今回は、優良な仕入れ先の探し方についてお話ししていきます。
ショップ運営をしている経営者、もしくはこれから起業しようとしている人を悩ませるのが、仕入れ先の問題です。
優良な仕入れ先の探し方が分からなかったり、優良な仕入れ先をどのように見極めれば良いのかが分からなかったりするわけです。
日進月歩のビジネス業界ですから、新しい仕入れ先を開拓し、より良い商品を確保するのは、ショップ運営者としての命題です。
しかし、仕入れ先を増やすといっても、良くない仕入れ期を増やしていては意味がありません。
それどころか、悪徳な取引先を作ってしまうと、あなたの会社の足を引っ張ることもあるのです。
そこで今回は、優良な仕入れ先の条件、そして優良な仕入れ先の探し方をお伝えしていきます。
優良仕入れ先のリストをたくさん手に入れ、あなたのショップを盛り立てていきましょう。
優良な仕入れ先の条件とは?
ここからは、あなたが得意先とするべき優良な仕入れ先の見極め方を説明していきます。
優良な仕入れ先を見つけたいなら、まずは以下の条件を満たしているかどうかで判断してみてください。
〇優秀な仕入れ先の条件
1.取り扱っている商品の品質が良い | 仕入れ先が取り扱っている商品の質は、そのままあなたのショップが売る商品の質となります。そのため、仕入れ先の商品の質に関してはよく注意しておきましょう。 また、商品の質には、パッケージのデザインなども含まれます。パッケージが消費者にとって魅力的に映れば、それはあなたのショップの売上にも直結します。 |
2.商品の質と比べて価格が安い | 当然ながら、同じ品質の商品があるなら、より安い方が仕入れ品として魅力的なはずです。 ただし、安さを追い求めるあまり商品の質を落とし過ぎてしまわないように注意してください。 |
3.ブランドとしての信頼性が高い | 仕入れ先が信頼性の高いブランドであれば、市場に受け入れられやすくなります。 また、あなたのショップに信頼性がなくても取り扱っている商品に信頼性があれば、商品は売れやすくなります。 |
4.取り扱っている商品が豊富である | 取り扱い商品の種類が多ければ、その分仕入れの幅が広がります。 多少割高でも、1つくらいは豊富な商品を扱っている仕入れ先を確保しておいても良いでしょう。 |
5.納期に対する意識が高い | 当たり前な話ではありますが、納期を守ってくれる仕入れ先の方が優良であると言えます。 ただ、納期に対する意識は担当者によって変わってくる場合もありますので、担当者を変えてもらうことで状況が改善する可能性もあります。 |
6.供給能力が高い | 供給能力が高いということは、欲しいときに欲しい量の商品を仕入れることができるということです。 また、仕入れの安定性にも関わってきます。 機会損失を減らすためにも、供給能力は重要視するべきです。 |
7.新商品の開発、取り扱いに力を入れている | 市場は常に動いていますので、今年売れた商品が来年も売れるとは限りません。 そのため、市場に合った新商品をいち早く手に入れられるかどうかは、優良な仕入れ先の条件として重要な要素です。 |
8.市場に対する情報に詳しい | 自社では収集し切れない専門的な情報を持っており、その情報を教えてくれる得意先とは仲良くしておくべきです。場合によっては、多少割高でも関係性維持のために少量の仕入れを行うのもありですね。 |
9.急な対応が必要なときなどに担当者の柔軟性が高い | ビジネスにはトラブルが付き物であるため、そういったときの柔軟性も重要な要素です。ただし柔軟性は担当者にも大きく左右されますので、仕入れ先の判断をする場合は注意してください。 |
10.担当者のコミュニケーション能力が高い | 担当者のコミュニケーション能力が高い方がスムーズに取引が進みます。 逆にコミュニケーション能力に問題がある担当者と取引をするといらないトラブルに時間を使わされる可能性も高くなりますので、あまりにひどい場合は担当変えを申し出た方が良いでしょう。 |
11.連絡が迅速である | 連絡の早さは重要です。 ひどい仕入れ先だと1週間に1度くらいしか連絡が取れないところもありますので、そういったところとは取引をしない方が無難です。 |
12.経営が安定している | 仕入れ先の経営が安定していれば、安心して取引を行うことができます。 同じ条件の仕入れ先なら、より経営が安定している方を優先させましょう。 |
以上が、優秀な仕入れ先の条件です。
すべてを完璧に満たしている仕入れ先というのは難しいかもしれませんが、多く満たしていれば満たしているほど良い仕入れ先であると考えることができますので、ぜひ選定基準として活用してください。
上記の条件を見ていただければ分かると思うのですが、重要なのは取り扱っている商品だけではありません。
ブランドや世間のイメージ、対応力、担当者の質など、優良な仕入れ先の条件は多岐に渡ります。
たとえば、どれだけ良い商品を取り扱っていても価格が高すぎれば良い仕入れ先とは言えませんし、会社の信頼性が高くても担当者がいい加減ですぐに納期を遅らせる状態では、優良な取引先とは言えないのです。
優良な仕入れ先を見極めるためには、1点の強みだけを見るのではなく、多角的な判断をする必要があります。
仕入れ先がたくさんいて管理が難しい場合は、エクセルなどで評価表を作ってみても良いでしょう。
【おすすめ】仕入れ先の探し方7選
優良な仕入れ先の探し方として、おすすめできるものが7つあります。
- ネットショップをチェックする
- 仕入れ・卸売サイトをチェックする
- 見本市、ギフトショーをチェックする
- 業界専門誌をチェックする
- 直接メーカーに連絡をとる
- 海外の通販サイトをチェックする
- 大使館の商務部に聞いてみる
仕入れ先の探し方が分からなければ、とりあえずこの7つを上から試してみると良いです。
それでは1つずつ、詳細を説明していきましょう。
仕入れ先の探し方1.ネットショップをチェックする
仕入れ先を探すなら、まずはネット検索を行い、各種ネットショップを確認していきましょう。
ネット環境があれば交通費や手間をかけずにたくさんのショップを見ることができますので、コストパフォーマンスが良いです。
とくに小さなメーカーが直接運営しているネットショップを探せば、思わぬ仕入れ先を開拓できる可能性があります。
そのさい、検索エンジンでネットショップを探すことになると思うのですが、検索するときは「新規取引先募集」や「代理店募集」、「卸販売」といったふうに、ショップ側目線のキーワードで検索をかけてください。
「仕入れ先」、「格安」といったような購入者目線のキーワードでは、なかなか良い仕入れ先を見つけることはできないでしょう。
仕入れ先の探し方2.仕入れ・卸売サイトをチェックする
仕入れ先を探しているなら、仕入れ専門サイト、卸売専門サイトもおすすめです。
仕入れを前提とされているサイトなので、話が早いのも助かります。
ただし、仕入れ専門サイトは多くのネットショップが使っていますので、商品や価格の差別化は難しいです。
仕入れ専門サイトは、あくまでも一般的な商品の仕入れに向いているということですね。
ちなみに仕入れ専門サイトには、以下のようなものがあります。
仕入れ先を開拓したいなら、この辺りはきっちりチェックしておきましょう。
仕入れ先の探し方3.見本市、ギフトショーをチェックする
都心部では定期的に見本市、ギフトショーが開催されていますので、仕入れ先を探しているならそちらに足を運んでみてください。
多くの問屋やメーカーが集まって製品を紹介している場なので、見て回れば良い仕入れ品に出会える可能性があります。
新しい製品も多く紹介されていますので、競合のショップが取り扱っていない商品を見つけることも可能です。
問屋やメーカーとして商品を出すには数十万円ていどのコストがかかりますが、仕入れを行う側はほとんどの場合無料で参加できます。
何を商材にするべきか悩んでいるなら、ぜひ1度足を運んでみてください。
仕入れ先の探し方4.業界専門誌をチェックする
運営しているショップが専門的なものなら、業界専門誌をチェックしてみることもおすすめです。
業界専門誌は意外とマニアックなものも多くあります。
たとえば、「月刊住職」や「月刊石材」といったものまであるので、あなたのショップで取り扱っている業界の専門誌もあるかもしれません。
もしあるようなら、そちらを購読してみると色々な情報が入り、仕入れにも役立つはずです。
専門誌に連絡先を載せているメーカーに連絡をとってみるのも良いですね。
仕入れ先の探し方5.直接メーカーに連絡をとる
気になる商品があったなら、直接メーカーに問い合わせてみるべきです。
たとえ提携店を探していないメーカーでも、連絡をとることで案外契約を結べることはあります。
仮に向こうが卸しに慣れていない小さなメーカーであった場合、思いがけず良い条件を結べる可能性もありますので、とりあえずダメ元でも連絡をとってみてください。
ただ、基本的に問い合わせをしたさいには、メーカー側で取引可能かどうかの審査があります。
その審査の準備として、事業内容、店舗の規模、販売している商材、販売場所、販売形態、などを答えられるようにしておきましょう。
仕入れ先の探し方6.海外の通販サイトをチェックする
競合との差別化をしたいなら、海外サイトについてもチェックしておくべきです。
たとえば中国輸入を行う場合は、
などが有名です。
もちろん、よりオリジナリティの高い仕入れ先を探す場合は、中国だけに限らず、英語圏内やベトナムなどに目を向けてみるのもありです。
海外の通販サイトにまで目を向ければ、日本国内だけを見ているのに比べて仕入れ先の選択肢が大幅に広がります。
競合にはない強みを手に入れられる可能性が上がりますので、ぜひ試してみてください。
仕入れ先の探し方7.大使館の商務部に聞いてみる
あるていど仕入れたい商品が決まっている場合は、各国に存在する在日大使館を訪れてみてください。
実は大使館にはその国と日本のビジネスを活発化させるための商務部があり、色々な情報を持っているのです。
そのため、大使館の商務部に聞いてみることで、良い仕入れ先とマッチングしてもらえる場合があります。
情報によってはビジネスがかなり有利になることもありますので、1つの手段として試してみるのもおすすめです。
商品価格の下げ過ぎには注意
優良な仕入れ先を見つけ、安く商品を仕入れられるようになったショップがやりがちな失敗があります。
それが、競合に勝とうとするあまり値引きをやり過ぎてしまうというものです。
商品価格を下げるということは、その分利益が減るということを意味します。
そのため、せっかく良い仕入れ先を見つけたのに、結果的には利益が上がらず、ただ忙しくなってしまうというショップが多いのです。
ショップ運営に限らず、商品価値をしっかりと伝えて適正な価格で売るということはとても重要です。
【まとめ】優良な仕入れ先を得たいならとにかく動くことが重要
今回は、優良な仕入れ先の見極め方と探し方についてお話をしてきました。
優良な仕入れ先を見つけるためにもっとも重要なのは、とにかく動くことです。
良い仕入れ先の条件さえきちんと定められていれば、動けば動くほどより良い仕入れ先が見つかる確率が上がります。
今まで日本のサイトしか見ていなかった場合は海外のサイトまで確認してみるべきですし、良い商品を見つけたなら、ダメ元でもメーカーに直接問い合わせてみるべきなのです。
ただし、どれだけ安く仕入れられる仕入れ先を見つけても、値下げのやり過ぎには注意してください。
競合を意識するあまり値下げをし過ぎて、結果的に利益が上がらなくなってしまうショップは多いです。
良い仕入れ先を多く見つけることができれば、ショップとしてできることは広がっていくはずです。
ぜひ今回の記事を参考にして、優良な仕入れ先を探してみてください。