シックス・ヒューマン・ニーズとビジネス byアンソニー・ロビンズ

間宮 一樹

Mamiya

世界No1コーチと言われている
アンソニー・ロビンズをご存知でしょうか?

アンソニー・ロビンズは自己啓発の作家であり、
モチベーションコーチの大家です。

今年、来日セミナーが開催されていたので、
参加された方もいるのではないかと思います。
 
 
このアンソニー・ロビンズが教えてくれることの一つに、
「シックス・ヒューマン・ニーズ」というものがあります。

日本語に訳すと「人間の6つの欲求」です。
 
 
私たち人間を突き動かしているのは欲求です。

「ビジネスで大成功してお金持ちになりたい。」
「この分野でナンバーワンになりたい。」
「尊敬される人物になりたい。」

・・・。

人によってその欲求は様々ですが、
人間は欲求があるからこそ行動しているのです。
 
 
人々の行動を突き詰めて見ていくと、
たいてい6つの理由に当てはまります。

それが、「シックス・ヒューマン・ニーズ」です。
 
 
その6つは、

1.安定感・・・安定したいというニーズ
2.不安定感・・・変化が欲しいというニーズ
3.重要感・・・価値ある存在でありたいというニーズ
4.愛とつながり・・・愛されたいというニーズ
5.成長・・・成長したいというニーズ
6.貢献・・・何かに貢献したいというニーズ

です。

この「シックス・ヒューマン・ニーズ」を
きちんと理解することができれば、

ケタ違いな洞察力を身に付けられ、
多くの問題をいとも簡単に解決できるようになる。

そして、成功もつかめるようになる。

と、アンソニーは言っています。
 
 
この考え方はいろいろな書籍に書かれていますが、
多くの場合は、自己啓発として紹介されています。

しかしながら、
「シックス・ヒューマン・ニーズ」は
ビジネスに当てはめることもできます。

 
お客さんにも当然このニーズがあるわけですから、
6つのニーズを満たすように商品やサービスを設計すれば、
お客の心に響く売れるモノが作れます。

 
 
そこで今回は、商品やサービス設計に
「シックス・ヒューマン・ニーズ」を当てはめる場合、
どのように考えることができるかを紹介いたします。
 

1.安定感のニーズ

安定感はもっとも多くの人が求めているニーズです。

買うものを決める時、
会う人を決める時、
ビジネスを選ぶ時、
仕事を選ぶ時など、

さまざまな場面で、無意識のうちに
「安定感へのニーズ」を基準にして選んでいます。

多くの人は何かを決める時、
意識的であっても、無意識であっても
結果に安定性や確実性を感じられるかどうか

を基準にしているのです。
 
 
商品やサービス設計においては・・・

信頼できる商品であることを示しましょう。

例えば、

・権威のある人物が推薦している
・お客さんのよろこび声など、実績がたくさんある
・信頼できる会社、団体が提供している
・保証がしっかり付いている

このようなことを示してください。

すでに実績があって、折り紙つきであることを示せば、
安心感を感じてもらうことができます。

特に他者からの推薦があることが重要です。
 

2.不安定感のニーズ

不安定感は新しい刺激を求めるニーズです。

先ほどの安定感の真逆になります。

現代では多くの人が安定感を追い求めています。
ですが、完全に安定感を手に入れたとしたら
どうなってしまうでしょうか?

何も変わらない安定した毎日のくり返し・・・

きっと、そんな完全な安定には耐えられないでしょう。

安定感と不安定感のバランスを取りながら
生きていく必要があるのです。

 
 
商品やサービス設計においては・・・

お客さんの人生が変わるということを示しましょう。

例えば、

・これまでにない新商品であることをアピールする
・誰も経験したことがない体験ができることを伝える

人生が変わることをいかにイメージさせるかが大切です。

また、ハイリスク・ハイリターンなものにすることで、
刺激を与え、不安感を満たすこともできます。

あなたは先駆者で、チャレンジャーですよ!
ということを示しましょう。
 

3.重要感のニーズ

重要感は自分に価値があるという感覚を求めるニーズです。

現代においては、特に男性は、
この重要感のニーズが強いです。

「人間の価値」=「その人の資産価値」

つまり、
お金持ちであればあるほど人間としても成功している
と思われています。

このことがいいのか悪いのかは別として、
多くの人がお金持ちになることが重要感を満たす、
と考えているわけです。
 
 
商品やサービス設計においては・・・

自分が特別な存在として扱われていることを示しましょう。

例えば、

・限定招待をする
・ロイヤルカスタマーのみに販売する

また、成長して特別な存在になれることを示す
というのも重要感を満たします。

例えば、

・新しいスキルや地位が手に入ることを示す
・独自性や個性が得られることを示す
・お金持ちになれることを示す

あなたはスゴイ人になれますよ!ということが
わかるようにしましょう。

稼げる、お金持ちになれるということを
ストレートに示すのも重要なアピールになります。
 

4.愛とつながりのニーズ

愛とつながりは
家族や友人、恋人とのつながりを求めるニーズです。
人間の究極的な欲求と言われています。

先ほどの重要感とは正反対のニーズになります。

どちらかと言えば、女性が強く求めていることが多いです。
 
 
商品やサービス設計においては・・・

仲間ができることを示すことが大切です。

例えば、

・購入者がコミュニティに入れるようにする
・販売者とつながりができることを示す
・人から好かれるようになれることを示す

これを買えば、孤独ではなくなります!
ということを示せば、愛とつながりを感じてもらえます。

私たちの仲間になりませんか?
というのはこのニーズを満たすキラーフレーズです。
 

5.成長のニーズ

成長は人間が生きていく上で必要です。
なぜなら、生命とは成長そのものだからです。

自然界のオキテとして、
成長しない生命は全て死ぬ運命にあります。

ビジネスにおいても全く同じですよね。

成長するための唯一の方法はチャレンジすること。
困難に立ち向かっていくことです。

 
 
商品やサービス設計においては・・・

それを使った後にどんな風に変われるのかを示します。

例えば、

・どんな技術が身につくかを示す
・どんな知識が身につくかを示す
・使用後の理想的な姿をイメージさせる

また、チャレンジすることが必要で、
そして困難を乗り越えた時に大きな成長がある。

そんな風に理解してもらえるようにすると、
成長のニーズがある人には響きます。

ノウハウ系の商品やサービスでは、
成長のニーズをいかに満たすのかが重要です。
 

6.貢献のニーズ

貢献は、自分自身でなく周りの人々、
社会に対して何か貢献したいというニーズです。

貢献により、人生の充実感を得ることができます。

お金や物質などでは得ることのできない、
人生における内側を満たすよろこびのことです。

自分のためだけでなく
世の中に役立つことをすることによって、
真に満たされた人生となります。

 
 
商品やサービス設計においては・・・

どれだけ社会に役立つものなのかを示します。

・他人を喜ばせるものであることを示す
・どんな人を助けることができるのかを示す
・世の中の問題を解決できることを示す

利己的な目的ではなく、
他者に仕えるものであることがわかれば
貢献のニーズを感じさせることができます。
 

6つのニーズのどれかを満たすことを考える

以上が、「シックス・ヒューマン・ニーズ」を
商品やサービス設計に置き換えてみた場合の考え方です。

6つのニーズをすべて入れる必要はありません。
1つか2つ入っているだけで十分に魅力的になります。

しかし、できるだけ多くのニーズを入れれば入れるほど
より魅力的になることは間違いありません。

 
 
「安定感」と「不安定感」、「重要感」と「愛とつながり」は、
それぞれ反対の関係になるので両立は難しいのですが・・・

もし6つ全てのニーズを満たすことができる
商品やサービスができたら、
それは爆発的なヒットになるかもしれません!

あなたの商品やサービスで、
お客さんの「シックス・ヒューマン・ニーズ」のうちの
どれを満たすことができるのかぜひ考えてみてください。

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