資本金1円がダメな理由

アバター画像 北岡 秀紀

Kitaoka

資本金はいくらに設定するのが良いか?
起業志望者からよく聞かれる質問です。

ご存知の通り株式会社は資本金を1円で作ることができます。
気軽に起業ができる分、資本金をいくらに設定すれば良いのか悩んでいる方が少なくありません。
では、果たして資本金1円で起業することは良いことでしょうか?
答えは、ノーです。
資本金1円での起業は、絶対にやってはいけません。

なぜなら、資本金にするとリスクが大きくなるからです。
資本金が1円で済むわけですから、リスクも小さく感じるかもしれません。
ところが、真実はまったくその逆。

実は、用意すべき資本金の最適な額は、あなたのビジネスによっても異なります。
そして、あなたのビジネスの最適な資本金がわかれば、起業での失敗のリスクも最小限に抑えることができます。

そこで、今回は、起業をする際のリスクを最小限に抑える資本金の正しい決め方が分かる「資本金1円がダメな理由」についてお伝えします。

目次 資本金1円がダメな理由


1 資本金1円は、なぜダメか?


2 資本金の正しい決め方とは?

 2-1 最適な資本金の目安
 2-2 役員報酬を貯金から出す危険


3 資本金がゼロになったらビジネスをやめる

 3-1 線を決めることがリスクヘッジになる
 3-2 資本金は貯め直せば再起できる


資本金1円がダメな理由まとめ

1 資本金1円は、なぜダメか?

資本金は、ビジネスの初期費用と当面の運転資金です。

例えば、
・起業のはじめに必要な費用
・普段のビジネスを運営していくための費用
・あなたの役員報酬
これらを資本金からまかなうわけです。
では、資本金が1円だとどうなるか?

資本金が1円では、運営費用やあなたの報酬は到底払えません。
すると、結局は社長であるあなた個人が会社に対して貸付を行う格好になります。
つまり、会社が黒字になるまで社長であるあなた個人で、すべての貸付を負担するわけです。

この貸付には上限がありません。
だから、
もう少しすればうまくいく!
・・・もう少しすればうまくいく!もう少しすれば、、、
こんな風に希望的観測を捨てきれず、ずっとお金をつぎ込んでしまうことにもなりかねません。

そして、貯金の底が尽きてしまう…

それだけならまだしも、個人的に金融機関でお金を借り入れる。
そして、個人で借りたお金も会社につぎ込んだが、結局上手くいかなかった。

最後には個人に借金だけが残った…

なんてことが起こります。

2 資本金の正しい決め方とは?

だから、資本金はある程度の額をしっかりと用意してからの起業をオススメしています。
では、どうすれば適切な資本金の額を決められるのでしょうか?

2-1 最適な資本金の目安

必要な資本金の目安は「初期費用にかかる費用」+「3〜6ヶ月分の必要経費」です。

実は最適な資本金の額は、ビジネスによって違います。
ですから、3〜6ヶ月と幅があるわけです。

例えば、個人向けにビジネスをしている場合。
入金後に商品を渡すのが大半です。

一方、法人の場合。
納品後に代金を支払ってもらう場合が少なくありません。

また、法人は
・受注から納品するまでの間
・納品後に請求書を出しても、その翌月、翌々月と入金までにかかる相手方の経理処理の期間
など受注から入金までの時間が長くかかります。

これらを踏まえ法人向けの場合は、期間と必要経費を計算して資本金は、多めに用意しておく必要があります。

そして、重要なことは必要経費の中にあなたの役員報酬も含めるということ
毎月少額でも構いません。

ビジネス開始当初から、自分の役員報酬も経費として会社から支給する形にしてください。

2-2 役員報酬を貯金から出す危険

中には、
役員報酬は取らずに自分の貯金を食いつぶす、、、このような方も少なくありません。
しかし、これでは資本金1円とやっていることは同じ。

なぜなら「自分の貯金を使う」=「会社に自分の役員報酬分を貸している」となるからです。
ですから、自分の報酬といえど資本金から役員報酬をもらう。
このような会社の本来あるべき形にしておきましょう。

例えば、6ヶ月分なら6ヶ月間の役員報酬を含めた必要経費を資本金として用意します。

で、もし資本金が0になったらビジネスは止める、、、
資本金とビジネスの関係をこのように予め決めておくことが重要です。

3 資本金がゼロになったらビジネスをやめる

「失敗は考えたくない、、、」

あなたはこう思うかも知れません。
が、ビジネスをする以上、失敗は常に隣り合わせ。
失敗時の対策も考えておく必要があります。

3-1 線を決めることがリスクヘッジになる

ビジネスがうまくいかなかった、、、

こんな場合は、
・そもそも才能が無かった
・選ぶビジネスが間違っていた
・タイミングが悪かった
など様々な失敗する理由があります。

このとき、重要なのは潔くやめられるようにしておくこと。
少なくとも資本金が0になったらビジネスをやめる、と決めておきましょう。

「もうひと踏ん張りすれば、なんとかなるかもしれない!」
もちろん、可能性は0ではないでしょう。
でも、ほとんどは大逆転ということはありえません。

なので、どこかで潔くやめられるように線を決めておくべきです。

では、線を決めると何が起こるのか?
ずるずるとお金を使いつぎ込み続けることがなくなります。
すると、お金が際限なく減り続ける危険から遠ざけることができます。

3-2 資本金は貯め直せば再起できる

失敗は、もちろんしないに越したことはありません。
ただ、そうはいっても失敗することもあります。

資本金1円で、大きな赤字を抱えてしまったら、その借金を返してからの再起になります。
これはキツい。

ところが、資本金が0になっただけであれば、単にそのビジネスのために用意したお金が0になっただけのこと。
つまり、資本金をもう一度貯め直せばまた再チャレンジもできるわけです。

正しい方法論を使えば、起業の成功率は30%はあります。
「大企業を作りたいんだ」ということであればまた別ですが、そこそこ良い生活ができるようになるということを成功とするならこんな程度であれば、起業はそこまで難しくはありません。

30%ということは、3回起業すれば1回は成功できるということ。
(数学的にはこの確率は正しくないんですが、それはここでは加味しません。)

ですから、失敗をしても再チャレンジができることが大切です。
そのためにも資本金は貯め直せるように借金は作らないようにしましょう。

資本金1円がダメな理由まとめ

資本金1円での起業は、実は自分へのリスクを大きくしています。
この資本金1円の落とし穴に気づいて頂き、あなたも資本金の計算をぜひしてください。

そして、たとえ転んだとしても上手に再起できるようにしておくことが、起業のリスクと成功率をあげることにつながります。

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