経営理念を作る4つのポイント

北岡 秀紀 北岡 秀紀
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150622

Kitaoka

あなたの会社には、経営理念はありますか?

経営者というのは、やるべき仕事について考えたり、
社内のマネジメントなど常に悩みが尽きません。
ところが、ただでさえ忙しいのに、
経営理念が無いことで業務が空回りしてしまっていることも少なくありません。

そこで今回は、
業務を捗らせるための経営理念を作る4つのポイントについてお伝えしていきます。

まず、経営理念があると、
どんなメリットがあるのか?なぜ作るべきなのか?
という2つの点からお伝えしていきます。

経営理念がもたらすメリット

経営理念のメリット1. 強固な経営基盤を築ける

実のところ、小さな会社では、
経営理念を持っているところは少ないでしょう。
そして、ビジネスが成長するにつれてそろそろ経営理念を作ろうかな、
と考える会社は結構多いものです。

しかし、私はそうは思いません。
1人、2人でやっているビジネスであっても経営理念を作ることを推奨しています。
なぜかというと、意志決定のブレが無くなるからです。

経営者は、毎日たくさんの「考えること」があります。

この仕事はやるべきか?やらないべきか?
この新規事業は取り組むべきか?取り組まないべきか?
このお客さんを相手にして良いか?ダメか?

・・・このようなことを考える場面というのがたくさん出てきます。

この時、経営理念というものがあれば、
その経営理念に沿って考えることができるので、
「よし、やろう!」
「これはダメだ、やめておこう」
などという、しっかりとした意志決定の基準を持つことができます。
つまり、この「基準がある」ということが非常に重要なのです。

逆に意志決定の基準がなければ、
せっかく向こうに向かって良い感じでビジネスをしていたのに、
別の話が飛び込んできた瞬間、今度はこちらの方面に向かって仕事をしよう、
というような、場当たり的な行動を取ってしまいます。

このように経営理念がないと、意見や考えが右往左往して、
会社としての舵取りに支障が出てしまう、ということに繋がってしまいます。

ですから、この機会に経営理念についてぜひ考えてみて下さい。
基準となる経営理念があれば、
会社の意志決定に一貫性を持たせることができるようになります。
ひとりでビジネスをしていても、この点は非常に大きいです。

経営理念のメリット2. スタッフやお客さんがついてくる

経営理念を語ることで、スタッフやお客さんが、
よりついてきてくれやすくなります。

なぜかというと、経営理念に共感してくれた人が、
「一緒にビジネスをやっていきたい」と思ってもらえるようになるからです。

さらには、あなたの意志決定がブレないことによって、一貫性を感じてくれます。
その一貫性が、やはり魅力となって、
それに惹かれてスタッフやお客さんもついてきてくれるようになるのです。
つまり経営理念は、スタッフやお客さんを惹きつける装置としても、
とても有効なツールといえます。

このように、経営理念を作るということには、大きなメリットがあります。
ですから、小さい会社であっても経営理念というのをぜひ作って頂きたい、と思います。

では、いよいよ次から本編です。
これには、様々なやり方、方法論があるのですが、
今回は経営理念を作るために有効な4つのポイントについてお伝えしていきます。

経営理念を作る4つのポイント

その1:他社の経営理念を見ない

経営理念を考える時、陥りがちな絶対にやってはいけないことがあります。
それは、「他社の経営理念を見る」ということです。
なぜこれがダメかというと、
他社の経営理念にあなたの意志がどんどん引っ張られてしまうからなのです。

他社の経営理念を見てできあがった経営理念というのは、
何か他の会社の経営理念をいろいろと組み合わせて借りてきたような、
自分らしくない言葉に見えるものです。

そんなものに従って意志決定をしようとする気持ちにはなれないでしょう。
さらには、自分の心の内から出てきたものではないので、人に語ることもできません。
これでは、当然スタッフもお客さんもついてきてくれるはずがありません。

お分かりいただけたでしょうか。
このように他社の経営理念を見てしまうと、ツールとしてまったく使えないものになってしまいます。
ですから、とにかく「他社の経営理念は見ない」という事を意識してください。

・・・とはいえ、もしどうしても見たくて見たくて仕方ない場合は、、、
ある程度できあがってきてから、あくまで参考程度に見る、というようにしてください。

少なくとも初めは絶対に見ないようにしましょう。

その2:ミッション、バリュー、セルフイメージの3つに分けて考える

経営理念をミッション、バリュー、セルフイメージという、3つの要素に分けて考えてみましょう。
このように分解して考えると、経営理念を非常に考えやすくなります。

1. ミッション

直訳すると「使命」と訳されます。
つまり、社会から見て「自分の会社は何の為に存在するのか?」ということです。

私であれば、「小さな会社の経営者が、働く時間を減らして、
自己の年収を増やし、やりたいことがやれるようにしていくこと」
が一つのミッションです。

このようにミッションは、社会にとって何の為にあなたの会社が存在しているのか?
という社会的意義の角度から考えてみてください。

2. バリュー

バリューとは、自分の価値観を意味します。
これは、「何を大切に自分はビジネスをしているのか?」という点です。

例えば、、、

良いお客さんとだけ付き合う
本気のお客さんとだけ付き合う
値切るお客さんは、相手にしない

というようなことです。

このようにバリューは、
「どのような行動規範、どのような価値観でビジネスをしていくのか?」
という角度で考えてみてください。

3. セルフイメージ

これは、あなた自身のイメージです。
「私たち(自社)は何の会社なのか?」ということを改めて考えてみましょう。

私の会社であれば、「小さな会社の売上UPを支援する会社」という風に考えることができます。
さらに場合によっては、「社長のライフスタイルの提案業」と考える事もできます。
つまり、このように自社のセルフイメージを改めて考え直してみましょう、という事です。

では、なぜこのようなことを考える必要があるのか?というと、
それは、自分のビジネスの可能性を広げられるからなのです。

例えば、セルフイメージが八百屋だとすれば、野菜を売るしかありません。
しかしそれが「自分は野菜を通してお客様の健康を考えるパートナー」だと考えればどうでしょうか?

例えば、、、

無農薬野菜を扱うことで、健やかで安心な毎日を過ごすお手伝いをする
野菜を活かした美味しいレシピ提案をすることで、楽しく健康的な食事を演出する
毎日新鮮な野菜をご自宅に配達することで、手軽においしさを提供する

といったような、単に野菜をその場で売るだけの「八百屋」と捉えるよりも、
「健康のパートナー」と捉える方が、よりビジネスに広がりが出てくるということが分かって頂けると思います。

ですから、自社のセルフイメージをなんと捉えるのか?という、
この捉え方を変えることで自分のビジネスの可能性も大きく広がる
ということを理解してください。

だからこそ、セルフイメージをあなたにも考えてみて欲しいのです。

以上、ミッション、バリュー、セルフイメージの3つを合わせて、
ぜひ経営理念を考えてみて下さい。

その3:半年に一回は見直す

経営理念とは、基本的には変わらないものと考えられています。
確かに最終的には「変わらないもの」「普遍的なもの」と捉えて頂いて構いません。

しかし、社長も日々成長していきます。
社長がどんどん成長していくときというのは、
社長自身の成長度合いに合わせて考え方や経営理念もどんどんと変わってくるものです。

ですから、私はむしろ「半年に一回は経営理念を見直し、微調整をしていく」
という作業をやって頂きたいと思っています。

これはあくまで微調整なので、大きく変える必要は決してありません。
微調整により経営理念は少しづつ変わるものだ、と思ってください。

微調整とはいえ、5年前と比べれば確かに経営理念が一気に変わっているように見えるかもしれません。
それは長い時間を掛けて少しづつ変わっていったものなので、
周りも違和感なく受け入れてもらえているのです。
ですから、経営理念が「変わらないもの」と固執する必要はまったくないのです。

実はこのように考えることで、もう一つメリットがあります。
それは、「ずっとこの先も変わらない、しっかりとした経営理念を最初に作ろう!」
と思って考え始めると「重いなぁ」と感じると思います。

それが、「別に変わっても良いんだ!」と思えることができれば、
もっと気楽に作れるようになってきます。

ですから、最初は「変わっても良いんだ!」という軽い気持ちで考えてみて下さい。

余談ですが、あなたも最終的には、
いずれ誰かに経営をバトンタッチする時がやってくるでしょう。

このバトンタッチする時に、
あなたが絶対に変わらない「これ」という経営理念を示してあげることができれば、
それで良いのです。

ですから、このときまでは半年に一度は経営理念を見直しましょう。
そして、微調整をし、アップデートをしていきましょう。

その4:エゴで考える

世の中には、すごくキレイなことが書いてある経営理念がたくさんあります。

例えば、、、

社会を良くしたい
業界をより良く変えていきたい
世界平和に貢献できるような活動をしていく

実は、これは対外向けに発信されているものです。

そしてあなたが考える場合、
こんな風なことを書きたいと思っていたとしても、
これらは本当に自分の内側や自分の心から出てきたものではないはずです。

もう一度言いますが、自分の内側から生み出された経営理念でなければ、
先ほどからお伝えしているような、スタッフやお客さんの共感を誘うあなたの魅力、
ブレない意志決定の力といった経営理念の力が発揮されることはありません。

ですから、自分の持つ本当の力を発揮するためにも、
本心からエゴをむき出しにして自分に正直に書いて欲しいのです。

要するに「自分はお金が欲しい!」「モテたい!」などといった
人間の根底にあるような利己的な欲求で全然構わない、ということです。

「えっ、そんな経営理念でいいの!?」と思うかもしれません。
でも、最初はそれで構いません。

なぜなら、社長であるあなたも成長していくからです。
先ほどもお伝えしたように、社長が成長していく過程で経営理念は変わっていきます。
そのとき、経営理念も一緒にキレイになっていくものなのです。

どういうことかというと、ある程度金銭的に満たされてくると社会に目が向くようになってきます。
そうすると、自分に向かっていたエゴが、
社会をこんな風にしたい、あんな風にしたい、
という風に「外への思い」に変わってくるのです。

ですから、初めのうちはエゴの塊で構いません。
とにかくまず最初は、あなたのエゴをむき出しにして考えてみて下さい。

利己的な経営理念を人に見せるのは恥ずかしいですか?
それならあなたの中だけにしまっておいてください。
別に外に出さなくても良いのです。
また、出す必要もまったくありません。

規模が小さいうちは、経営理念がないと困るほど、
大きくスタッフやお客さんの人数が膨らんでいるわけではないでしょうし、
経営理念がエゴの塊であるうちは、対外向けには見せない方が良い、
という観念で全然構いません。

この段階では、外に与える影響はさほどありませんので、自分に向けて使えば良いのです。
経営理念は、確かに意志決定に一貫性を持たせ、共感を誘い、
スタッフやお客さんを牽引していくツールになり得ます。
しかし、実際に「モテたい」「お金が欲しい」では他人を牽引はできないでしょう(笑)。

だからこそ、先ほどのお話と同じように、微調整を繰り返してください。
そうすれば、だんだんあなたが本当に社会を思った、キレイな経営理念に変わっていきます。
なので、それは安心してください。

そして、対外向けには、
見せても恥ずかしくない段階まで微調整をしてから発信していけば良いでしょう。

以上、経営理念を作る4つのポイントをお伝えしました。
いかがでしたでしょうか。

長くなったのでまとめます。

経営理念を作る4つのポイントまとめ


その1:他社の経営理念を見ない


その2:ミッション、バリュー、セルフイメージの3つに分けて考える


その3:半年に一回は見直す


その4:エゴで考える

今回お伝えした経営理念を作る4つのポイントを押さえて頂いて、
まずは気楽な気持ちで経営理念を考えてみてください。

自分の奥底にあるものを書き出すというのは、なかなか楽しい作業です。
オマケというわけではありませんが、
経営理念を考えるときは「楽しみながらやる」というのも最後のポイントかな、と思います。

ぜひ楽しみながら取り組んでみて欲しいなと思います。

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