今回は「MEO対策」について、徹底的に解説していきます。
MEOとは「Map Engine Optimization」の略称であり、Googleマップで利用されているマップエンジンでの最適化を行う対策のことです。
Googleマップでは地図上に自社の店舗や事務所を登録することができ、その登録情報をユーザーの検索ニーズや位置情報に合わせて表示させる機能があります。
MEOとは、Googleマップ上で自社の店舗情報をできるだけ上位表示してもらうための対策なのです。
つまり、SEOのマップエンジン版であると言えますね。
MEOの最適化を行えば、以下のようなメリットがあります。
- 検索上位に自社(自店舗)を表示させ、アクセスを集めることができる
- SEO(検索エンジン最適化)についても相互で良い影響がある
- 営業実績があればSEOに比べて上位表示させやすい
一言で言うと、MEOの最適化が大きな集客へと繋がる可能性があるということです。
評価基準が厳しくなったり競合が増えたりしたことで、SEOの難易度は年々上がってきています。
そんな中、アフィリエイターなどの個人が参入しにくく、まだまだ強い競合が少ないMEOが今、経営者やマーケター、コンサルタントなどから注目されているのです。
そこで今回はMEOについて、以下のような内容をわかりやすく解説していきます。
- MEOの具体的な意味(MEOとSEOの違い)
- MEOのメリット、デメリット
- Googleマイビジネスへの登録方法(MEOでは必須)
- MEOで上位表示させるための3つの条件
- 【一覧】今からやるべき具体的なMEO対策の方法
- MEO対策を行うときの注意点
- MEO対策を外注するときの相場
MEOについて知りたいという場合は、気になるところだけでもしっかりと読み込んでみてください。
MEO(ローカルSEO)とは?
冒頭でもお話ししたとり、MEOは「Map Engine Optimization」の略称であり、Google Mapで利用されているマップエンジン(地図エンジン)において最適化を行う対策のことです。
MEOは地域性と密接に関連しているため、ローカルSEOの一種であるとも言われています。
ローカルSEOとは、「業種×地域名」、「サービス内容×地域名」というような地域性の高いキーワードを考慮して対策を行うことです。
その対策をGoogleマップの地図エンジンに特化して行うことをMEOと呼ぶわけですね。
ちなみに「東京 ディナー」、「難波 居酒屋」というような地域性の高いキーワードのことをローカルキーワードと呼びます。
実際に「東京 ディナー」というローカルキーワードでGoogle検索をかけて表示されるのが、以下のような画面です。
上記の画像において、赤枠で囲われている部分がGoogleマップに登録された情報です。
この表示順位が、MEO対策によって変動するわけですね。
またGoogleマップではローカルキーワードで検索をかけなくても、位置情報を参考にしてユーザーに近い地域の登録情報が表示されます。
たとえば六本木にいる人がスマホで「ラーメン屋」とだけ検索をかければ、六本木周辺のラーメン屋が表示されるのです。
当然、そのユーザーは「六本木近辺のラーメン屋」を探している可能性が高いわけですから、この検索結果はユーザーにとって使いやすいものであると言えます。
さらに我々店舗側にとっても、濃い見込み客が情報を目にしてくれる機会が増えるというメリットがあると言えるのです。
さらに地図情報に表示される店舗のページには、ユーザーが口コミを投稿することもできます。
飲食店や美容室を利用する人が口コミを非常に重要視するということは、「ぐるなび」や「ホットペーパービューティ」の事例から見ても明らかです。
このようにユーザーにとって非常に使い勝手が良いことから、近年ではSEOに加え、MEOが注目を集めています。
だからこそ今、実店舗があるビジネスをやっている場合は、MEOを無視することはできないと言えるわけですね。
MEOとSEOの違い、関係性
MEOとSEOの違いを簡単に比べると、以下の表のようになります。
MEO | マップエンジンの最適化(Googleマップで自社の登録情報上位表示させることが目的)
地域性の高い検索ニーズに応えることがメインの目的となる(近隣店舗の情報、地域でのイベント情報など) |
SEO | 検索エンジンの最適化(検索エンジンで自社サイトを上位表示させることが目的)
地域性のない検索ニーズに応えることがメインの目的となる(語句の意味、情報のまとめなど) |
このMEOとSEOですが、まったく関連性がないというわけではありません。
というのもMEOとSEOは、相互に評価を高め合う働きをするからです。
Googleマップ内の自社ページには、自社サイトのURLを記載することができます。
後述しますがMEOでは関連付けされているURLも評価の対象にされるため、SEO対策がきっちりされている自社サイトがあった方がGoogleマップ内でもより上位表示しやすくなるのです。
もちろん逆に、MEO対策がSEOに良い影響を与えることもあります。
たとえばMEOによってGoogleマップ経由で自社サイトにアクセスを集めたり、MEOによってビジネスの実態をGoogleに証明したりすることができるため、それがSEOの評価に繋がるのです。
このようにMEOとSEOは、両方を併せて実施することによってより高い効果を期待することができます。
MEOのメリット
MEOを行うメリットには、主に以下のようなものがあります。
- SEOとは別のルールで戦える
- SEOの結果より上位に表示される
- 地域制の強い分野ではとくに効果的である
- 事業の実態がしっかりと評価される
- スマホ利用者との親和性が高い
それではMEOのメリットについて、1つずつ詳しい解説をしていきましょう。
MEOのメリット1.
SEOとは別のルールで戦える
MEOは飽和気味なSEOとは別のルールで戦うことができるため、現状、競争がSEOより激化していないというメリットがあります。
その分、上位表示させるためのハードルが低いということですね。
SEOは参入障壁が低く、十数年前から企業はもちろん、アフィリエイターを始めとした多くの個人が参入してきました。
そんな中に今から新規参入しようと思えば、それなりの費用や戦略が必須となってくるのです。
その点、MEOはこれからの市場であるため、まだまだきっちり対策された強い競合は多くありません。
さらに参入障壁についても、店舗を持たない個人では参入が難しいため、SEOに比べて高くなっています。
そのため自社の条件が合えば、SEOより有利な戦略を組むことができるのです。
とくに小規模な企業の場合、SEOで勝ち目がなくてもMEOなら勝てるという市場がかなりの数あると考えて良いでしょう。
MEOのメリット2.
SEOの結果より上位に表示される
MEOの検索結果はSEOより上に表示されるというメリットがあります。
たとえば「東京 ディナー」で検索をかけると、以下のように「MEO → SEO」の順番で表示されるのです。
つまり、それだけGoogleマップの情報が検索ユーザーの目に留まる可能性が高いということです。
そのためMEO対策を徹底すれば、SEOより高い集客効果を見込むことができます。
MEOのメリット3.
地域性の強い分野ではとくに効果的である
MEOは地域性が高い分野の場合、とくに高い効果を期待することができます。
なぜならGoogleマップの情報はキーワードに含まれる地名や検索ユーザーの位置情報を参照して結果が表示されるため、以下の2つの特徴があるからです。
- 表示結果が地域で絞り込まれることで競合が減る
- 地域で絞り込んでいる分検索ニーズが一致しやすい
地域性が高いビジネスの場合、これらの特徴が大きな強みになります。
たとえば「飲食店や美容院のような実店舗の集客」であったり、「デイサービス介護やガス会社のような地域密着型のサービスを展開しているビジネスの集客」であったりする場合は、SEOよりMEOの方がより高い効果を発揮する可能性が高いでしょう。
もしあなたのビジネスも地域性が高ければ、MEOは十分に検討する価値があるはずです。
MEOのメリット4.
事業の実態がしっかりと評価される
MEOでは店舗情報や会社情報を記載する必要があり、口コミや評価の投稿機能もあるため、事業の実態がしっかりと評価されます。
そのためしっかりとした事業実績があれば、「事業実績は浅いがWebの知識に強い」といったSEOにありがちだった競合よりも優位に立つことが可能です。
もしあなたの会社にすでに事業実態があるようなら、SEOよりMEOの方が優位に立てる可能性は高いと言えるでしょう。
MEOのメリット5.
スマホ利用者との親和性が高い
昨今はPCよりスマホでネットサーフィンや調べ物をする人の方が多いですが、MEOはそのスマホ利用者との親和性が非常に高いです。
たとえば出先で飲食店を探す場合などは、ほとんどの人がスマホで検索をします。
さらにそのままお店の場所をナビで調べるという人も非常に多いです。
そのため、出先でスマホを使って検索をかけるユーザーとGoogleマップの検索結果は、非常に相性が良いと言えるわけですね。
スマホとの親和性が高いということは、それだけGoogleマップの情報を参照する人の母数が大きいと考えることもできます。
この利用者の多さも、MEOを行うメリットであると言えるでしょう。
MEOのデメリット
MEOは現在の環境において非常に効果的な施策ですが、以下のようなデメリットもあります。
- 実店舗や事務所がないと利用しづらい
- 地域が絞れないと効果が半減する
- 口コミが集められないと不利になる
- こまめな更新が必要
- 悪い口コミがつく場合もある
MEOを正しく行うためにも、それぞれのデメリットについてしっかり理解しておきましょう。
MEOのデメリット1.
実店舗や事務所がないと利用しづらい
MEOは、実店舗や事務所がないと利用しづらいといったデメリットがあります。
MEOを行うためには、Googleマップ上に店舗や会社(事務所)の住所を記載する必要があるためです。
そのため、たとえばネット通販を事業としてやっている場合などは、MEOを利用して集客を行うことは難しいでしょう。
ただその反面、実店舗や事務所がある人からしてみれば、競合が減るという面で大きなメリットとなります。
MEOは、「良くも悪くも事業形態を選ぶ」ということですね。
MEOのデメリット2.
地域が絞れないと効果が半減する
事業のターゲットについて、地域があるていど絞れなければ、MEOの効果は半減してしまいます。
なぜならMEOでは、登録された住所と検索ユーザーの位置情報の距離を検索結果に反映させているからです。
そのため広い地域からお客さんを集めようとしても、距離という評価基準によってより検索ユーザーの近くに位置している競合に勝てなくなってしまうわけですね。
たとえば新宿区でMEOが効果を発揮しても、東京都全体まで効果が及ぶとは限らないということです。
そのため広い範囲からお客さんを集めたいというようなビジネスを行っている場合は、MEOが効果的であるとは言えません。
MEOはあくまでも限定された地域で効果を上げる施策であると考えるべきです。
ただし、多店舗展開をしている場合はその店舗ごとにGoogleマイビジネスを登録することができるので、そういう意味では多地域を狙うこともできます。
MEOのデメリット3.
口コミが集められないと不利になる
MEOでは、競合と比べて口コミが集められないと不利になってしまいます。
MEOではどれだけ口コミが投稿されているか、という点も重要な評価基準となっているためです。
そのためMEOを行ううえでは、どのようにして口コミを集めるかということを考えなければいけません。
お客さんに口コミの投稿をお願いしたり、口コミに書き込みたくなるくらいサービスの質を高めたり、といった口コミを集めるための仕組みづくりをしなければならないということですね。
ただこれは同時に、口コミが集めにくいような営業形態である場合は、必然的にMEOでは不利になってしまうということを意味しています。
MEOのデメリット4.
こまめな更新が必要
MEOを最適化するためには、SEOに比べてこまめな更新が必要となります。
なぜなら更新がないと、Googleに閉店を疑われてしまうからです。
GoogleはGoogleマップの情報をより正確にしたいと考えているため、閉店してしまったお店の情報をいつまでも載せておきたくありません。
そのためGoogleマップの評価基準として、更新頻度が非常に重要視されているのです。
Googleマップにはビジネスオーナーによる投稿機能があり、短い文章や画像、動画を投稿することができます。
MEO対策をきっちり行うのであれば、この投稿機能に少なくとも週に2、3回、できれば毎日投稿することが推奨されるのです。
MEOで上位を取るためには、どうしても日々の手間なり外注のコストなりがかかってしまうというわけですね。
MEOのデメリット5.
悪い口コミがつく場合もある
Googleマップには口コミ、評価の投稿機能があるため、ユーザーから悪い口コミを書き込まれてしまう場合もあります。
当然、悪い口コミが書き込まれてしまえば、その分集客効果は落ちてしまうでしょう。
ただGoogleマップの口コミ機能は、あなたが自社をGoogleマップ上に登録していなくてもユーザー側で自由に登録し、書き込むことができてしまいます。
そのため、どちらにせよオーナー登録をして、口コミの管理はしておいた方が良いのです。(オーナー登録の方法は後述します)
また、その口コミが事実であればお店としての改善が必要となるわけですが、ときには感情的になったお客さんやいたずら目的の人から理不尽な口コミを書き込まれてしまうこともあります。
もし事実に反するクチコミが書き込まれてしまった場合は、早急にGoogleに不適切な登録として申請を行わなければいけません。
検索ユーザーにとっては便利な口コミ機能ですが、場合によっては悪い影響を受けてしまうこともあるということですね。
Googleマイビジネスの登録方法
ビジネスオーナーとしてGoogleマップ上の自社情報を編集するためには、Googleマイビジネスへの登録が必要となります。
もちろん、MEO対策をするのであればGoogleマイビジネスへの登録は必須です。
Googleマイビジネスに登録する手順は、状況によって2通りあります。
- すでにGoogleマップに自社が登録されている場合
- Googleマップに自社が登録されていない場合
まず最初にやっておくべきことを説明し、そのあとで上記の2パターンの手順について解説していきます。
Googleマイビジネスの登録をまだしていないようなら、順番に確認してください。
Googleマイビジネス登録のために最初にやるべきこと
Googleマイビジネスに登録するうえで、最初にやるべきことは以下の2つです。
- Googleアカウントの作成
- Googleマップの確認
まず最初に、「Google公式HP」からGoogleアカウントを作成してください。
すでに会社のGoogleアカウントを作成している場合は、そちらを使っていただくことができます。
Googleマイビジネスに登録するためには、このGoogleアカウントが必須なのです。
そして次に行わなければいけないのが、Googleマップにすでに自社の店舗が登録されていないかの確認です。
Googleマップへの登録自体はビジネスのオーナーでなくても、誰でも行うことができます。
たとえばあなたのお店の利用者が登録して、そこに口コミを書き込むということができる仕組みになっているのです。
そこでMEOを行うために、まず自社の店舗や事務所がすでに登録されているかどうかを確認する必要があります。
この確認を行っておかないと、重複で店舗情報を登録してしまったり、悪意のある第三者にオーナー登録をされていても気づけなかったりするので、必ず行っておきましょう。
確認を行うためには、まず「Googleマップ」を開きます。
そこで「店舗名+地名」で検索をかけてみてください。
検索した結果、下の画像のように赤いピンが立っている場合は、すでに第三者によって店舗情報が登録されています。
赤いピンが立っていない場合は、念のため店舗の住所を目視で調べ、そこに赤いピンが立っていないことを確認すれば、登録されてないということを確認できます。
また、仮に同住所で別のビジネスをされている場合は、同じ住所でビジネス毎に登録することが可能です。
もし同じ住所で別の方がビジネスをされている場合は、確認時にそちらの登録と自社の登録を混同しないように注意しましょう。
Googleマップに登録がされているかされていないかによってこの先の手順は変わってきますので、まずはこちらの確認を行ってみてください。
すでにGoogleマップに自社が登録されている場合の登録手順
すでにGoogleマップ上に店舗情報が登録されていた場合は、その店舗情報のオーナー権限を取得する必要があります。
オーナー権限の取得を行う手順は以下のとおりです。
- Googleマップ上に表示された自社のパネル情報をクリックする
- 「このビジネスのオーナーですか?」をクリックする
- オーナー登録がされていない場合は、そのままオーナー登録を進める(ハガキか電話での確認が必要)
- オーナー登録がすでにされている場合は、現在のオーナーにリクエストを送信する
ここでややこしいのが、すでに第三者がオーナ権限を取得していた場合です。
それも知人であれば良いのですが、全く知らない第三者がオーナー権限を取得していた場合、オーナー権限のリクエストを行う必要があります。
現オーナーからリクエストが承認された場合は、オーナー権限があなたに譲渡されるので問題はありません。
返信がないという場合でも、3~7日以上返信がない場合はオーナー権限の取得ができるようになります。
ですが、現オーナーによってリクエストが却下されてしまった場合は少しめんどうです。
相手の返信内容を確認して、個別に対応をする必要があります。
相手の言い分とGoogleの規約を見比べ、オーナー権限譲渡の交渉をしてください。
(参考:Googleマイビジネス ヘルプ)
ここまでの手順で自社店舗のオーナー権限が取得できれば、以降、あなたが掲載内容を編集することができるようになります。
Googleマップに自社が登録されていない場合
Googleマップに自社店舗の登録がない場合は、1から店舗情報を登録する必要があります。
そのための手順は以下のとおりです。
- Googleマイビジネスにアクセスして「今すぐ開始」をクリックする
- 「Googleにビジネス情報を追加する」をクリックしてビジネス名(店舗名)を設定する
- 「ビジネスカテゴリー」を設定する
- 「ユーザーが実際に訪れることができる場所を追加しますか?」で「はい」を選択し、「住所」を入力する
- 地図で場所を確認する
- 「ビジネス拠点以外の地域でもサービスを提供しているか」の質問に答える
- サービスの提供地域を追加する
- 「店舗の電話番号、サイトURL」を入力する(公開情報)
- 「Google での最新情報とおすすめ」を受け取るかどうか選ぶ
- 「郵送」か「電話」で確認コードを取得する
- 「確認コード」が届いたらGoogleマイビジネスにログインし、管理画面で確認コードを入力する
以上の手順で、Googleマイビジネスの登録は完了です。
以後、この管理画面を使ってGoogleマイビジネスの編集を行っていくことになります。
MEOで上位表示させるための3つの評価基準
Googleマイビジネスの登録ができたら、実際にMEO対策を行って上位表示を狙っていくわけですが、そのために理解しておべき3つの重要な評価基準があります。
- 関連性
- 知名度(サイテーション)
- 距離
MEOのアルゴリズムでは、この3つの評価基準が非常に重要視されています。
MEO対策の基本はこの3つに集約されていると考えても良いくらいです。
今回の記事ではタスクレベルの細かい施策についても紹介していきますが、この3つの評価基準については常に意識しておくようにしましょう。
それでは3つの評価基準について1つずつ、解説をしていきます。
MEOで上位表示させるための評価基準1.
関連性
MEOで上位表示を狙う場合、「検索キーワードとの関連性」が重要な評価基準となります。
つまり、表示される情報がどれだけ検索ニーズと合致しているか、ということですね。
たとえば「東京 ディナー」と検索して、昼しかやっていないランチのお店が表示されてしまえば、検索ユーザーとしては情報を調べにくくなってしまいますよね?
Googleとしても、このような事態は避けたいと考えています。
そのためGoogleマイビジネスに記載する情報は、ユーザーの検索ニーズを理解し、必要な情報を記載していく必要があるのです。
MEOで上位表示させるため評価基準2.
知名度(サイテーション)
MEOでは、「知名度(サイテーション)」も重要な評価基準となります。
ちなみにサイテーションとは、「引用、言及」といった意味です。
つまりどういうことかというと、Googleマップ登録されている店舗情報についてWebサイトやSNSでどれだけ言及されているかがAIによって収集され、それが評価基準になっているということです。
たとえば、SNSでお店の名前がたくさん共有されていたり、Webサイトでお店がたくさん紹介されていたりすると、AIがそれらの情報を収取し、その数や質に応じてGoogleマップ内での評価が上がります。
Web上で主に収集されているのは、以下のような情報です。
- ビジネス名
- 住所
- 電話番号
- URL
Googleマイビジネスに登録されたこれらの情報がWeb上でたくさん登場すればするほど、「知名度が高い = 評価できる」とGoogleのAIが判断するわけですね。
そのため情報を入力するときは、極力「大文字、小文字、漢字、ひらがな」などの表記ゆれはなくした方が良いでしょう。
あとはもちろん、Googleマップ内での口コミの数や質についても評価されることになります。
後述しますが、いかにGoogleマップへの口コミを増やすか、ということもMEOでは重要な要因です。
MEOで上位表示させるため評価基準3.
距離
MEOはGoogleマップの最適化であるため、距離も非常に重要な評価基準となっています。
たとえば大阪で「ラーメン屋」と検索した場合、大阪のラーメン屋が優先して表示され、東京のラーメン屋は表示されないということです。
もちろんスマホなどであれば位置情報も考慮されるため、より狭い範囲でも検索ユーザーと店舗の距離が検索順位に影響を及ぼすことになります。
この距離による評価が、MEOとSEOのもっとも違うところですね。
ただ、必ずしも距離が近い方が上位表示されるというわけでなく、「関連性」や「知名度」といった評価と併せて検索順位は決定されます。
重要ではあるものの、距離はあくまでも評価の一要因でしかないということは認識しておきましょう。
【一覧】今からやるべき具体的なMEO対策の方法
ここからは、今からやるべきMEO対策をタスクレベルで一覧にして紹介していきます。
- 競合の分析を行う
- 記載できる情報の項目はすべて埋める
- NAPを明確にする
- 適切なカテゴリーを設定する
- ブログ、SNSと紐づけを行う
- 良質な口コミ、評価を集めるための仕組みを作る
- 口コミにはできるだけ返信を行う
- 理不尽な口コミが付いたら早急に対応をする
- 投稿機能を使って頻繁に投稿をする
基本的にはこれらのタスクをきっちりこなせば、MEOでの評価は上げられるはずです。
それでは1つずつ、具体的な方法を解説していきます。
具体的なMEO対策1.
競合の分析を行う
まずは自社が狙っている「キーワード」、「場所」について、どのような企業が上位表示されているのか確認し、分析を行ってください。
- 口コミがどのていどついているのか
- 評価はどうなっているのか
- 投稿機能はどれくらい活用しているのか
- どのようなリンクが関連付けされているか
この辺りを確認すれば、競合がどれくらいMEOに力を入れているのかが見えてくるはずです。
MEOに力を入れている競合が少ないキーワードを探しつつ、強い競合の良いところをマネするようにすれば、上位表示を実現できる可能性は大きく上がります。
具体的なMEO対策2.
記載できる情報の項目はすべて埋める
Googleマイビジネスで記載できる項目は、すべて埋めるようにしましょう。
情報が充実していればいるほど、検索ユーザーにとっては便利であり、Googleの評価も上がることになります。
そのため、まずは「営業時間」、「電話番号」、「メニュー」、「サービス」といった基本的な項目をすべて埋めてください。
具体的なMEO対策3.
NAPを明確にする
MEOで評価を上げるためには、NAPを明確に記載しておかなければいけません。
NAPとは、以下の3つの頭文字です。
- Name(店舗や企業の名称)
- Address(住所)
- Phone(電話番号)
これらについて、記載ミス、表記漏れ、表記ゆれなどをなくせば、MEO対策で良い影響を与えることができます。
なぜなら、SNSやブログなどで紹介されるときの表記が統一されやすくなるからです。
GoogleはWeb上にある情報を収集し、その店舗がどれくらいの知名度であるかを調べます。
このとき、ひらがなとカタカナ、全角と半角、のような表記ゆれがあると、GoogleのAIが別の情報だと判断してしまう可能性があるのです。
だからこそNAPについては、とくに明確に、統一した書式で記載しなければいけません。
具体的なMEO対策4.
適切なカテゴリーを設定する
MEO対策で上位表示を狙うためには、業種のカテゴリーを適切に設定しておくことも重要です。
要は、自社の営業実態と業種カテゴリーをきっちり一致させておく必要がある、ということですね。
このカテゴリーが自社の事業と不一致になっていると、ユーザーの検索ニーズとズレてしまったり、評価が下がる要因になったりしてしまうので注意してください。
具体的なMEO対策5.
ブログ、SNSと紐づけを行う
もしブログやSNSを運営しているなら、Googleマイビジネスにリンクを貼って関連付けをしておきましょう。
というのもMEOでは、関連するブログやSNSも評価対象になるからです。
とくにSNSは拡散力が高いため、Googleマイビジネスと上手く結びつけておくことで、「知名度(サイテーション)」を大きく上げる要因にもなり得ます。
ただこのとき、MEOに記載している情報とSNS、ブログに記載している情報に表記ゆれがあると情報が拡散されても正確に評価してもらえない可能性があるので注意してください。
具体的なMEO対策6.
良質な口コミ、評価を集めるための仕組みを作る
良質な口コミ、評価を集めるための仕組みを作ることもMEOでは重要です。
口コミ、評価の数と質は、大変大きな評価基準となります。
Googleマップ上の口コミ、評価を集めることももちろん重要ですし、「知名度(サイテーション)」を上げるという意味でSNS上で口コミを拡散をしてもらうということも非常に重要です。
またそうでなくても、検索ユーザーは口コミを見てその店舗に行くかどうかを決めます。
「良い口コミがあるからこのお店に決めた」ということや、「口コミが少なくて不安だから別のお店にした」ということがあなたにもないでしょうか?
だからこそ、口コミ、評価に関する施策は、Googleマイビジネスを運用するうえで必ずやっておいた方が良いと言えるわけですね。
たとえば、以下のような施策をすると口コミ、評価を集めやすくなります。
- 来店してくれたお客さんに口コミと評価をお願いする
- お店に口コミ、評価を投稿できるページにすぐアクセスできるQRコードを置いておく
- レビュー督促ツールを導入する
- SNSを使って口コミを促すキャンペーンを実施する
- 評価、シェアしたくなるようなサービスを提供する(質の高いサービス、インスタ映えなど)
ちなみに、基本的には安いだけのサービスより、多少高くても質の高いサービスを提供した方が評価、シェアはされやすくなります。
そのため、とくに資源が少なく薄利多売戦略が向いてない中小企業の場合は、多少価格を上げてでも商品の質を上げて、その価値をお客さんにきっちり伝えた方が効果的です。
ただし、Googleマイビジネスに直接口コミ投稿をしてもらう場合は、以下のようなことが規約違反になるので注意してください。
- 否定的な口コミを妨げ、良い口コミだけが投降されるような働きかけをする
- 謝礼を渡して口コミを書いてもらう(特別割引、1品無料など)
- 顧客から不正に大量の口コミを募ってはいけない
Googleのポリシーを一言で表すと、あくまでも自然な口コミが集まるようにしなければいけない、ということですね。
具体的なMEO対策7.
口コミにはできるだけ返信を行う
Googleマイビジネスに投稿された口コミには、できるだけお店側から返信をするようにしましょう。
お店からの返信はGoogleでも推奨しており、MEOにおける評価基準になっている可能性が非常に高いです。
さらに検索ユーザーとしても、お店の返信がある方がお客さんの声を重要視していると思えるため、よりそのお店を信頼することができます。
とくに悪い評価の口コミがついてしまった場合は、謝罪や対策をきっちり返信するようにしましょう。
口コミの返信を行ううえで重要なのは、ていねいで誠実な返事を返すことです。
多くの人が参考にする場所だからこそ、誠心誠意対応するようにしましょう。
具体的なMEO対策8.
理不尽な口コミが付いたら早急に対応をする
Googleマイビジネスには、ときに理不尽な口コミを投稿されてしまうこともあります。
事実に基づかない理不尽な口コミだったり、スパム投稿であったりですね。
もしGoogleのポリシーに反しているような口コミを見つけた場合は、早急に口コミ削除のリクエストを行いましょう。
いつまでも理不尽な口コミを残していると、検索ユーザーに悪い印象を与えることになってしまいます。
具体的なMEO対策9.
投稿機能を使って頻繁に投稿をする
Googleマイビジネスを運用する場合、できるだけ更新頻度を上げてください。
なぜならGoogleは、「更新頻度が高い = きちんと運営している」と判断するからです。
あまりに更新がない場合、Googleが閉店の可能性を疑い、その結果、評価を下げられてしまいます。
そして更新頻度を上げるために活用できるのが投稿機能です。
Googleマイビジネスには、お店で行われるイベントやキャンペーンをSNSのような感覚で投稿できる機能(文章、画像、動画など)があります。
この投稿機能を上手く使えば、MEO対策としてGoogleの評価を上げることができるほか、検索ユーザーにより多くの情報を伝達することも可能です。
ただし、投稿は7日(イベント情報の場合はイベント終了日)で消えてしまうため、注意してください。
MEO対策を行うときの注意点
MEO対策を行うときの大前提として、Googleの意図に反することをしてはいけません。
具体的には以下のようなことに注意してください。
- 過度なキーワードの詰め込みはしないこと
- 自作自演は行わないこと
まずやってはいけないのが、「過度なキーワードの詰め込み」です。
Googleには、検索ユーザーが使いやすくしたい(=多くの人にGoogleの検索エンジンを利用してほしい)という意図があります。
なのに過度なキーワードの詰め込みを行い、ユーザーが読みにくい状態を作り上げてしまえば、当然評価は下げられてしまうわけです。
MEO対策をする場合、あくまでも検索ユーザーが欲しい情報をわかりやすく伝えるのが前提、ということは意識しておきましょう。
そしてもう1つ、「自作自演」もGoogleのガイドラインで禁止されています。
自分で別アカウントを作って口コミを記入したり、大量のSNSアカウントを作って拡散したり、といった行為ですね。
この自作自演が横行してしまうと、Googleマップ上の情報に信頼性がなくなってしまいます。
そうなるとGoogleの意図とは大きく外れてしまうため、発覚した時点でペナルティの対象になってしまうのです。
これらGoogleの意図に反することをやってしまうと、検索順位が下がったりペナルティを受けたりしてしまうので、注意しましょう。
MEO対策を外注するときの相場は?
MEO対策については自分で行わず、業者に外注するという方法もあります。
MEO対策を外注したときのおおよその相場は月額3万円ていどです。
MEO対策を外注する場合、契約形態については主に以下の2種類があります。
- 固定報酬型
- 成果報酬型
固定報酬型はその名のとおり、外注費が月額で固定される契約形態です。
前述したとおり、おおよそ月額3万円くらいが相場となります。
一方成果報酬型は、上位表示されたキーワード数×日数で料金を割り出す契約形態です。
1日上位表示されるたびに課金されるという仕組みですね。
1キーワードあたり、おおよそ日額1000円ていどの料金設定が多いです。
MEO対策を外注する場合は、固定報酬型と成果報酬型で料金を比べ、割安な方を選べば良いでしょう。
ただしMEO対策のスキルについては業者によってマチマチなので、単純な料金だけでなく、費用対効果も併せて確認しておいてください。
とくに今はMEO対策を行っている業者が代理店を募集しているくらい、広く営業をかけている状況です。
つまりそれだけMEO対策が旬であり、新規参入の業者も多いということになります。
スキルが高い業者からほとんど何もできないような業者までピンキリなので、業者選びは慎重に行いましょう。
【まとめ】今の時代だからこそMEO対策は検討すべき
今回はMEOについて詳しく解説をしてきました。
今回の記事を読み込めば、MEO対策をどのように進めていけば良いか、理解していただけるはずです。
MEO対策にも色々な手法がありますが、総じて言えるのがユーザーからの評価を高めることが重要だということです。
ユーザーが口コミや高評価、シェアをしたくなるようなサービスを提供できれば、おのずとMEOで検索上位を狙えます。
評価の高いお店を優先的に表示し、Google検索エンジンの利便性を上げるというGoogleの意図とも合致しているので、MEO対策をするなら必ず押さえておきたいところですね。
ちなみに資源が限られた中小企業の場合、コスパで勝負するより商品やサービスの質、独自性で勝負することをおすすめします。
利益をきちんと残すと仮定した場合、価格競争ではどう考えても大企業には勝てないからです。
だからこそ価格を上げてでも、商品やサービスの質を上げ、その価値をきちんとお客さんに伝えることが重要だと言えます。
SEOが年々厳しくなってきた現状では、MEOに多くの期待が集まっています。
とくに今なら、実店舗や事務所があればSEOに比べてかなり有利に立ち回ることができ、まだまだ強い競合の数も少ない状況です。
今こそまさに、MEO対策を検討するべきだと言えるでしょう。