【中小企業向け】ソーシャルメディアマーケティングの方法と成功事例を説明

鷲津晴人
ソーシャルメディアマーケティングの方法と成功事例

今回は、中小企業向けにソーシャルメディアマーケティングの説明をしていきます。

 

近年、ソーシャルメディアは爆発的に普及し、今では多くの人が利用している状態です。

そのため市場規模が非常に大きく、大企業、中小企業が、さまざまなビジネスで参入しています。

たとえばアメブロでのブログ記事やTwitterで拡散される口コミなんかもその一部ですね。

 

ソーシャルメディアという市場は人のつながりを重要視するメディアです。

そのため、ただ単にお金をかけて大量の広告を出すのではなく、人が人にシェアしたくなるようなコンテンツを作る方が効果が上がるということも少なくありません。

つまりソーシャルメディアは資金力よりも工夫によって戦える市場であり、中小企業にこそ向いているということです。

 

しかし工夫と言っても、どうすればソーシャルメディアマーケティングを自社で活かせるのかわからない、という中小企業の社長は多くいます。

そこで今回は、ソーシャルメディアマーケティングについて、以下のようなことを詳しく説明させていただきます。

 

  • ソーシャルメディアマーケティングの詳細
  • ソーシャルメディアマーケティングを行うメリット
  • 中小企業がよく使っているソーシャルメディアの種類
  • ソーシャルメディアマーケティングの効果的な行い方
  • ソーシャルメディアマーケティングの成功事例

 

この記事を読んでいただければ、あなたもソーシャルメディアマーケティングについて詳しく理解できるはずです。

そのため、本、論文、セミナーに手を出す前に、まずはこの記事を読み込んでみてください。

 

今や日本社会において、ソーシャルメディアマーケティングを取り入れたことで会社の業績が大幅に上がった、なんていう話は珍しくもなんともなくなりました。

それくらい、ソーシャルメディアマーケティングは大きな可能性を秘めている手法です。

そのため、もしあなたが中小企業の社長、もしくは個人事業主であるのなら、ぜひこの機会にソーシャルメディアマーケティングに取り組んでみてください。

 

 

ソーシャルメディアマーケティングとは具体的に何なのか?

ソーシャルメディアマーケティングとは

 

ソーシャルメディアマーケティングとは、ソーシャルメディアを使ったマーケティングのことです。

ではソーシャルメディアとは何なのかというと、多くの人が参加できる双方向発信型メディアのことを意味しています。

 

「ソーシャルメディア = SNS」と考えている人もいますが、厳密に言うとこれは間違いです。

というのもSNSはソーシャルメディアの一部であり、ソーシャルメディアにはSNS以外のものも存在しているからです。

 

ちなみにSNSは「ソーシャル・ネットワーキング・サービス」の略で、社会的なつながりをインターネット上に構築するサービスのことです。

たとえば、「mixi」、「Facebook」、「インスタグラム」などが有名どころですね。

あとは「アメブロ」も、実はブログではなくSNSなのだとGoogleでは定義されています。

 

では、SNS以外のソーシャルメディアとは何なのかというと、「掲示板サービス」や「YouTubeを始めとするインターネット動画共有サービス」といったものです。

とにかく不特定多数の人が双方向に発信できるメディアを総称して「ソーシャルメディア」と呼んでいるわけですね。

 

そして、このようなソーシャルメディアを利用して行うマーケティング手法が「ソーシャルメディアマーケティング」なのです。

 

 

ソーシャルメディアマーケティングを行う主な目的やメリット

ソーシャルメディアマーケティングを行えば、以下のようなメリットを得ることができます。

 

  • 拡散力が高い
  • ユーザーの声を直接聞くことができる

 

まず特筆すべきは、拡散力の高さです。

ソーシャルメディアマーケティングの場合、情報の受け手も能動的になりやすいため、シェアによる拡散に期待することができます。

これは「新商品を世間に広く知らせたい」、「キャンペーンを盛り上げたい」、「企業ブランドのイメージ作りをしたい」、という場合に効果を発揮するメリットですね。

人から人への拡散がメインであるため、ほかのマーケティング手法に比べて費用対効果が高くなりやすいのも特徴の1つです。

また、自社イメージを広く世間に知らせることで、採用に関してもプラスに働くことがあります。

それこそ場合によっては、求人サイトや転職サイトに高いお金を払って掲載するよりも、ソーシャルメディアを利用した方が高い効果を得られることもあるのです。

 

そして次に大きなメリットなのが、ユーザーの声を直接聞くことができるということです。

ソーシャルメディアは普通の広告とは違って双方向から情報を発信できる場になります。

そのため、「アンケート」や「ユーザーの反応を確認する」といった場合にも効果的に使えるのです。

 

このようなメリットがあるため、ソーシャルメディアマーケティングはとくに中小企業によって重宝されています。

ソーシャルメディアマーケティングは大きなコストをかけずに高い効果を得ることもできるため、資金力が乏しい中小企業にとって非常に使いやすいというわけですね。

つまりソーシャルメディアマーケティングは、低コストで大きな効果を得ることが可能なマーケティング手法であると言えるわけです。

 

ただし一方で、ソーシャルメディアマーケティングには、短期間で直接売上を上げることは苦手というデメリットもあります。

というのも、従来のマーケティングが見込み客を増やして売上を上げるのに対して、ソーシャルメディアマーケティングには見込み客の見込み客を増やす、という意味合いがあるからです。

たとえば、YouTubeで動画を配信してそれを見てもらうことで、無料メルマガ登録の見込み客になってもらう、といった感じですね。

この場合、無料メルマガに登録した段階で見込み客とみなしますので、動画視聴やチャンネル登録の段階では見込み客の見込み客となるわけです。

この辺りの考え方については別記事で弊社代表の北岡が説明していますので、そちらも参考にしてみてください。

⇒ソーシャルメディアマーケティングの落とし穴

 

 

企業によく使われるソーシャルメディアの種類

多くの日本企業がビジネス目的で使っているソーシャルメディアの種類には、以下のようなものがあります。

 

〇多くの企業がビジネス利用しているソーシャルメディア

ソーシャルメディア 特徴
Twitter(ツイッター) 投稿がフォロワー全員に届くため、フォロワー数を増やすことができれば非常に多くの人に情報を発信できます。

また、リツイートによって不特定多数の人に情報が拡散されることもあるため、拡散力が非常に高いです。

  • 国内のアクティブユーザーはおよそ4500万人
  • 20代~50代まで幅広い年齢層に利用されている
  • ユーザーの男女比はおおよそ半々で推移している
Facebook(フェイスブック) コミュニティを作りやすく、非常に多くのビジネスコミュニティが存在しています。

ビジネス利用をしている人も多く、友達だけではなく、仕事関係の人と繋がることもできるのが特徴です。

  • 国内のアクティブユーザーはおよそ2800万人
  • 幅広い年齢層に利用されているが、とくに10代~30代までの年齢層に多く利用されている
  • ユーザーの男女比はおおよそ半々で推移している
Instagram(インスタグラム) ほかのソーシャルメディアに比べて、写真や画像による視覚的なアプローチが得意です。

また、若年層の女性に利用者が多いため、女性向けにおしゃれな投稿をすることで高い効果性を発揮します。

  • 国内のアクティブユーザーはおよそ2900万人
  • 10代、20代の若年層の利用率が高く、年代が上がるにつれ利用率は下がる傾向にある
  • 若年層の利用者のおよそ6割は女性ユーザー
YouTube(ユーチューブ) 動画視聴サイトであり、動画を使ったアプローチを行うことができます。

利用者も多く、ファンを集めることができればかなり効果的なアプローチをすることが可能です。

YouTubeビジネスの基本的な考え方については以下の記事も参考にしてみてください。

⇒Youtubeをビジネスに使う時の基本的な考え方

  • 国内の月間利用者は6200万人以上
  • 幅広い年齢層に利用されているが、とくに10代~40代の視聴者が多い
  • ユーザーの男女比はやや男性が高い
ameba(アメ-バブログ) アメブロは、最近ビジネス利用が解禁になりました。

ただ、以前からアメブロをビジネスで利用していた人は多く、アメブロ内で独特のつながりを持っているのが特徴です。

また、最近は検索エンジンの上位にも表示されやすくなりました。

  • 会員数は6200万人
  • 20代~40代の年齢層に多く利用されている
  • ユーザーの約7~8割が女性
LINE(ライン) 主にLINE@という多数の人に一斉にメッセージを配信できる機能を使ってアプローチを行います。

ほかのソーシャルメディアに比べて既読率が高いのが特徴です。

  • 国内のアクティブユーザーは7500万人以上
  • 10代~50代まで幅広い年齢層に利用されている
  • ほかのソーシャルメディアに比べて中年層の利用率が高い
  • 男女比はおおよそ半々で推移している

 

これらのソーシャルメディアは、とくに多くの企業がビジネス展開しているものです。

多くの企業が使っているということは、それだけ市場規模が大きく、拡散力が高く、効果性が高いということを意味しています。

その分、ややレッドオーシャンになりがちな部分もありますが、斬新なアイディアや効果的なコピーを用いれば、中小企業でも十分大企業と戦うことが可能です。

 

また、それぞれにターゲット層や使用用途が変わってきますので、その辺りを十分理解し、自社にとって効果的なソーシャルメディアを選択するようにしましょう。

 

 

ソーシャルメディアマーケティングを効果的に行う方法

ソーシャルメディアマーケティングを効果的に行う方法

 

ソーシャルメディアマーケティングを効果的に行い、他社に打ち勝つためには、主に以下のことを徹底してください。

 

  • ターゲットを明確にする
  • 中長期的な視点を持つ
  • サービスや企業ブランドを魅力的に発信する
  • ソーシャルメディアを売り込みの場にしない

 

まず重要なのが、ターゲットの明確化です。

各ソーシャルメディアには、企業によく使われるソーシャルメディアの種類でもお話ししたとおり、利用している人の年齢や性別にそれぞれの特徴があります。

そのためソーシャルメディアマーケティングを行いたい場合、自社のターゲットを明確にしたうえで、よりターゲットの多いソーシャルメディアを使わなければいけないわけです。

 

次に、ソーシャルメディアマーケティングでは中長期的な視点を持つことも重要です。

ソーシャルメディアマーケティングは、ただちに物を売るということに向いたものではありません。

ソーシャルメディアマーケティングは、あなたの会社や商品のファンを作るためのものです。

そしてファンの育成には時間がかかります。

そのためソーシャルメディアマーケティングでは、短期的に結果を出さなければいけないと考えるのではなく、中長期的に結果を出すことを考えなければいけないのです。

 

そして次に重要視すべきは、サービスや企業ブランドを魅力的に伝えないければいけないということです。

ソーシャルメディアでは、魅力的な投稿であればあるほど大きな拡散力を発揮します。

たとえばFacebookの「いいね」が数多くもらえる投稿なんかは、投稿自体が魅力的なのか、もしくは投稿者がすでに多くのファンを抱えているか、ということが多いです。

ソーシャルメディアマーケティングのもっとも大きなメリットはその拡散力にありますので、できるだけ人の目に留まり、かつシェアしたくなるような情報発信を心がけなければいけないわけですね。

またそのためには、人にシェアしたくなるようなユーモアを交えて投稿するのも効果的です。

マーケティングで使えるユーモアについては別記事で詳しく解説されていますので、そちらの方も参考にしてみてください。

⇒マーケティングで使えるユーモア6つのパターン 実例付き

 

そして最後に注意すべきことが、ソーシャルメディアを売り込みの場にしないということです。

ソーシャルメディアマーケティングは、あくまでもファンを作るために行うものです。

しかし、ついつい欲を出して直接商品を買ってもらおうとする経営者も多くいます。

ただそれをしてしまうと、その意図をユーザーに汲み取られてしまい、せっかくできかけていたファンを手放してしまうことにもなりかねないのです。

だからこそソーシャルメディアマーケティングでは、とにかくユーザー第一で、自社の利益は後回しにするようにしてください。

 

このように、ソーシャルメディアマーケティングを効果的に行うためには4つのコツがあります。

この4つのコツを徹底すれば、ソーシャルメディアが持つ大きな拡散力をあなたのビジネスでも活かせるはずです。

 

ただし、くれぐれもソーシャルメディアマーケティングは見込み客の見込み客を得るためのもので、売上を上げるためのものではないということだけは念頭に置いておいてください。

そうでなければ、基本的にソーシャルメディアマーケティングを成功させることはできません。

 

ただそうはいっても、すでに自転車操業になっていて、すぐに売上に繋げないと会社の存続すら危ういという中小企業も多いのが現実です。

その場合は、いきなりソーシャルメディアマーケティングを行うのではなく、まず最初に商品やサービスの価格アップから行ってみてください。

というのも日本の中小企業の多くは、大企業に無理に対抗しようとして商品の価値以下の価格設定にしてしまっていることが多いのです。

つまり、商品の価格を上げるというよりは、価値通りの価格に戻しましょうということですね。

そうすれば当然利益率も上がり、ソーシャルメディアマーケティングでさらなる新規顧客を開拓することもできるようになるはずです。

そして余裕が出てきたら、ソーシャルメディアマーケティングでさらに顧客を増やし、業績を伸ばしていきましょう。

 

 

ソーシャルメディアマーケティングの成功事例一覧

ソーシャルメディアマーケティングの成功事例

 

ここからは、実際にソーシャルメディアマーケティングを上手に使った成功事例を紹介していきます。

 

  • 土屋鞄製造所
  • 株式会社石井マーク

 

これらの事例を参考にすれば、あなたのビジネスに活かすイメージが湧きやすくなるはずです。

ぜひ参考にしてみてください。

 

 

成功事例1.土屋鞄製造所

土屋鞄製造所

(画像引用:土屋鞄製造所様Facebookページ)

 

土屋鞄製造所さんは、1965年に創業し、いくつかの直営店とオンラインで販売を行っている革製品ブランドです。

2019年3月現在、なんと29万もの「いいね」を獲得しており、非常に多くのファンを抱えています。

日々の投稿では自社製品をとてもおしゃれにアピールしており、その投稿を見ただけで、たくさんの「いいね」がもらえるのも頷けます。

また、革製品は使っていくうちに味が出るものなので、そういった人間の深みに訴えかけるような写真も多い印象ですね。

このように土屋鞄製造所さんのFacebookページは、自社製品、自社ブランドを効果的に演出、アピールすることによって、ソーシャルメディアマーケティングを成功させているのです。

 

 

成功事例2.株式会社石井マーク

株式会社石井マーク

(画像引用:株式会社石井マーク様Twitterページ)

 

株式会社石井マークさんは、Twitterによるソーシャルメディアマーケティングを成功させました。

石井マークさんは安全標識やステッカーを制作、販売している会社なのですが、なんとTwitterアカウントを開設してから1年も経たないうちに8000人ものフォロワーを獲得したのです。

フォロワー数は現在も着実に伸びており、今では22300というフォロワー数を獲得しています。

石井マークさんが成功した要因は、価値のある情報をとてもわかりやすく、ユニークに発信し続けたことです。

そうすることでユーザーから多くの反応を獲得し、今でも着実にフォロワー数を伸ばし続けているわけですね。

石井マークさんの投稿はリツイート数などの反響も多く、Twitterの拡散力をうまく活かすことに成功しています。

 

 

【まとめ】ソーシャルメディアマーケティングは中小企業こそやるべき

今回はソーシャルメディアマーケティングについてお話をしてきました。

ソーシャルメディアマーケティングは売上を上げるためのマーケティングではなく、あなたの会社や商品のファンを作るためのものです。

そのためソーシャルメディアマーケティングは、中長期的な計画に向いているマーケティング手法であると言えます。

 

また、ソーシャルメディアは拡散力が非常に高いため、魅力的な情報を発信することができれば、大きな広告費をかけずとも十分な効果を得ることができます。

それこそ情報の質によっては、大きな広告費を投資する大企業にも十分に対抗できるほどです。

 

そのためソーシャルメディアマーケティングは、中小企業にこそおすすめできるマーケティング手法だと言えます。

あなたの会社がまだまだビジネスを始めたばかりで世間に周知されていないという場合は、ソーシャルメディアをうまく活用してみてください。

 

ただその一方で、ソーシャルメディアマーケティングは短期的に売上を上げることにはあまり向いていません。

 

もし現状、中長期的な視点でソーシャルメディアマーケティングに取り組めないくらい資金に余裕がないのなら、まずは商品やサービスの価格アップから行ってみてください。

実は日本の中小企業の多くは、無理な価格競争によって商品の価格をかなり低く設定してしまっているのです。

そして、無理な価格設定のせいで利益率が低くなってしまい、顧客はいるのに利益が出ずに倒産してしまう、というパターンも多くあります。

仮にそのような状態なのだとしたら、ソーシャルメディアマーケティングを行っても十分な効果を得ることはできません。

そのためソーシャルメディアマーケティングは、しっかりと利益の取れるビジネスモデルを確立させてから行うようにしましょう。

ソーシャルメディアマーケティングは、あなたがビジネスを行うための土壌を作るようなものです。

あなたの手元に利益率の高いビジネスがあれば、それを効果的に広めることができます。

もし今利益の取れるビジネスモデルが完成しているのなら、ぜひ会社や商品のファンを増やし、そのビジネスをさらに盤石なものにしてください。

 

 

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