コンフリクト・マネジメントで組織力向上!手法や事例を徹底解説

鷲津晴人
コンフリクトマネジメントで組織力向上

今回は組織力向上に役立つ「コンフリクト・マネジメント」について解説をしていきます。

 

コンフリクト・マネジメントは社内の衝突を敢えて利用し、問題解決を図ったり組織を活性化したりするマネジメント手法です。

上手く活用することができれば、組織を大きく成長させることにも繋がります。

とくにもしあなたが今、自分の会社はどうにも活発さに欠けている、不毛な争いが多い、と感じているのなら、このコンフリクト・マネジメントが役に立つはずです。

 

そこで今回はコンフリクト・マネジメントについて、以下の内容でお話をしていきます。

 

  • コンフリクト・マネジメントの意味
  • コンフリクト・マネジメントのメリット
  • コンフリクト・マネジメントの手法
  • コンフリクト・マネジメントの事例
  • コンフリクト・マネジメントを学ぶ方法

 

ぜひ今回の記事を参考にして、自社の組織力向上を実現してください。

 

 

コンフリクト・マネジメントとは?

冒頭でもお話ししたとおりコンフリクト・マネジメントとは、社内の衝突を敢えて利用して問題解決や組織の活性化を図るマネジメント手法のことです。

心理学の理論に基づいたマネジメント手法であり、コンフリクト(conflict)は心理学で「競合」、「対立」、「衝突」、「葛藤」といった意味を持っています。

 

たとえば上司と部下で意見の対立が起こった場合、その対立を徹底的に掘り下げていき、どのようにすればWIN-WINの関係に落とし込めるのかを考えていくのがコンフリクト・マネジメントです。

何もしなければただのネガティブな対立で終わってしまうところを、お互いに納得できる解決策を妥協せずに探っていくことで問題解決や組織の成長に繋げていくというわけですね。

 

コンフリクト・マネジメントではこの意見の対立を活用するため、敢えて多くの意見を吸い出していくことになります。

つまり表面化していない意見の対立までしっかりと取り上げ、冷静に解決していくのがコンフリクト・マネジメントなのです。

 

 

コンフリクト・マネジメントのメリット

問題解決や組織力の向上に有効なコンフリクト・マネジメントですが、実践していくことで具体的には以下のようなメリットを得ることができます。

 

  1. 建設的な問題解決ができる
  2. 組織で活発な意見交換が行われるようになる
  3. 社員のモチベーションを上げることができる
  4. 社員の意思伝達力を底上げすることができる
  5. 新たな学びや気づきを得ることができる

 

実際、これらのうち1つ、もしくは複数が問題となっている会社も多いのではないでしょうか?

それでは1つずつ解説していきます。

 

 

コンフリクト・マネジメントのメリット1.
建設的な問題解決ができる

コンフリクト・マネジメントでは対立や衝突に対して冷静に話し合いを行っていくため、より建設的な問題解決ができるようになります。

とくに感情が入り混じって話し合いが平行線になってしまう場合や、上司がその立場で意見を押し通してしまう場合などにはコンフリクト・マネジメントが大いに効果を発揮します。

 

実際の問題解決事例についてはこの記事内のコンフリクト・マネジメントの事例で紹介していますので、そちらを参考にしてみてください。

 

 

コンフリクト・マネジメントのメリット2.
組織で活発な意見交換が行われるようになる

コンフリクト・マネジメントを実践すれば、組織の意見交換を活発にさせることができます。

なぜならコンフリクト・マネジメントでは意見の対立や衝突を敢えて推奨し、その問題をしっかりと解決していくことになるためです。

 

コンフリクト・マネジメントを実践していけば、意見の対立がネガティブなものではなくなっていきます。

そのため社員の意識が「反対意見を出すことは悪いことでない」というふうに変わり、意見を出しやすい環境が整ってくるのですね。

 

そうなればおのずと、社員同士の意見交換が活発になってきます。

 

 

コンフリクト・マネジメントのメリット3.
社員のモチベーションを上げることができる

コンフリクト・マネジメントは、社員のモチベーションを上げることにも繋がります。

なせならコンフリクト・マネジメントでは、立場に関係なくお互いの意見を掘り下げてより良い答えを探していくことになるため、「有無を言わさず上司の言うことに従わなければならない」という状況を改善することができるからです。

つまり部下の立場からしてみれば、「自分の意見も聞いてもらえたうえで話し合いができる」というようになるわけですね。

 

実際、「意見を聞いてもらえずに否定される」のと、「しっかりと意見を聞いてもらい、話し合いをしたうえで採用されない」のとでは精神的に全然違います。

もちろん後者の対応の方が、部下のモチベーションは大きく上がるはずです。

 

 

コンフリクト・マネジメントのメリット4.
社員の意思伝達力を底上げすることができる

コンフリクト・マネジメントでは、社員の意思伝達力を底上げすることもできます。

というのも今までなら上司の意見に黙って従っていたような社員でも、コンフリクト・マネジメントの実践中はしっかりと自分の意見を伝えることが求められるからです。

つまり、自分の考えを人に説明する機会が増えるというわけですね。

 

そのため今まであまり意思表示をして来なかった社員の経験値が上がり、意思伝達力が底上げされるのです。

 

 

コンフリクト・マネジメントのメリット5.
新たな学びや気づきを得ることができる

コンフリクト・マネジメントを行えば、話し合いの中から新たな学びや気づきを得られることも少なくありません。

コンフリクト・マネジメントではより建設的な話し合いが求められるため、上手く回り始めると今までに出てこなかったような意見も多く出てくるようになるからです。

 

とくにコンフリクト・マネジメントでは、まずはお互いの意見を受容することが求められるのが大きいですね。

意見が対立したときにWIN-WINの関係を築き上げようと思えば、相手の意見をよく聞き、そこからいつもより大きな視点で考えていくことが求められます。

そのため自分の意見だけでは気づけなかったことに気づくことができるようになり、新しい学びを得るキッカケにもなるのです。

 

 

コンフリクト・マネジメントの5つの手法

コンフリクト・マネジメントを実践する手法としては、以下の5つが挙げられます。

 

  1. コンフリクトに対する意識改革を行う
  2. コンフリクトが起こったさいの反応5パターンを理解する
  3. 社長、管理職が率先してコンフリクトを許容する
  4. 実際にコンフリクトが起こったさいに仲介人を入れる
  5. 「何が」正しいのかを考えるようにする

 

これらを順番にやっていけば、コンフリクト・マネジメントを正しく実践することができるようになるはずです。

それでは、1つずつ解説していきましょう。

 

話し合うビジネスマン

 

 

コンフリクト・マネジメントの手法1.
コンフリクトに対する意識改革を行う

コンフリクト・マネジメントを実践するためには、社長であるあなたも含め、社内でコンフリクトに対する意識を変えるところから始めなければいけません。

 

基本的に人は、「競合」、「対立」、「衝突」、「葛藤」などのコンフリクトに対してはネガティブな感情を抱いていることが多いです。

そのためコンフリクトには向き合わず、できるだけ回避しようとしてしまいます。

 

しかしそのネガティブな感情を抱いたままでは、コンフリクト・マネジメントは上手くいきません。

コンフリクトは成長のために必要なものであると意識を変革し、しっかりと向き合うようにしなくてはいけないのです。

 

だからこそコンフリクト・マネジメントを行うさいには、まず最初に意識の改革を行う必要があるということですね。

 

 

コンフリクト・マネジメントの手法2.
コンフリクトが起こったさいの反応5パターンを理解する

コンフリクトに対するネガティブな意識を改革できたら、次にコンフリクトが起こったさいに取り得る反応について理解してください。

人がコンフリクトに直面した場合、以下の5つの反応をすることが非常に多いのです。

 

  1. 強制
  2. 受容
  3. 妥協
  4. 回避
  5. 協調

 

これらの反応について理解しておけば、コンフリクト・マネジメントが非常にやりやすくなるわけですね。

それぞれの反応の詳細は以下のとおりです。

 

1.強制 立場の強い方が強制的に自分の意見を押し通します。

上司と部下の関係でよく見られる反応で、WIN-LOSEの関係を築いてしまう反応です。

2.受容 どちらかが自分の意見を押し込め、相手の意見を受け入れます。

自発的とはいえ片方が我慢することになるため、WIN-LOSEの関係になってしまう反応です。

3.妥協 お互いの意見の妥協点を探ります。

争いは起こりませんが双方が妥協をしているため、お互いに不満が残りやすい反応です。

4.回避 起こった問題から目を背け、現実逃避をします。

やっていることは問題の先送りなので、なんの解決にもならない反応です。

5.協調 お互いの意見を尊重し合い、どちらも納得のいく解決案を考えていきます。

どちらにとっても満足できる結果を前向きに考えていくため、もっとも良い反応であると言えます。

 

この5パターンを理解しておけば、現状、どのようにしてコンフリクトが収まっているのかを把握することができます。

当然コンフリクト・マネジメントでは、WIN-WINの関係を築ける「協調」を目指していくということですね。

 

 

コンフリクト・マネジメントの手法3.
社長、管理職が率先してコンフリクトを許容する

コンフリクト・マネジメントでは、社長や管理職といった上司に当たる人物が、率先してコンフリクトを許容していく態度を示さなければいけません。

そうしなければ人は衝突やトラブルを回避したがる傾向にあるため、部下が自分の意見を抱え込んだり、問題を先送りにしたりしてしまうのです。

つまり「受容」、「妥協」、「回避」といった反応が出やすくなってしまうというわけですね。

もちろん、上司がみずからの立場を利用して「強制」をするのはもってのほかです。

 

たとえばもし上司に対する反対意見が出た場合は、時間をとってしっかりと話し合う機会を設けましょう。

もしくは上司の方から反対意見を出し、「協調」を意識してWIN-WINの関係を実際に築いていくというのも良いですね。

 

このように実際に上司がコンフリクト・マネジメントを実践している姿を見せていけば、徐々に部下に対しても浸透していくはずです。

 

 

コンフリクト・マネジメントの手法4.
実際にコンフリクトが起こったさいに仲介人を入れる

実際にコンフリクトが起こったさいには、衝突した当人たちだけでなく仲介人を入れるようにしましょう。

そうしなければ感情が優先してしまい、コンフリクトの冷静な分析ができなくなってしまいます。

たとえば上司と部下のあいだでコンフリクトが起こり、「強制」の反応が出ていた場合は、当人たちだけで解決していくのはかなり難しいです。

 

そこで仲介人が、今起こっているコンフリクトに対してどのようなパターンの反応が起こっているのかを冷静に分析し、問題点を抽出していきます。

そのため仲介人には、感情ではなく、きちんと理論立てて考えられる人が適任ですね。

 

このように仲介人を入れ、第三者視点で分析していくことが、コンフリクト・マネジメントでは非常に重要となるのです。

 

 

コンフリクト・マネジメントの手法5.
「何が」正しいのかを考えるようにする

仲介人によって抽出された問題点をより良い形で解決するためには、「何が」正しいのかを考える必要があります。

反対にやってはいけないのが、「誰が」正しいのかを考えることです。

 

コンフリクト・マネジメントでは、立場による先入観を取り除かなければいけません。

それこそ上司や先輩の方が経験豊富だからという理由で新人の意見を押さえつけてしまえば、「強制」や「受容」といった反応になってしまいます。

 

あくまでも意見ベースで考え、「何が」正しいのかを考えていく姿勢が、コンフリクト・マネジメントではもっとも重要であると覚えておいてください。

 

 

コンフリクト・マネジメントの事例

ここからはコンフリクト・マネジメントの事例を2件紹介していきます。

 

  1. 病院で起きた事例
  2. ある会社の開発部門と運用部門

 

どのようにコンフリクト・マネジメントが働いたのか、ぜひ参考にしてみてください。

 

 

コンフリクト・マネジメントの事例1.
病院で起きた事例

ある病院で起きた医療スタッフと患者の家族との衝突において、コンフリクト・マネジメントが行われました。

 

入院していた患者が転倒したことについて、患者側から怒りのクレームが入ってきたのです。

そして最初に行われた面談において病院側と患者側の意見が平行線となってしまったため、コンフリクト・マネジメントを実施しました。

 

まず最初に行われたのが調停者(仲介人)を入れてのヒアリングです。

調停者が病院側と患者側の意見を別々に聞き取り、冷静に意見の本質を分析しました。

そしてその意見をもとに再度病院側と患者側での面談を行い、「協調」の反応を引き出し、お互いの意見を尊重し合える状態に持って行ったのです。

 

ちなみのこのときは、以下のような意見の食い違いがありました。

 

  • 病院側 → 医学的な正論を主張していた 
  • 患者側 → 混乱状態のときに淡々と正論だけを述べられ、怒りの感情があった

 

このようなお互いの主張や立場の違いを調停者が分析し、協調できるように調整するのがコンフリクト・マネジメントであるということですね。

 

 

コンフリクト・マネジメントの事例2.
ある会社の開発部門と運用部門

ある会社の開発部門と運用部門で衝突が起こったさいに、コンフリクト・マネジメントを実施した事例を紹介します。

 

この会社ではシステムの開発と運用を同じ会社の別部門で行っていました。

しかし、運用部門がオペレーション障害を多発させていたことから、「きちんとマニュアル通りの使用をしてほしい」というクレームが開発部門から入ったのです。

これに対し運用部門は、「新システム導入のペースが早すぎて追いつけない」という不満を持っていました。

 

このように双方が不満を抱いていたため、コンフリクト・マネジメントによってWIN-WINになれるような対処法を検討したわけですね。

 

これにより、3つの問題点を洗い出すことに成功しました。

 

  1. オペレーションが増え続けていて運用部門の負担が大きい
  2. マニュアルが老朽化していて効率的ではない
  3. 自動化できるオペレーションが手動で運用されていて不要な負担が増している

 

このように問題を洗い出せたことから、マニュアルの更新、手動オペレーションの削減を行い、開発部門と運用部門の双方にとって良い結果を導き出すことができたのです。

 

 

コンフリクト・マネジメントを学ぶなら研修やセミナーがおすすめ

コンフリクト・マネジメントについて学びたいという場合は、さまざまな団体が提供している研修を活用するのが効果的です。

そこでここからは、おすすめの研修について紹介していきます。

 

  • コンフリクト・マネジメント入門コース(e-ラーニング)
  • コンフリクト・マネジメント研修

 

それぞれ詳しく解説していきますので、検討してみてください。

 

 

コンフリクト・マネジメントを学べる研修1.
コンフリクト・マネジメント入門コース(e-ラーニング)

日本能率協会マネジメントセンターが提供しているコンフリクト・マネジメント入門コースなら、eラーニングでコンフリクト・マネジメントについて学ぶことができます。

 

コンフリクトマネジメント入門コース

(画像引用:コンフリクト・マネジメント入門コース公式サイト)

 

この講座では、対立を正しく理解し、向き合うための知識を得ることができます。

eラーニングであり、想定学習時間は2時間ていどとなっているため、そこまで大きな労力をかけずにコンフリクト・マネジメントの基礎を学べるのが魅力です。

⇒コンフリクト・マネジメント入門コース公式サイト

 

 

コンフリクト・マネジメントを学べる研修2.
コンフリクト・マネジメント研修

コンフリクト・マネジメント研修は、産業能率大学総合研究所が提供しているリーダー、管理者向けの研修です。

 

コンフリクトマネジメント研修

(画像引用:コンフリクト・マネジメント研修公式サイト)

 

2日間みっちりかけて行う研修であるため、コンフリクト・マネジメントの基礎についてしっかりと学ぶことができます。

そのため、とくにコンフリクト・マネジメントを主導する人が受け、職場でその教えを広めていくと良いでしょう。

 

⇒コンフリクト・マネジメント研修公式サイト

 

 

【まとめ】コンフリクト・マネジメントは対立を成長に変える

今回は衝突や対立を組織力向上に繋げるコンフリクト・マネジメントについて解説をしてきました。

ネガティブな要因として考えられがちなコンフリクトを徹底的に分析して話し合えば、WIN-WINの関係を築くことができます。

 

そしてその過程により、

 

  1. 建設的な問題解決ができる
  2. 組織で活発な意見交換が行われるようになる
  3. 社員のモチベーションを上げることができる
  4. 社員の意思伝達力を底上げすることができる
  5. 新たな学びや気づきを得ることができる

 

というように、多くのメリットが得られるという話でしたね。

 

さらにコンフリクト・マネジメントが上手く働き始めれば組織力の向上だけでなく、商品の質やサービスの質の向上にも繋がってきます。

そうなれば商品価格を上げることもできるため、利益向上にも繋がってくるはずです。

 

ちなみに、もしあなたが価格アップなんてそうそう簡単にできないと考えているようなら、それは大きな間違いです。

価格アップは上手なやり方さえ知っていれば案外簡単にできますし、それを理由に価格アップを一切していないなら、今までにかなり大きな損をしている可能性があります。

それはオクゴエ! で紹介している3つの事例を確認していただければわかるはずです。

こちらの事例では、平均単価2倍、利益3倍、成約率1.5倍になった事例や、サービス単価が10万円から500万円になった事例を紹介しています。

ぜひ参考にして、あなたの会社でも価格アップに挑戦してみてください。

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コンフリクト・マネジメントはネガティブな要素を利用し、さまざまなメリットを得るメネジメント手法です。

もしあなたの会社でつまらない衝突が頻発していたり、もしくは逆に社員が委縮して意見が出てこない状態になっていたりする場合は、ぜひ試してみてください。

 

 

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