ブレイクスルーと事例のワナ

アバター画像 北岡 秀紀

ブレイクスルーの重要性を説く人は少なくありません。
が、そこにはワナがあります。

ある案件でたくさんのコンサルタントの方のサイトを
比較して見る機会がありました。

そこには
「20日で売上が倍」
「前年比400%」
「3ヶ月で業界ナンバーワン」
みたいな華々しい実績が数々。

いかにブレイクスルーをもたらしたかを喧伝しているわけです。

まァ、これらはウソではないでしょう。
同じコンサルタントの立場から言えば、
ちょっとコンサルをやれば、
これくらいの実績は作るのは難しくないからです。

この実績作りの方法はまたお話しするとして、
ここではぜひあなたに考えていただきたいことがあります。

そのブレイクスルーは本物か?

コンサルを選ぶ側として、
これらの実績を見て「どう考えるのか?」
ということです。
(コンサルだけでなく、教材やセミナーも同様です。)

上記のような実績は瞬間風速的に儲かった
ということしか表わしていません。
でも、ビジネスは何年も何十年も続けるもの。
儲かり「続けて」ナンボです。

バコン!と無理矢理、売上アップしてしまったが故に、
「サポートが追いつかずお客がリピートしない」
「単に売上の先喰いをしただけに終わった」
なんて似非ブレイクスルーも数々あるわけです。

特に、「集客コンサル」を名乗る人達は集客命です。
集客さえできれば、お金も入り、
商品が必要とされていると感じスタッフもやる気が出る。
だから、ほとんどの問題は解決する!と言います。

「集客」コンサルですから、当然、そう言うに決まっています。
いわゆるポジショントークというやつです。

そのポジショントークにダマされないためには、
「その継続性はどうなのか?」
を読み解こうとする必要があります。

もちろん売り手の側もその辺は心得ていて、
ウソをつかない程度に、上手にお化粧しようとします。
それが商売だと言ってしまえばそれまですが・・・

ブレイクスルー信奉をやめる

そういうコンサルにやられないためには、
結局は買い手が賢くなるしか防衛する手だてはありません。
では、どんな風に賢くなればいいのでしょうか?

結論から言えば、
ブレイクスルーではなく改善を重視する、
ということです。

ひとつのアイデアでもって、
バコンっ!と売上・利益が上がる。
それがブレイクスルーです。
一見、派手ですし、事例としてわかりやすいので、
多くの人に好まれます。

あなたもそういう事例に触手が動くと思います。

でも、本当に儲け「続けている」会社が
ブレイクスルーを繰り返しているのかというと、
意外とそうでもありません。

多くは、ひたすら改善を繰り返しています。
今、そこにある小さな課題を発見し、
それを解決していく。
それを繰り返すことで、成果をあげ続けています。

ブレイクスルーではなく改善

改善って地味って思いましたか?
でも、実はそうでもありません。

しかし、10%と言ってもバカにはできません。
なぜなら・・・
1度目の改善:100×1.1=110
2度目の改善:110×1.1=121
3度目の改善:121×1.1=133・・・となり、
計9回くり返して2倍(正しくは214)になるわけですから。

一気に2倍にもっていくのがブレイクスルーで
10%ずつを9回が改善と理解すれば、
ブレイクスルーと改善のうち
どちらかが重要で、どちらかが必要ない、
ということはわかります。

車の両輪みたいなものです。

ただ、一般的に言えば、
ブレイクスルーは改善を繰り返した、
その先にあります。

ひたすら課題を発見しようとする。
そして、それを解決しようとする。
その姿勢が、
大きな課題を発見し大きな解決につながります。
それがブレイクスルーです。

その典型例が、改善(KAIZEN)の本家本元トヨタでしょう。
自社のガソリン車の市場を脅かすプリウスを作り、
環境に優しい自動車というマーケットを作ったのは、
記憶に新しいところです。
(実は、業界1位だったからこそ、
 出さざるを得なかったという戦略上の理由もあるのですが、
 それはまた、別のところでお話しします。)

ブレイクスルーは方法論がない

また、ブレイクスルーは
門外漢や天才がもたらすことが
少なくありません。

業界にどっぷりつかった人間では、
業界の常識等にとらわれ、アイデアが出にくいからです。
(その意味でコンサルの意義は、
 この門外漢というアイデアが出やすい
 ポジションにある、とも言えます。)

全く視点から見たときの
「気付き」がブレイクスルーですから、
方法論化しずらいものです。

ブレイクスルーに関する本を読んでみてください。
単なる精神論で終わっていて、
「で?どうすればいいの??」
という感想をもつはずです。

つまり、ブレイクスルーとは再現性が低い、ものなのです。
そのように考えれば、
派手なブレイクスルーに惑わされることなく
着実な「改善」を選べるようになります。

・・・と言っても、
普段振り返っても改善を日常にできている人は
ほとんどいないはずです。

例えば、2013年に入って既に10月です。
この9ヶ月強でどれくらい改善できていますか?

「ゼロ」としても、私は驚きません。
毎日の仕事が忙しい社長であれば、
まァ、珍しくないですから。

どうやれば改善が可能なのか?
明日、お話しします。

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