いですよね。
お客さんの検索キーワードの意図と、商品の訴求内容が合致していないからです。
商品の訴求内容と、検索キーワードが一致することで成約できる可能性が高まります。
コンバージョン率が下がる要因.3
広告と販売ページに一貫性が無い
広告と販売ページにそれぞれ違う内容が書かれていたらコンバージョン率は下がります。
お客さんが違和感を感じてページを閉じてしまうからです。
そのため、広告と販売ページのメッセージは一貫性を持ったものにしましょう。
具体的にはキャッチコピーや同じ画像を、広告と販売ページ両方に使うと良いですね。
それだけで、広告をクリックした後に表示される販売ページに違和感を感じることは少なくなります。
広告と販売ページに一貫性があることでページを閉じられる率が下がり、コンバージョン率にも良い影響を与えるでしょう。
コンバージョン率が下がる要因.4
商品の魅力を伝えきれていない
商品の特徴やスペックだけが書かれた販売ページでは、魅力を伝えきることはできません。
商品の特徴だけでは、お客さんが商品を購入することで得られるモノがいまいち良くわからないため、購入に結びつかずコンバージョン率が下がってしまいます。
そのため、商品購入後にどのような変化が起きるのかを、お客さんが頭の中でイメージできるように商品の魅力を伝える必要があります。
つまり、ベネフィットを伝えるということです。
具体的な方法としては、商品の特徴やスペックからメリットを書き出し、その後にベネフィットを書き出すと良いでしょう。
ベネフィットを強力にする方法の記事で解説していますので参考にしてください。
コンバージョン率が下がる要因.5
申し込みフォームが複雑
広告や販売ページの内容が良くても、申込みフォームが複雑であればコンバージョン率は下がってしまいます。
入力途中で面倒に感じてしまい、ページを離脱してしまうのです。
そうならないために、申込みフォームはシンプルなページにしましょう。
入力する項目やページの切り替わりは、少ないほどページ離脱を減らすことができます。
販売ページと一体型の申し込みフォームであれば尚良いです。
せっかく申し込みフォームまでたどり着いたお客さんを、逃さないように改善しましょう。
CVRを改善するための4つの対策
コンバージョン率を改善するために以下の4つの対策方法があります。
- 検索ユーザーと設定キーワードの最適化
- ペルソナ設定と導線の見直しを行う
- 成果のハードルを低くする
- CTAを設置してアクションを起こしやすくする
それぞれについて解説します。
CVRを改善するための対策.1
広告キーワードの最適化
広告を出す際には、お客さんになりそうな人が検索するキーワードを設定するようにしましょう。
当たり前の話になってしまいますが、意図しないキーワードでも広告が表示されてしまうことはあります。
そのため、CVRに結びつかないキーワードの削除や、効果性の高そうなキーワードを追加するなどしましょう。
定期的に広告キーワードを見直し、最適化することでCVRを上げることができます。
CVRを改善するための対策.2
ペルソナ設定と導線の見直しを行う
CVRを上げるためにペルソナ設定が有効です。
ペルソナ設定とは、架空の顧客像(ペルソナ)を詳細に作り上げることですね。
そうすることでお客さん視点からニーズを明確にして、質の高い商品やメッセージを提供することができるようになります。
ペルソナ設定については、ペルソナマーケティングのやり方とは?導入事例とおすすめ本を紹介!で解説していますので参考にしてください。
さらに、ペルソナがどこからサイトにアクセスしてきて、最終的に購入につながるのかという導線部分の見直しを行うことも、コンバージョン率を上げるために有効です。
CVRを改善するための対策.3
成果のハードルを低くする
成果のハードルを下げることで、コンバージョン率を上げることができます。
たとえば、今まで有料商品のみの提供をしていたのであれば、無料サンプルや低価格商品を提供するなどですね。
お客さん視点でみると、有料商品の購入には心理的な負担がありますし、お金を払う以上は他社と比較検討したいという気持ちがあります。
商品に対する不明点があれば、購入に結びつかないケースもあるでしょう。
そのため、無料サンプルを提供することでお客さんが行動しやすくなります。
無料サンプル提供後は、有料商品の購入につながるようにアプローチすることでコンバージョン率を上げることができるでしょう。
CVRを改善するための対策.4
CTAを設置してアクションを起こしやすくする
お客さんが申し込みしやすいようにCTAを設置することは重要です。
CTAは(コールトゥアクション)のことで、商品を申し込みしてもらうための行動を起こしてもらう要素のことですね。
例えばファーストビュー(最初に目に入る部分)や、コンテンツとコンテンツの間などにCTAを設置するようにすることで、コンバージョン率が上がる可能性があります。
CTAは視覚的に目立つことも重要です。
例えばカーソルが近づくと動くバナーボタンなどですね。
バナーボタンの下に緊急性の高いメッセージ「残り○○個です」のような文言があるとより効果的でしょう。
CTAのボタン1つでも反応は変わってきます。
テストを繰り返して、お客さんの反応が良いCTAを設置するようにしましょう。
【まとめ】コンバージョン率を下げる要因の把握と対策が重要
コンバージョン率は、WEBサイトのどのページに対し施策を行うかを判断できる指標です。
コンバージョン率が低いページを改善することで、お客さんからの反応が良くなりサイト全体からの売上アップを期待することができるでしょう。
コンバージョン率が低いのであれば、スグに要因を把握して対策を行うようにしてください。
コンバージョン率が低い要因としては以下の5つが考えられます。
- 市場の変化や商品力の低下
- ターゲットがずれている
- 広告と販売ページに一貫性が無い
- 商品の魅力を伝えきれていない
- 申し込みフォームが複雑
そして、コンバージョン率を上げる方法として以下の4つが有効です。
- 検索ユーザーと設定キーワードの最適化
- ペルソナ設定と導線の見直しを行う
- 成果のハードルを低くする
- CTAを設置してアクションを起こしやすくする
コンバージョン率を上げるには、何度も検証を繰り返しながら改善を行う必要があります。
長期的な視点をもって、コンバージョン率を改善していきましょう。
もし、コンバージョン率の改善や売上アップの施策についてスグに効果的な手法を知りたいのであれば、経営コンサルタントに相談するのもひとつの手です。