利益や売上を上げていくには、
「値上げ」は非常に有効な手段です。
あなたも、今提供している商品やサービスが
「本来もっと価値があるはずなのに、安くもらいすぎているな」と、
何度か感じたことがあるのではないでしょうか。
もしかしたら「値上げはしたいけれど、お客さんにどう言えばいいのかわからない」と悩んでいるかもしれません。
ある程度ビジネスを進めていくと、
最初の頃よりも商品やサービスの提供の仕方がこなれてきます。
そうすると「今では初期の頃よりも、高い価値が提供できているハズ。
でも、その価値の対価がもらえていないんじゃないか・・・。もっともらってもいいんじゃないか?」
とだんだん強く思うようになってくるものです。
しかし、実際には値上げを実行したくても、
抵抗を感じるのも事実だと思います。
そこで今回は、簡単に値上げを実行できる
「値上げを飲んでもらう5つの秘訣」をお伝えしていきます。
値上げを飲んでもらう5つの秘訣 その1:あらかじめ価値を伝えておく
値上げをしたい場合、顧客に対して、、、
「どのように『値上げをする』ということを伝えるべきか?」
「値上げの理由をどのように語ろうか・・・」
など、このようなことを考えてしまいがちです。
しかし、その前にやるべき事があります。
それは、顧客に対して「実は私の商品やサービスには、
もっと素晴らしい価値がある」ということを理解してもらう必要がある、
ということです。
具体的なやり方としては、値上げの連絡する前の前段階で、、、
・直接お会いできる顧客であれば、会って会話する
・あなたが、メルマガを書いているならば、メルマガで伝える
などでしょう。
この他にも伝え方は何でも構いません。
大切なのは、まずはあなたの商品やサービスには
「今の価格以上の価値がある」ということをあなたの顧客にもっと伝えましょう、
という事です。
そして、今度は「価値の表現方法」をみてみましょう。
例えば、「競合他社との比較」です。
「一般の広告サービスでは、出稿したらそれで終わりですが、
弊社の広告サービスは、有名メディアを使うので、出稿後も2次利用3次利用ができ、
貴社のイメージUP材料としても使う事ができます」という感じです。
このように商品やサービスを使った後で得られるものから、
価値を算出して見せていくのもよいでしょう。
その価値は、何でも構いません。
できればいろいろな角度からあなたの商品やサービスの良さを語ってみるのが良いでしょう。
いきなり「値上げをします。それは○○といった価値があるからです」と言ってしまうと、
単純に理由を伝えていたとしても、
それが後付けの「言い訳」に聞こえてしまいます。
ですから、ここで理解をして頂きたいのは、
前振りとして値上げに見合う価値を事前にしっかりと伝えておくことで、
後で値上げがしやすくなるという、このプロセスの部分です。
値上げを飲んでもらう5つの秘訣 その2:いきなり値上げをしない
値上げの通告をしてからは、
実際の値上げまでには3ヶ月や半年間などといった猶予期間を設けましょう。
但し、それは既存の顧客だけにして下さい。
なぜなら、既存の顧客を大切にしているという
心配りを欠かさない姿勢を示すためだからです。
具体的にはこのような感じです。
「ご新規のお客様には、○月○日から値上げを行う予定ですが、既存のお客様には、○月○日まで値上げはせず、現在のまま価格の据え置きをさせて頂きます。」
既存顧客には、このような配慮を形として見せる。
これが非常に重要です。
「既存客だからと配慮をしてくれているんだな」
と嬉しく思ってもらえるように、配慮を形として伝えましょう。
値上げを飲んでもらう5つの秘訣 その3:重要度の低い顧客から通告していく
値上げをする際の悩みとして、
「どのように伝えれば、顧客は値上げを納得してくれるのか?」
を考える必要があります。
実は、この手順には注意点があります。
それは「すべてのお客さんに一斉に値上げを伝えるのはダメ」ということです。
どうしてかというと、
「(あなたが自分で考えた言い方で)こんな風に値上げの話を言うと変な反論があったり、怒られてしまうんだな」というのを何回か検証しながら考える必要があるからです。
ですから、まずそういった反論や手応えといった様子を見るために、
あなたのビジネスで重要度の低い顧客、
つまり、切れてもいいと思うような顧客から値上げの通告をしていくべきなのです。
つまり、重要度の低い顧客で「どのような事を値上げの理由にして、
トークを展開していくと納得してもらえるのか?」
といったことをテストしながらトークを磨いていくわけです。
テストして納得してもらえたら
「あっ、この方法はいいんだ!」という事になります。
そして、同じように他の顧客にも試していく・・・
このような作業を繰り返していくことで、より納得してもらえるような、
スマートな値上げトークができ上がっていくことになるのです。
値上げの通告順のもう一つの意味
「重要度の低い顧客から通告していく」という理由について、
実はもう1つの大きな意味があります。
それは、あなた自身に
「実は値上げしても大丈夫なんだな!」ということに気づいてもらえるからです。
重要度の低い顧客に「値上げをします」と伝えると、
「あっ、そうですか」とあっさり受け入れられてしまうことが結構あります。
それは、価値の前振りをしっかり入れておくほど多いくなります。
また、あなたが意識せずとも商品の価値が勝手に伝わっている、
という場合もあります。
いずれの場合も、
「あっ、そうですか!分かりました」で終わってしまう事がかなり多いです。
そうなれば、あなたは「あっ、値上げの通告をしても大丈夫なんだ」と感じる事ができます。
また、もしも失敗しても重要度が低ければさほどへこまずに済みます。
失敗してもそれを検証することで、
トークをブラッシュアップして次に活かせば良いのです。
このようにして「値上げ通告をしても大丈夫だ!」と実感できることで、
値上げに対しておかしな感情や、
変な心のブレーキを持つこともなくなります。
ですから、自分のトークに磨きをかける、自分に自信を持つためにも、まずは重要度の低いお客からやっていくのをオススメします。
そうすることで、
堂々と自信をもって値上げを伝えることができるようになります。
値上げを飲んでもらう5つの秘訣 その4:堂々と伝える
これは、通告する時の態度のお話です。
「あのぅ、本当に大変申し訳ないのですが、
今回値上げをさせて頂きたいと思っておりまして、、、」
このようにモジモジしながら下からお願いをするのはいけません。
逆にこのように伝えましょう。
「これまでにお伝えしました通り、現在このような価値をご提供させて頂いております。つきましては、サービスをよりよくしていく為に値上げをさせて頂きたいと思っております。宜しくお願いします。」
「価値が合わないということであれば、今回で契約を打ち切りにしてください」
このように、しっかりと堂々と伝える。
悪びれてオドオドしないようにすることが大事です。
実際、値上げ自体は、まったく悪いことではありません。
そもそも値上げの理由は、
現在提供している価値と価格が見合わないだけであり、
そこを埋めさせて下さい、というものです。
ですから、本来コソコソする必要などまったくありません。
こちらが下手にでる必要もないのです。
さらに言うと、最終的には価格というのは契約です。
顧客が離れてもただ「買うのを止めます」と言われるだけです。
つまり、それ以上何か問題が起こるわけではない、
それで終わるだけなので、臆せず堂々と伝えるということを忘れないで下さい。
値上げを飲んでもらう5つの秘訣 その5:お客が去ることを恐れない
値上げをして、お客が去るのでは。。と心配をすると思います。
しかし、それを恐れる必要はありません。
これには2つの理由があります。
理由1. 値上げで得た利益分以上のお客は去って行かないから
一部の顧客は、当然値上げを飲んでくれない、という方もいます。
しかし、しっかりとここまでの値上げの秘訣を実行していて、
それでも値上げを飲んでくれない人というのは、
大抵の場合は、価格でしかモノをみていない人なのです。
そういった顧客は、
もっと安いところや値頃感のある商品やサービスがあれば、すぐに去っていってしまいます。
価格だけでしか見ていないので、当然のことです。
ですから、遅かれ早かれ、
そのうちいなくなる可能性が高い顧客のために、
値上げを躊躇してつなぎ止めておこうとする必要は一切ありません。
また、値下げをして潰れた会社はたくさんありますが、
値上げをして潰れた会社というのはありません。
これは断言できますので、安心してください。
特に値上げをしたら当然、購入を止めるという方が出ますので、
客数は一定数は減ります。しかし、実は利益は増えるのです。
どういうことか?
それは、きちんと説明があって無茶な値上げでない限り、
「値上げ分の利益を上回るような数のお客さんが去るということはない」
ということです。
ですから、顧客が去ることを恐れる必要はまったくないのです。
理由2. 良いスパイラルに入ることができるから
先ほどお伝えした通り、一定数の顧客は減ります。
しかし、価格が上がって顧客数が減るということは、
1人のお客さんに接したり、コミュニケーションを取る時間が増えるということに繋がります。
そうすると、当然満足度が上がります。
そして満足度が上がると、、、
・さらにお客さんの紹介が増える
・次の値上げをすることができるようになる
・・・という良いスパイラルに入っていくとことができます。
こうした点を見ると、
実は顧客が去る事自体は悪いことではなくて、
むしろ利益を増やしていくためにも、既存顧客のためにも実は有用なことなのです。
ですから、先ほどお伝えした価格でしかモノを見ていないような顧客には、
どこかの段階で早く去ってもらった方がむしろ良いのです。
そして、このような理由から、
あなたにはお客が去ることを決して恐れないで頂きたい、と思います。
・・・というわけで、以上が「値上げを飲んでもらう5つの秘訣」でした。
値上げを飲んでもらう5つの秘訣 まとめ
いかがでしたでしょうか。
長くなったのでまとめます。
値上げを飲んでもらう5つの秘訣
その1:あらかじめ値段を伝えておく
値上げを飲んでもらう5つの秘訣
その2:いきなり値上げをしない
値上げを飲んでもらう5つの秘訣
その3:重要度の低い顧客から通告していく
値上げを飲んでもらう5つの秘訣
その4:堂々と伝える
値上げを飲んでもらう5つの秘訣
その5:お客が去る事を恐れない
値上げは、本当にたくさんの方がしたいと思っていながらも、
なかなかできない、という方がほどんどです。
これはなにが問題なのかというと、
結局のところの大半は、あなたの心の問題です。
・去ってしまったらどうすればいいのだろう、、、
・お客さんが誰もいなくなったらどうしよう、、、
・・・このように心配されている方が本当に多いです。
しかし、今回お話しした「値上げを飲んでもらう5つの秘訣」に取り組んで頂くことで、
値上げをしたら売上がガンと下がった、というのはありえません。
売上が少し下がったとしても、利益は必ず増えます。
実際、私のクライアントさんにもこの秘訣によって、
値上げをする事が楽しくなってきていらっしゃる方も多いです。
ですので、ぜひ今回の「値上げを飲んでもらう5つの秘訣」を守って、
あなたには勇気を出してもらい、適正価格を顧客から頂くためにも、
ぜひとも値上げをして頂ければと思います。